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高い費用を使って愛車にコーティングを施工したものの、その後の洗車を含めたメンテナンスのやり方に迷う方が多いようである。
「コーティングしているんだから洗車しなくてもいいんじゃないの?」と言う方もいたりして、なんだかなあ。

コーティング車にも洗車は必要!コーティング車の正しい洗車のやり方や注意点


コーティングを施した車にも洗車は必要です。
では、コーティング車の洗車の上手なやり方や、注意すべきポイントはどういうものでしょうか?この項目ではそれらについてお話しました。
コーティング車にも洗車が必要!
「俺の愛車はコーティングをしているから、洗車しなくても大丈夫!」なんて思われていないだろうか?
コーティング車がコーティングを施工する本来の目的や意図は、
車のコーティングの目的や意図 | 美観のため |
ボディの塗装面の保護や、洗車を含めたボディメンテナンスを容易にするため。 |
手抜きやズボラをして洗車を行わないことが目的ではない。逆にコーティングを施工している車は洗車を含めたきちんとしたメンテナンスを行わないと、せっかくコーティングを施していても、コーティングの劣化を早めてしまうことになる。
ボディの保護が本来の目的のコーティングである。特に国産車とは違う水性塗装の欧州車にとっては、日本の酸性雨はボディの塗装面にとって最大の敵になる。その大切なコーティングの効果を長く持続させるためにもコーティング車の洗車はとても大切なメンテナンスになるのだ。
コーティング車の正しい洗車のやり方
コーティングを施工している車でも施工していない車であっても、洗車はとても大切である。ただ、コーティング車の正しい洗車のやり方は、少しだけ注意が必要なので、それについてお話していこう。
プロに依頼したコーティング施工後は最低1か月は水洗いだけにしておく
コーティングのプロショップに高額な費用を払ってコーティングを依頼し、コーティングを施工した後の車は、最低1か月はカーシャンプーを使用せずに水洗いだけに留めておきたい。
理由は、特にガラス系のコーティングの場合は、薬剤を塗布するためにコーティングの層が硬化するまでの期間が約1か月と言われている。コーティングの層が硬化する前にカーシャンプーを使用してしまうと、コーティングの劣化を早めてしまう可能性があるからだ。
できれば、ほとんど目立たないような汚れなら、1か月は洗車をせずに様子を見るようにしたいもの。
プロに依頼したコーティングとセルフで施工したコーティングの違いによる洗車の違いはあるのか?
プロに依頼したコーティングとセルフで施工したコーティングによって洗車の違いは、結論から言ってしまえば、僕はその車の状態で判断すれば良いという考えだ。
コーティングのプロショップに費用をかけてコーティングを依頼した場合のコーティング車と、市販のコーティング剤を使用して、セルフでコーティングを施した場合のコーティング車は洗車のやり方には、言っていることに多少違いが生じて迷うことがある。
僕が以前にコーティングのプロショップに依頼してコーティングを施した場合は、よほど酷い汚れ以外の場合の洗車は基本的に水洗いでOKとのことだった。かと言って別の業者のコーティングの場合は、「必ずカーシャンプーを使用して洗車をして下さい」というところもあったりして、コーティングの種類や業者によってもバラバラなのだ。だから、どっちが正しいのか迷ってしまうユーザーさんも多いことだろう。
この疑問に関しては、絶対にコレ!と言った正解が無いのが現状だと僕は考えている。
プロショップに依頼するようなコーティングではなく、市販のコーティング剤を購入して、セルフでコーティングを施す方も最近は増えてきている。市販のコーティング剤も、価格が高いものから安いものまで製品のラインナップが充実していきているのだ。
僕は、車の状態が泥汚れや花粉や水垢などで酷い状態の場合は、カーシャンプーを使用して丁寧に洗車すれば良いと思うし、汚れが目立たない状態の場合は、水洗いで大丈夫だと考えている。そこは自分の愛車の状態によってやり方を変えれば良いだろう。
メンテナンスキットを使用して洗車を行う
コーティングのプロショップに依頼してコーティングを施工した場合、たいていはメンテナンスキットが付随されている場合が多いので、それを使用して洗車などのメンテナンスを行えば良いだろう。
僕の例で恐縮だが、僕の愛車の30プリウスは中古で購入したものだ。前オーナーがトヨタのディーラーオプションだったのだろう。「QMIガラスコーティング」が施工されてあった。

