高齢者や年配者こそマニュアル車(MT車)に乗るべき!その理由とマニュアル車(MT車)のメリット・デメリットを徹底解説

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高齢ドライバーによる交通事故が後を絶たない。

原因はいろいろあるかと思うが、僕は昨今の車の操作の安易さが大きな原因の一つだと思っている。

ライター

近年の車は、自動運転などの運転アシストシステムの普及により、とても楽で安易なものになりました。半面、その安易さが高齢者(年配者)独特の自動車事故の増加につながっていると思っています。

運転操作が楽で安易なオートマチック車(AT車)ではなく、あえてマニュアル車(MT車)をセレクトすることが、それらの解消につながると僕は考えます。

今回は、高齢者(年配者)こそ、マニュアル車(MT車)に乗るべき理由や、マニュアル車(MT車)のメリットやデメリットについてお話しました。

高齢ドライバーによる自動車事故の実態

ライター

高齢者(年配者)による自動車事故が後を絶ちません。

テレビやインターネットのニュースを見てますと、高齢者(年配者)独特の交通事故は、「アクセルとブレーキ」の踏み間違いによるものが多いことに驚きます。

この項目では、高齢者の特徴的な事故の一つである、アクセルとブレーキの踏み間違いによる交通事故の実態や原因についてお話しました。

ペダル踏み間違い事故は、高齢者の特徴的な自動車事故

高齢者(年配者)による交通事故のニュースを日常茶飯事に耳にする。特に多いのがアクセルとブレーキの踏み間違いによる交通事故である。

先日も、とある駅のロータリーで大学生が高齢女性の運転する車に跳ねられて死亡するという事故のニュースを見た。事故を起こした高齢女性は、大学生を跳ねた直後「アクセルとブレーキを踏み間違えちゃった!」とパニックになっていたと言う。

高齢者の車の操作ミスによって、若く尊い命が奪われてしまう。年齢的には近い将来高齢者となる僕にとっても、決して他人事ではないのである。

交通事故総合分析センターの調査によると、アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故は、高齢者(年配者)の交通事故の特徴なのだそうだ。

データー引用先:交通事故総合分析センター 交通事故分析レポート №124

上記のグラフは、交通事故総合分析センターによるアクセルとブレーキペダルの踏み間違い事故の年齢層別の分布グラフだが、その割合は65歳以上から増えてきて75歳以上になると圧倒的に割合が増えるのが確認できる。

また、ペダル踏み間違いによる事故の発生場所は、高速道路のサービスエリアや店舗の駐車場、コインパーキングエリアが特に多いと言う。

踏み間違いの主な原因は、駐車場内が混雑していて、「どこに停めようか」と迷ったり、慌てたりしてパニック状態になり、その際に踏み間違いが起こるという。加齢で運動能力が低下した高齢者(年配者)が平常心を保てていない状態で踏み間違いを起こすというのは理解できる気がする。

そう言えば、コンビニに車が突っ込んだとかいう話はよく耳にする。僕はそのような場面に遭遇したことは無いが、買い物をしているところに突然車が突っ込んできたらどれだけ怖いだろうか!まったくもって恐ろしい話である。

 

運転操作が安易なオートマチック車(AT車)の事故が大半を占める!

昔と違い車全体の数のオートマチック車(AT車)の占める割合は、日本では約98%が占めるという。その中でマニュアル車(MT車)とオートマチック車(AT車)を同数にして事故の割合を調べた結果、オートマチック車(AT車)の事故は、マニュアル車(MT車)の2倍近くに達したということが分かっている。

僕が免許取りたての頃は、このような事故は耳にしたことが無かった。オートマチック車(AT車)の車全体の中の占める割合が今現在ほど多くはなかったのが大きな要因だろう。また、昨今はオートマチック車(AT車)限定で運転免許を取得する人が増えている。僕の子供2人もAT限定免許だ。昔はAT車限定で運転免許を取得するのは、若い女性アイドル歌手ぐらいのものだったのだ。

運転が複雑なマニュアル車の上に、パワーステアリングさえも付いていなくて、クラッチの重たい車を運転するのは免許を取得したばかりの若造には容易ではなかった。運転に慣れるまでは大変だった記憶はあるが、アクセルとブレーキペダルの踏み間違えなんて想像できなかったのだ。

