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このサイトに来て戴いている皆さんは、洗車の後の拭き上げの作業をきちんとされているでしょうか?
実は、洗車に関わる様々な作業の中でも、洗車の後の拭き上げはとても大事な作業になることを再認識しておきたいものです。

洗車の拭き上げに最低限必要な道具


洗車の後の拭き上げ作業は仕上げとなるとても大事な作業です。
拭き上げには専用の道具を使用することで、作業も効率良く進めることができますし、愛車をキレイな良い状態に仕上げることができます。
この項目では、拭き上げに最低限必要な道具と最適の天気に関してお話しました。
洗車の拭き上げには専用の道具を使おう

できれば、洗車の拭き上げ作業には、専用の道具を使いたいものです。
普通のタオルで拭き上げ作業をする人もおられますが、タオルだと繊維が毛羽立ってしまいボディの塗装を傷めてしまうおそれがあるのです。
車のボディは、我々が思っている以上に塗装が繊細なのです。拭き上げに最適な専用の道具に関してみてみましょう。
マイクロファイバークロス
今や、洗車以外でもメジャーとなったお掃除アイテムのマイクロファイバークロスですが、柔らかくて車の塗装にやさしい繊維ですので、是非使用したいですね。
数はできるだけ多く持っておきたいところですが、ボディやガラス用とタイヤ・ホイールなどの足回り用の最低2枚は持っておきましょう。
セームタオル
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セームタオルは、水滴が多いボンネットやルーフなどの水滴を吸収することができます。これを先に使用することで、後でマイクロファイバークロスでの拭き上げ作業がとても楽になるので、是非使ってみて下さい。
上の動画は僕がセームタオルの使い方を録画したものです。水滴が面白いように吸い取れるのが確認できると思います。
洗車グローブ
洗車の拭き上げ作業中の怪我を防止するためにも、洗車グローブは使用したほうが作業がはかどります。
洗車グローブを使用する理由は、怪我の防止以外にも手の皮脂が車に付着するのを防ぐためでもあります。皮脂が油膜の原因となってしまう場合もあるのでグローブを着用して拭き取り作業を行うようにしましょう。
洗車と洗車の拭き上げに最適な天気と場所
洗車に最適な天気は、別の記事でもお話しましたが、薄曇りの風の無い日が最適です。
また、季節によっても洗車や洗車の拭き上げに適した時間帯は違ってきます。
最適な場所は日陰の風が当たりにくいところが良いでしょう。日が当たるところだと拭き上げる前に車のボディが乾いてしまい、拭き上げるのに支障が出てしまうからです。風があるとせっかく洗った車にホコリが付いてしまうのです。
屋根付きの広いガレージがある方は、場所には苦労しないでしょう。
洗車に拭き上げが必要な理由と正しい拭き上げのやり方


洗車後の拭き上げには必要な理由があります。この項目では、拭き上げの必要性と具体的なやり方についてお話しました。他に無いぐらい細かく、詳しいやり方ですので、是非参考にして下さい。
洗車に拭き上げが必要な理由
洗車をした後に走行すれば、風で水分が飛ぶから拭き上げは不要だと思われていないでしょうか?
雨で車が濡れるのを放置しておくのと、洗車による水滴を拭き取らずに放置しておくのとは、車へのリスクが全く違うということを理解しておかないといけませんね。
雨水は空気中のホコリなどを含む程度で済みますが、洗車で使用する水道水にはカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれています。これらが車のボディにいたずらをしますので注意が必要です。
洗車をした車は、拭き上げをしないと水シミができてしまい、せっかく洗車をしても台無しになってしまうのです。洗車の仕上げの拭き上げは、愛車を汚れや水シミから守るとても大切な作業なのです。
「少しぐらいなら水滴が残っていても大丈夫だろう」という方もいらっしゃいますが、このほんの少しの水滴が車のボディの塗装面を傷めてしまう原因になるから注意が必要です。洗車の後の拭き上げは丁寧に行うようにしましょう。
イオンデポジットやウォータースポットの発生から愛車を守る
先述したが、洗車を行う際に使用する水には、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれています。
洗車後の拭き上げをきちんとやっておかないと、車のボディに付着したままの水滴が、レンズのような役割をするため、強い日光で焼かれてボディが焼けてシミになる現象が発生します。この日焼けの現象を「イオンデポジット」と呼びます。
このイオンデポジットは、繰り返し洗車をすることで取り除くことはできるが、拭き上げをおろそかにしてしまうと、再蓄積されて濃いシミとなってのこってしまうので注意が必要です。
そして、さらに悪化すると、今度は「ウォータースポット」と言って、ボディの表面がクレーター状にへこんだ状態になってしまいます。
軽度な状態だと、市販のウォータースポット除去剤で取り除くことができますが、悪化すると自分では処理できなくなり、専門の業者に除去の施工を依頼しなくてはならなくなるのです。最悪だと塗装しなおしということにもなりかねないので注意が必要なのです。
そのような懸念がありますので、洗車後の拭き上げ作業は、愛車をイオンデポジットやウォータースポットから守るとても大事な作業になります。普段の洗車から、しっかり丁寧に拭き上げを行うようにしましょう。
効果的な拭き上げのやり方やポイントは「正しいハミガキ」と同じ!

