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30プリウスは、車によって燃費の良し悪しがバラバラのようだ。
僕の知り合いの30オーナーの方々も、常に25㎞/L近くまで燃費が伸びる方もいれば、20㎞/Lにも達しないほど燃費の悪い30プリウスのオーナーもいる。
30プリウス(3代目プリウス)の燃費が悪化する原因と対処法
ハイブリッドカーの燃費が悪くなる原因は実に様々です。
他の車に当てはまっても、自分の車には当てはまらなかったりと原因を探すことに試案しがちですね。この項目では思い当たる燃費悪化の原因についてお話しました。
ハイブリッドバッテリーの劣化
30プリウスに限らず、ハイブリッドバッテリーの劣化は燃費が悪くなる最大の原因の一つだ。
ハイブリッドバッテリーの劣化は、30プリウスに限らず、全てのハイブリッドカーでは避けて通れないものであり、新車から乗り出した瞬間から劣化は始まっている。
ハイブリッドバッテリーが劣化することで、バッテリーの充電量が少なくなり、従来の容量まで充電されずに、モーターで走行できる距離が短くなったり、エンジンがすぐに始動してしまうことで燃費が悪くなるのだ。
ハイブリッドバッテリーの劣化はハイブリッドカーには仕方のないことかもしれないが、劣化の程度が酷くなってしまい警告ランプが点いてしまうようであれば交換しないといけない。
ハイブリッドバッテリーを交換することで、もともとの良い燃費に戻すことができる。
ハイブリッドバッテリーは新品だと、工賃込みでだいたい20万円ぐらい、ハイブリッドバッテリーの中古品を整備した「リビルトバッテリー」なら、その半額の10万円ぐらいで交換できる。
ただ、駆動用のメインバッテリーを交換する前に、「ΔSOC」の値を計測してもらうようにすると良いだろう。
インジェクター付近のカーボン等の付着
燃費が悪くなる原因は、ハイブリッドバッテリーの劣化以外の要因としては、インジェクター付近のカーボン堆積などによる汚れがある。
付着したカーボンが余分なガソリンを吸収してしまうことで、多めにガソリンを噴射してしまうことで燃費の悪化につながる場合がある。
インジェクター付近や、EGRバルブを清掃することによって、付着したカーボン等の汚れが取れて綺麗になり、結果燃費が良くなったという報告はたくさんあるのだ。
ハイブリッドカーも、普通のガソリン車も共通するのは、当然どっちもガソリンによって車が動いているということである。「いかにガソリンを無駄なくキレイに燃焼させるか」で燃費の良し悪しは変わってくる。
ハイブリッドカーがインジェクター付近のカーボン汚れが激しくなるのは、エンジンが掛かったりストップしたりを満遍なく繰り返すからだと思う。時にはパワーモードに入れてエンジンを全開にしたり、ガソリン添加剤を入れたりしてインジェクター付近をキレイに洗浄することも必要ではないだろうかと思うのだ。
ただ、30プリウスの場合、トヨタのディーラーにはインジェクター付近の清掃やEGRバルブの清掃といった整備項目は残念ながら無いのが現状だ。以前に僕がディーラーの営業マンに確認したところ、清掃ではなく交換になってしまうとの回答だった。
まだ十分に使用できる部品を交換してしまうなんてもったいない!そういう時は、清掃をしてくれる近隣の整備工場を探しておくのが良いだろう。
エアコンのガス不足
エアコンのガスが不足してしまうと、エアコンが冷えにくくなり、冷えにくいものだから余計に設定温度をさげてしまうことで、エンジンが始動する回数や時間が増えて、その分燃費が悪化する。
これは、暑い夏場だけでなく、暖房を使用する冬場にも該当する。
「エアコンが冷えにくいな」と思ったら、エアコンのガス不足を疑ってみるといいだろう。ただ、近年の車は、昔の車と違い、エアコンのガスが不足することはなかなか考えにくいのだが、エアコンが冷えにくいと感じたらチェックしておきたいもの。
エアコンのガスの充てんは、カーディーラーやカーショップ、ガソリンスタンドでもやってもらえるので、充填しておこう。
タイヤ&ホイールのインチアップによる重量増加
タイヤ&ホイールを今現在愛車に履かせているものより、大きいサイズにインチアップした場合は、燃費が悪化する。
ただし、インチアップでも径を大きくすること自体は、外径が大きくなる分だけ燃費は良くなるはずなのである。
では、なぜインチアップをすると燃費が悪化するかと言うと、インチアップによって外径だけではなく、タイヤの幅が広くなったり、ホイールとタイヤを合わせた重量が、今現在履いているものより重くなるからである。
ただし、インチアップによって、愛車の見た目がカッコ良くなるのと引き換えに燃費が悪化するのをわかっていてインチアップされる方々は、この限りではない。インチアップをする本人は、それらを納得の上でやっているのだから。
タイヤの空気圧不足
タイヤの空気圧不足も燃費が悪化する原因の一つである。これに関しては、常にエアーのチェックを怠らずに、十分な空気圧まで充填しておくことだ。30プリウスのようなハイブリッドカーに限らず、タイヤの空気圧不足は大いに燃費に影響するのだ。
ドアの内側には、推奨の空気圧のシールが貼ってあるが、この空気圧では低すぎる場合が多いので、多少高めの空気圧に設定しておくのが良いだろう。
季節や運転の仕方によって違う!30プリウス(3代目プリウス)の燃費が悪い原因
30プリウスに限らず、ハイブリッドカーの燃費の良し悪しは、季節によっても違いますし、オーナーさんの運転の仕方によっても少しづつ違ってきます。
ここでは、30プリウスオーナーの僕の体験だけでなく、同じ30プリウスを愛車とする仲間からの情報などをお話するので、是非参考にして戴きたい。
ハイブリッドカー独特の運転の仕方を覚えよう
ハイブリッドカーの正しい運転の仕方は、発進の際は普通にアクセルを踏み、スピードが意図する域に達したら、アクセルを戻してモーターだけの走行あるいは惰性で走行するという繰り返しが、低燃費の出る正しい乗り方である。
ハイブリッドカーに適した運転方法は、普通のガソリン車の運転の仕方とは多少違う。
ハイブリッドカーの発進の際のアクセルレスポンスは、普通のガソリン車と違って多少のモタツキがある。
エコドライブを意識するあまりに、発進の際にゆっくりとアクセルを踏む方をたまに見かけるが、やり方が少し違うように思える。ああいう発進の仕方は、後続車に迷惑なだけでなく、ハイブリッドカーの短所である発進の際のモタツキをわざわざさらけ出しているように思える。
夏場よりも冬場のほうが燃費が悪くなりがち
ハイブリッドカーの特徴の一つとして、冬場の方が夏場よりも燃費が悪くなる。
理由は、モーターと併用してエンジンを使用するため、エンジンが冬は温もりにくいのだ。
冬場は暖房の元となるエンジンの熱を得ようと、エンジンを始動させて温めなくてはいけないからである。
夏場の燃費の悪化は、工夫次第で改善できる!