僕が思うに、オートマチック車(AT車)は、運転操作が安易でラクなのである。3ペダルのマニュアル車(MT車)と2ペダルのオートマチック車(AT車)とでは、運転操作の複雑さが全く異なる。アクセルペダルに右足を乗せるだけで簡単に運転ができてしまうのが却って事故を起こしやすい原因になっている気がする。

また、ブレーキペダルがマニュアル車(MT車)に比べて大きいオートマチック車(AT車)は、アクセルとブレーキの間隔が狭い。

しかも近年、車の主流を占めるようになったハイブリッドカーでは、その傾向が顕著なように思うのだ。かかとを軸にしてアクセルとブレーキを踏むオートマチック車(AT車)は高齢者(年配者)でなくとも踏み間違いが起こりやすいのだ。

ペダルの踏み間違いだけでなく、高齢者(年配者)の交通事故の多い原因は、他にもあるのだが、近年各メディアで報道されるのが特に多いのがペダル踏み間違い事故なのである。運転操作の安易なオートマチック車(AT車)の運転のあり方を考えないといけない局面に来ているように思えるのだ。

 

高齢者や年配者こそ、マニュアル車(MT車)に乗るべき理由

ライター

僕は、高齢者(年配者)ほど、マニュアル車(MT車)に乗ることを推奨します。操作が複雑なマニュアル車(MT車)は、高齢者(年配者)にとって意外なメリットが多いように思えるからです。

この項目では、高齢者(年配者)がマニュアル車に乗るべき理由についてお話しました。

高齢者の脳を活性化

人間の脳は、思考することが減ることによって退化してしまうと聞いたことがある。

やはり人間の体のたいていの箇所は、使っていると鍛えられて強く進化するし、使っていないとたちまち衰えて退化してしまうものだ。脳もそうなのである。

操作が複雑なマニュアル車(MT車)をドライブすることは、脚だけでなく手も忙しい。脚はアクセルとブレーキ、クラッチを連動させないと車は動かないし、手もハンドルだけでなく、シフトレバーを動かさないといけない。

右足と左足、右手と左手、手と足がうまく連動してこそ、マニュアル車(MT車)をうまく走らせることができる。その操作が脳を活性化させるのである。操作の安易な車(AT車)とは全く難易度がことなるのだ。操作を間違えると「鉄の凶器」となってしまう車のドライブは脳がフル回転せざるを得ないのだ。

 

ボケ防止に効果的

高齢者になってボケてしまうのは何に原因があるのだろう。先述したように思考する機会が減ることによって脳を休ませてしまうことが脳の退化につながり、ボケてしまうのだろう。

やはり、何事をするにも手間をかけないと退化してしまう。僕もそうだ。楽な作業、楽な生活と、楽なほう楽なほうへと、ついつい目が行きがちであるが、決して楽をして成し得ることは少ないとある偉人も言っていたではないか。

よく、仕事をやめて現役を引退した方が、急激に加齢してしまいボケてしまう事例を耳にすることが多い。人がボケないようにするには、「忙しくさせてあげること」だと言う。運転が複雑で忙しいマニュアル車(MT車)のドライブはボケ防止にうってつけだと僕は思っている。

 

認知症予防につながる

日本人の平均寿命は年々延びている傾向だという。「人生100年時代」と言われるようになって久しいが、問題は誰の世話にもならない単独で生きていられる「健康寿命」とはまた話が違ってくる。要するに認知症の方も増加傾向にあるのだ。

認知症を発症する原因は、特定こそできず実にさまざまであるが、仕事をやめ、現役を引退して暇を持て余した方が発症するようなイメージがある。僕の勝手な解釈で申し訳ないが、やることがこれと言って無く、思考することが少なくなった人が発症しやすい気がする。

忙しく考え、手足を動かし、瞬時の判断を問われるマニュアル車(MT車)のドライブは、認知症防止に大いに役立つように思えるのだ。ボーっとドライブしていても車が前に進むオートマチック車(AT車)のドライブとは忙しさや運転の複雑さが全く違う。脳をフル回転し、手足を忙しく動かさないとドライブすることができないマニュアル車(MT車)の運転は認知症の予防に大いに貢献すると思うのだ。