愛車を傷つけない効果的な拭き上げのやり方のコツは、「やさしく丁寧に拭き上げる」ということを心がけると良いでしょう。
強くゴシゴシこすらないと水滴が取れないと思われるかもしれません。僕も車を所有したばかりの若い頃はそのように思っていました。
実は、洗車の仕方や洗車の後の拭き上げのやり方は、「正しい歯磨きのやり方」にとても似ていると思います。
NHK総合テレビで木曜の20時から放映している「あしたが変わるトリセツショー」を毎回見られている方はご存じかもしれないが、歯もゴシゴシと力強く磨くのではなく、歯ブラシを軽く持ってやさしく丁寧に磨くことで歯がキレイになり、清潔で歯周病から歯を守れるのだと言います。
車のボディもそれと同じで、やさしく丁寧に拭き上げをすることで、水滴が残らない上手な拭き上げができるのです。
マイクロファイバークロスの使い方

拭き取りに主に使用するマイクロファイバークロスは、上の画像のように手のひらサイズに折りたたんで使うようにしましょう。
クロスがクチャクチャな状態だと、キレイな拭き上げできないのできれいに折りたたんで使用するようにしたいですね。
ボンネットやルーフなどの大きな箇所は、まずセームタオルで多い水滴を拭き上げる

最初のほうの動画でもご紹介したが、マイクロファイバークロスで拭き取りをする前に、ボンネットやルーフなどの大きな面の多い水滴をセームタオルで拭き上げることで、後の拭き上げ作業がしやすくなります。
セームタオルは、吸水力がとても強いので、マイクロファイバークロスのように拭き取るという使い方ではなく、水滴を吸収させる使い方が効果的な使い方です。
車のボディのプレスラインに沿って、やさしく丁寧に一定方向に拭く
ボンネット

ボディの正しい拭き取り方は、たいていの場合は車のプレスラインに沿って、矢印ような一定方向にやさしく拭いていくことの繰り返しです。
決して強くゴシゴシとこすってはいけません!ハミガキをするように丁寧にやさしくお行うのが拭き取りのコツなのです。
ドアは上から下へ拭き上げる

ドアは上から下に向かって拭いていきます。これも車のボディのプレスラインに沿ってふくことで塗装面にやさしい拭き上げができるというものです。また、上から下に拭き上げる理由は、水滴が流れ落ちる方向に向かって拭き取っていくと作業がやりやすいからなのです。
ドアと窓の境の部分は、上下ではなく横方向にまっすぐに拭いていくと良いでしょう。
ドアと窓の境目は、横方向に拭き上げる

ドアと窓の境目あたりも、やはり車のボディのプレスラインに沿って拭いていきます。この場合は横方向ですが、ボディの部分によって拭いていく方向が違ってきますので、そこに気を使って拭き上げ作業を進めていきましょう。
僕も最初は「こんなことしても効果は無いんじゃないのか?」と思っていたのですが、これが意外に効果的なので驚きました。なので、効果的な拭き上げのコツのキーワードは、「ボディのプレスラインに沿って、やさしくていねいに!」となるのでしょう。
窓は、最初に周りを拭き取って、その後で真ん中を上から下へ拭き上げる