そのガラスコーティングには、上の画像のようなメンテナンスキットが付随されていた。これは洗車後のボディが濡れている状態で、コンディショナーをスプレーしてマイクロファイバークロスで拭き上げるという作業が簡単で優れたものだ。
その他のコーティングに合ったメンテナンスキットを使用して洗車を行うようにしよう。
コーティング車のケース毎の洗車頻度
コーティング車の洗車の頻度の目安は、車の保管状態や車のボディカラーによってケースバイケースだと僕は考えている。下の表を見て戴いて参考にしてもらいたい。
車の保管状態 | ボディカラー | 洗車の頻度 |
ガレージ(屋内駐車場)保管の場合 | 淡色車 | 月に1回 |
濃色車 | 月に2回(2週間に1回) | |
青空(屋外駐車)駐車の場合 | 淡色車 | 月に2回(2週間に1回) |
濃色車 | 週に1回 |
コーティング車の洗車の手順と注意点


コーティング車の洗車の手順は、そうでない車の洗車の手順とは少々違う場合があります。
正しい手順ややり方を行い、せっかくのコーティングを劣化させないように注意しましょう。
コーティング車の洗車の手順
コーティング車には、コーティング車に適した洗車の手順がある。正しい手順を理解して愛車を良い状態に保って戴きたい。
タイヤ・ホイールから洗う

車全体を水で濡らす前に、まずは足元のタイヤ・ホイールから洗うようにしよう。
車の中で一番汚れが酷いのはやはり足元のタイヤ・ホイールなのだ。このときに車のボディに水がかからないように注意すること。理由はタイヤ・ホイールを洗っている最中にボディに付いた水滴が乾いてしまい、シミや汚れが残ってしまうからだ。
また、乗ったばかりの車であれば、タイヤ・ホイールの熱を冷ましてから作業するようにしたい。
水圧で泥や汚れを落とす

ホースの水の水圧を使ってボディの泥汚れや埃を洗い流そう。
ボディには、鳥のフンや虫の死骸が付着している場合がある。これらの大まかな汚れは水の水圧である程度は落とすことができる。この大きな汚れをいきなりスポンジでこすり落とそうとするとボディを傷つけてしまうことになるので、必ず汚れを水圧で落としてから次の作業を行うようにしよう。
水洗い、もしくはシャンプー洗車

水洗いにするか?もしくはカーシャンプーを使って洗車をするか?の判断は、車のボディの汚れ具合にもよって変わってくるだろう。
泥汚れや水垢、イオンデポジットなどで汚れが酷い状態のときは、必ずカーシャンプーを使用してシャンプーの泡で丁寧に汚れを落とすようにしたいもの。
比較的汚れが少なく、目立たない場合は、スポンジではなく柔らかい素材のマイクロファイバークロスを使っての水洗いが良いだろう。
中性のカーシャンプーを使用する
コーティング車をカーシャンプーを使用して洗車する場合には、中性のカーシャンプーを使用するようにしたいもの。
アルカリ性や酸性のカーシャンプーは、油性の汚れや酸性雨によるシミには効果があるが、コーティングの保護膜を傷めてしまう恐れがある。どうしても水垢などの汚れが酷い場合には、弱アルカリ性や弱酸性のカーシャンプーを選ぶようにしよう。
拭き上げ

水を使ってカーシャンプーを洗い流した後は、柔らかい繊維のマイクロファイバークロスを使って丁寧に拭き上げていこう。この時にマイクロファイバークロスの他に、セームタオルがあれば作業がはかどって良いだろう。
セームタオルは、ボンネットやルーフのような広く平たい箇所の多い水滴を拭き取るのにとても優れた効果を発揮する。マイクロファイバークロスと使い分けて拭き上げを行うと作業が効率よくできるだろう。
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コーティング車の洗車する際の注意点
炎天下での洗車は避ける
コーティング車の洗車を行う場合は、炎天下での作業は避けるようにしたい。
理由は、炎天下での作業は車のボディに付着した水滴が乾くのがとても早いため、それらがシミや水垢の原因になるからだ。作業は夏なら朝夕の涼しい時間帯に行うようにしよう。
拭き残しが無いように拭き上げをしっかりやる