夏場も冬場と同じく、エアコンを使用することで燃費は悪化するが、冬場に比べればマシであろう。
また、駐車中は室内に太陽の熱がこもり、車に戻ると車内が沸騰状態になっていることが多いだろう。
そういうときには、車を始動する前に、窓を全開にして室内の空気を入れ替えることで、燃費の改善につながることが多いので、やってみると良い。
ソーラーパネル付ムーンルーフ装着車の換気対策
30プリウスには、ソーラーパネル付ムーンルーフ装着車が存在する。上の画像は近所の方の車を撮影したもの。
前期型ならツーリングモデル以外のSとGグレードがオプション設定車で、後期型ならツーリングモデルを含むGグーレドにオプション設定がある。
ルーフに装着されたソーラーパネルの発電力を使用してファンを作動させる「ソーラーベンチレーションシステム」を使用して、炎天下駐車時の室内の喚起を行うシステムである。
これは、エアコンのブロアモーターを回して、喚起を行う画期的なシステムなので、ソーラーパネル付ムールルーフ装着車を所有している方は、積極的に利用することで、室内の喚起を行うと良いだろう。
せっかくこのような優れたオプションが付いているのだから、使わない手は無いと思う。単に外の景色を楽しむだけのムーンルーフではもったいない。
これによって、いざ車に戻って運転する際のエアコンの過剰な稼働を抑えることができるので、燃費の向上につながるのだ。
燃費を気にするのは、「車を大切にしたい!」という気持ちの表れ!
燃費を気にするのは、車を大事にしている証拠だと僕は考えます。
燃費の良し悪しは車の状態のバロメーターであるということは、ハイブリッドカーに限らず、通常のガソリン車にも当てはまることだと思っています。
車を粗末にする人は、燃費なんか気にしない!
そもそも、車を大切にしない人は燃費など気にしないハズである。
中には、低燃費マニアのような方々も時折見かけるが、愛車を大切にして、普段からメンテナンスをしっかり行っているからこそ燃費が気になるのである。
僕もそういう考えの人間の一人である。
でも、考えてみて欲しい。
燃費を気にすることで、実際に普段と違って燃費が悪化すると、
・ハイブリッドバッテリーの調子が良くないのだろうか?
・タイヤが摩耗してきたのかな?
・エンジンオイルはいつ交換したっけ?
など、いつも車の状態を気に掛けるよね?
気に掛けるからこそ急な故障に見舞われることも少なくなるし、トラブルが少なくなるのである。こまめなメンテナンスを行うことで、常に安全で快適な状態で愛車を運転することができることを忘れないで戴きたい。
燃費の良し悪しは、車の状態のバロメーターだ!
ハイブリッドカーに限らず、どんな車であっても燃費は車の状態に関係してくると僕は思っている。
若い頃にお世話になっていたカーショップの社長さんの話だが、ものすごくハードなチューニングをした車であっても、ガソリンが薄すぎず濃すぎない綿密なセッティングを施し、ガソリンを無駄なく燃焼できるエンジンこそが良いエンジンだ!と言っていたのを思い出す。
エンジンだけでなく、タイヤやサスペンションなどの足回りの状態も燃費に関係してくるのだろう。
だから、燃費を気にすることはとても大事なことなんだね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回のお話は、大まかに言って
●30プリウス(3代目プリウス)の燃費が悪化する原因と対処法
●季節や運転の仕方によって違う!30プリウス(3代目プリウス)の燃費が悪い原因
●燃費を気にするのは「車を大切にしたい!」という気持ちの表れ!
でしたね。
今回は例に30プリウスを上げて燃費が悪くなるお話をしましたが、ハイブリッドカーに限らずどの車でも燃費の良し悪しは、車の状態のバロメーターだと僕は思っています。
貴重な燃料を無駄なく燃焼できるような状態を常に保つことが、燃費を良くするし、ひいてはそれが愛車を良い状態に維持できるのではないでしょうか。
今回は、30プリウスのオーナーの僕が、燃費悪い30プリウスに関しての原因や、その対処法についてお話してみました。
30プリウスに限らず、愛車の燃費が悪く、悩んでおられるオーナーの方々の参考になればと思います。