窓の拭き取り方は、まず窓のまわりを矢印のように窓枠に沿って拭いていき、そのあとで窓の真ん中の部分をドアと同じように上から下に拭いていくようにすると効果的だ。
サンバイザー付きの窓は、窓を開けて拭き上げる

サンバイザーが付いている車は、窓を閉めたままの状態では窓の上のほうが拭き取れない。面倒くさがらずに必ず窓を開けて拭き上げるようにしたい。
窓の上のほうは結構汚れていたりします。ついつい拭き上げを忘れがちになるのと、ウェザーストリップなどのゴムの部分が汚れていることが多いからなのでしょう。
ホイールも丁寧に拭き取る

ホイールまでは拭き上げなくても…という方もおられるかもしれませんが、ホイールの水滴を放置しておくと「白サビ」が発生してしまう恐れがあるので、丁寧に拭き上げをしましょう。
白サビが発生して悪化すると、研磨専門の業者に頼んで施工しなくてはならなくなるので、注意が必要です。
拭き上げのおさらい
- ボンネットやルーフの広い面は、まずセームタオルで拭き上げる
- ドアは上から下に向かって拭き上げる
- ドアと窓の境目あたりは、横方向にまっすぐに拭き上げる
- 窓は、まわりを拭き上げた後で、上から下に拭き上げていく
- サンバイザーが付いている車は、面倒くさがらずに窓を開けて拭き上げる
- ホイールの拭き上げも丁寧に!
◎画像をクリックすると拡大されるよ
おさらいをすると、大雑把に上のような画像になります。再度申し上げておきますと、拭き取りのコツのキーワードは、「ボディのプレスラインに沿って、やさしくていねいに!」拭き上げ作業を行っていきましょう。
拭き残しやすい箇所
- ドアの開口部
- サイドシル
- ドアノブとドアノブまわり
- ドアミラーとドアミラーまわり
- フューエルリッド
- ヘッドランプとヘッドランプまわり
- ハッチとリヤバッチのところ
- リヤハッチの溝
- サイドバッヂ
- サンバイザーの表裏
- フロントグリル下部
◎画像をクリックすると拡大されるよ
最後に、洗車の後の拭き上げで、拭き残しが発生しやすいと思われる箇所をいくつか挙げてみました。
僕の愛車のZVW30プリウス(3代目プリウス)は、拭き残しが発生しやすい箇所がありすぎて洗車の度にとても気を遣うのですが、面倒くさがらずにやるべきだろうと思っています。
車種の構造にもよるが、特にドアミラーやヘッドランプまわり、フロントグリル下部やサンバイザーの表裏などは、たいていの車種であっても拭き残しが発生しやすい箇所と言えるでしょう。セダンのトランクの開口部なども拭き残しが発生しやすいので、丁寧に拭き上げるようにしましょう。
これらの箇所をきちんと残さずに拭き上げを行うことで、水垢やイオンデポジットやウォータースポットなどの「洗車の天敵」ともいえるものから愛車を守ることができるますので、面倒くさがらずに丁寧に作業して下さい。
まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回のお話は大まかに言って、
●洗車の拭き上げに最低限必要な道具
●洗車に拭き上げが必要な理由と正しい拭き上げのやり方
洗車に関連する作業には、実に様々なものがありますが、その中でも洗車の後の拭き上げをどのように行うかで、愛車をきれいな状態に維持できるかを左右する大事なものになるのです。愛車を守るために最も大切な作業と言っても過言ではないでしょう。
僕も、今まで数えきれないくらいの洗車を繰り返してきましたが、それでも作業するごとに新しい発見があるのです。乗る車によっても少しづつ違うのです。
今後も情報発信をしながら車のメンテナンスのことをもっと勉強していきたいと考えています。
洗車の後の拭き上げ作業を、いかに正しい方法でやれるかどうかで、愛車をきれいな状態で守れるのです。
今回は僕が長年のカーライフの中で、失敗なども繰り返しながら実践してきた洗車後の拭き上げに必要な道具や使い方、拭き上げの正しいやり方についてお話してみました。
是非、参考にして戴ければ幸いです。