コーティング車に限らず、洗車の一番の天敵は、拭き残しによる水滴なのだ。これらは水垢、イオンデポジット、ウォータースポットを発生させてしまう一番の要因になってしまう。
なので、拭き残しが見落としやすい夜の洗車もあまりおすすめはしない。拭き残しが無いように丁寧にしっかりと拭き上げ作業を行おう。
井戸水での洗車を避ける

井戸水での洗車も避けるようにしたい。
理由は、井戸水には水道水よりかなり多くのカルシウムなどのミネラルが含まれており、それらがシミやイオンデポジットの原因になるのだ。
かなり昔の話だが、田舎のある洗車場に使用されている水が井戸水だという噂があって、僕はそこの洗車場を使用するのをやめたことがある。その噂が本当なのかどうなのかはわからないままであったが、そのような噂が一旦立ってしまったのが災いしたのか、その洗車場は廃業してしまったのだ。
洗車機を使う場合と使わないほうが良い場合と洗車機を使う場合の注意点
コーティングを施工している車の場合、よく疑問点に挙がるのが、洗車機の使用の有無だ。

できれば、旧式の洗車機は使わないほうが良いですが、そうでない比較的新しい洗車機の場合は、使用しても良い場合と使用しないほうが良い場合があると僕は考えています。
ケースバイケースでそれについてお話してみましょう。
汚れが酷い場合は手洗いにする
車のボディが泥汚れやピッチやタールなどで酷い場合は、手洗いでの洗車をしてほうが良いと僕は考えている。
理由は、泥汚れが酷い状態の車を洗車機に通してしまうと、泥汚れが水で十分に落とせないうちにブラシでの洗浄が始まってしまう恐れがあるからだ。そうなると泥をブラシでボディにこすりつける状態になり、ボディを傷つけてしまう。
泥汚れが酷い場合は、必ず手洗いでの洗車を行うようにしよう。
雨の日の洗車は洗車機を使おう
雨の日に洗車を行う場合は、洗車機を使用したい。
理由は、雨に濡れずに洗車を行えるし、雨で余計な泥が落ちた状態で洗車機に通すことができるので、ボディに傷をつける心配が無いからだ。
ただし、洗車機を使って洗車をした後は、丁寧に拭き上げを行うようにしよう。
撥水コースやワックス洗車は選ばない!
コーティング車の洗車を洗車機で洗う場合、撥水コースやワックス洗車は必要ない!と言うより撥水コースやワックス洗車をしてはいけない!
撥水やワックスなどの洗車以外の用途を兼ね備えた洗車は、コーティングの被膜の上からさらにワックスや撥水加工が施されると、せっかくのコーティングが劣化してしまう可能性があるからだ。
特にワックス洗車の場合は、黒ずみなどの汚れが付いてしまう恐れもあるため、使わないようにしよう。
コーティング車の洗車は、できるだけ洗車機を使用せずに手洗いで洗車を行う
コーティング車の洗車に洗車機を使用してはいけないとは言わない。時にはやむを得ず洗車機を使用する場合もあるかと思うのだ。
だが、できるだけコーティング車の洗車は手洗いで行うようにしたい。洗車機は自分が洗車機に通す前に、直前に洗車機を使った人がワックス洗車をしていて、そのワックスが洗車ブラシに付着している場合もあるからだ。
できるだけ、手洗いで丁寧に洗車を行い、コーティングの効果を長持ちさせるようにしたいものだ。
まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回のお話は、大まかに言って、
●コーティング車にも洗車は必要!コーティング車の正しい洗車のやり方
●コーティング車の洗車の手順と注意点
でしたね。
コーティング車の洗車のやり方には、迷われる方が多いようで、洗車機の使用の有無や洗車の頻度など、これがベストだ!といった正解が見い出し難いのがあるようです。
今回も、僕の長いカーライフの経験上からお話させて戴きましたが、ここでのお話が全てではないし、僕もこれからまだまだ洗車に関しても勉強しないといけないと感じています。
でも、ここでのお話を参考にして戴ければ幸いです。
いえいえ、コーティング車も洗車は必要ですよ!それと、コーティング車にはコーティング車に適した洗車のやり方があるのです。今回は、コーティング車の洗車のやり方や注意点についてお話してみました。
是非、参考にして戴ければ幸いです。