 

マニュアル車(MT車)のメリット

ライター

マニュアル車(MT車)は脳をフル回転し、忙しく手足を動かしてドライブすることを要します。でもそれが事故を減らすことのできることだと僕は考えています。

この項目では、マニュアル車(MT車)での運転のメリットについてお話しました。

 

マニュアル車(MT車)での運転が事故を減らす

オートマチック車(AT車)の運転はとても容易であり、操作が楽だ。

でも、その反面、ボーっとしていても車が前にすすむので居眠り運転にもつながりやすかったり、神経を使わない分、怠惰な運転になりやすく事故につながりやすい気がする。一歩間違えれば鉄の凶器となり得る車なのに楽になりすぎなのだ。

その点、マニュアル車(MT車)だとそうはいかない。脳フル回転し、手足をうまく連動させないとドライブできないので、運転に集中せざるを得ない状況を勝手に作り出せる特徴がある。オートマチック車(AT車)に比べれば事故もしにくいはずなのだ。

 

オートマ車(AT車)に比べて運転間違いが少ない

アクセルとブレーキだけの操作の2ペダルのオートマチック車(AT車)の操作と、アクセルとブレーキに加えてクラッチペダルを配する3ペダルのマニュアル車(MT車)の運転は全く別物だ。

マニュアル車(MT車)では、アクセルとブレーキの踏み間違いなんて、まず起こらないだろう。オートマチック車(AT車)に比べて運転間違いが少ないのだ。

もちろん、マニュアル車(MT車)だから、事故が全く無いわけではない。でも、操作が安易で楽なオートマチック車(AT車)と手足の連動を要するマニュアル車(MT車)とでは、運転の難易度が全く違うのだ。

僕は、長い間マニュアル車(MT車)を運転していない。オートマチック車(AT車)の楽な運転が染みついてしまっているのだ。だから今、マニュアル車(MT車)を運転しても上手く運転できないだろう。エンストもするだろう。でも、高齢者(年配者)だからこそ、運転の面倒なマニュアル車(MT車)に乗るべきではないか?と考えるのだ。

 

マニュアル車(MT車)は、ドライブが楽しい!

マニュアル車(MT車)の運転は決して楽ではない。でも、自分の手でシフトをしてクラッチをつなぎ、車を操ることはとても楽しい。

つないだクラッチやアクセルからエンジンの鼓動をダイレクトに感じることができるし、車好きの人ならこの感覚は快いと理解することができるだろう。

楽しくドライブすることは脳にとっても良いことである。脳に楽しい刺激を与えることは精神衛生上とても有意義だし、大袈裟かもしれないが、「生きる喜び」を実感することができる気がするのだ。

また、楽しいだけではいけない。車は自分の一番大切な命を預けて走るもの。と同時に、使い方を一歩間違えてしまうと、人の尊い命をも奪ってしまうのだ。年齢を重ねれば重ねるほど、運転は楽で安易なものであってはいけないと僕は強く思うのだ。

 

マニュアル車(MT車)のデメリット

ライター

オートマチック車(AT車)の販売台数が車全体の98%を占める昨今、マニュアル車(MT車)を選んで乗るのは、容易ではありません。意外と制約が多いのです。

この項目では、マニュアル車(MT車)のデメリットについてお話しました。

 

選べる車種が少ない

実は、マニュアル車(MT車)に乗るのは、昔ほど容易ではない。

実際にマニュアル車(MT車)に乗ろうと言っても、昨今は選べる車種がとても少ないのだ。国産だけに限定するとトヨタや日産、ホンダやスバル、マツダでもほんの一握りの車種しかマニュアルの設定が無いのだ。三菱に至っては、ミニキャブ・トラックとミニキャブ・バンだけである。

レクサスに至っては、一度もマニュアル車(MT車)をラインナップしたことが無いのだ。

 

国産自動車メーカー各社のマニュアル車(MT車)設定車種(2023年6月現在)

メーカー  車種(軽トラックは省く)
日産 フェアレディZ
トヨタ スープラ、ヤリス、GRヤリス、GR86、スープラ、カローラフィルダー、GRカローラ、カローラアクシオ、タウンエース バン 商用車、ピクシス バン 商用車
ホンダ シビック タイプR、シビック(EXとLXのガソリンモデル)、NーONE、NーVAN 商用車
スバル BRZ、サンバー バン
マツダ マツダ2、マツダ3、ロードスター、ロードスターRF

上の表を見てみても、マニュアル車(MT車)の設定が一番多いトヨタでもスポーツカーと一部の車種だけであり、日産に至ってはフェアレディZの1車種のみという少なさである。

僕が若い頃は、どの車にしようか選ぶのに迷うほどマニュアル車(MT車)が設定された車種が多かったものだ。いつの間にかマニュアル車(MT車)は、一部のスポーツカーなどになってしまった。日産のGTーRでさえ、マニュアルの設定が無いのである。

この設定の少なさで、事故防止やボケ防止のためにもマニュアル車(MT車)に乗れと言われても、セレクトが難しいのが現状かもしれない。車業界がとてつもなく変化してきているのだ。

 

ハイブリッドカーや電気自動車にはマニュアル(MT)の設定が無い!

今や車の主流とも言えるハイブリッドカーや電気自動車には、マニュアル車(MT車)の設定が無い。ひと昔前にホンダのCRーZにはマニュアルの設定があったが、今は生産を終了してしまっている。

エンジンとモーターを連動させて車を動かせるハイブリッドカーや電気モーターで駆動する電気自動車にはマニュアルトランスミッションを設置するのは難しいのかもしれない。

 

運転免許の取得の難易度が高い

また、運転免許にも昔と違う変化が出てきている。

自動車運転免許を、どちらで取得したか?
・マニュアル免許:48.1%
・AT限定免許:41.6%
・取得していない:10.3%

運転免許を取得するのは、取得に手っ取り早いAT限定(オートマチック車限定)の運転免許取得が主流になってきているようだ。かろうじてマニュアル車での免許取得の人の割合がAT車限定より多いようだが、車に全くといっていいほど興味の無い僕の息子と娘も、2人ともAT限定で運転免許を取得している。難易度が段違いなのだ。

確かに、クラッチとアクセル、ブレーキを連動させるのにコツが要るマニュアル車(MT車)の運転免許は難易度が高いのかもしれない。車好きを自称する僕も、半クラッチを使用した坂道発進には苦労した記憶があるし、エンストを繰り返して情けない思いをしたこともある。

そんな苦労をするぐらいなら、初めから楽なAT限定で取った方が良いとの判断は妥当かもしれない。僕の時代は当然のように身に付けないといけなかったスキルも今やどこかに行ってしまった感がある。

 

操作が複雑なので、慣れるまでに時間が必要

マニュアル車(MT車)を上手に運転できるようになるまでには、ある程度の訓練と慣れが必要だ。

車の運転は数をこなさないことには上手にはならない。たまにしか車の運転をしないペーパードライバーにとっては、マニュアル車(MT車)の運転は決して容易ではない。

 

まとめ

それでも、マニュアル車(MT車)に乗ってほしい!

ライター

いかがでしたでしょうか?

今回のお話は、大まかに言って、

高齢ドライバーによる自動車事故の実態
高齢者や年配者こそ、マニュアル車(MT車)に乗るべき理由
マニュアル車(MT車)のメリット
マニュアル車(MT車)のデメリット

でしたね。

マニュアル車(MT車)に乗るには、メリットもデメリットも同じようにありますが、特に高齢者(年配者)こそ、マニュアル車(MT車)に乗ってほしいと強く思うのです。

昨今の自動車の運転は、自動運転アシストなどの運転補助システムの普及により、とても簡単に誰でもできるものになりました。でも、その反面、昔なら見られなかった交通事故の形態が出てきました。人間の身体の機能と同じように、使わないものはどんどん退化してしまうのです。

そんな中、マニュアル車(MT車)を運転することは、オートマチック車(AT車)独特の交通事故の防止になるのは勿論の事、運転に集中できるメカニズムがマニュアル車(MT車)にはあると思うのです。

それは、安全運転のためだけではなく、ドライバー本人を守る有効な手段だということを理解して戴ければ幸いです。

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