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最近は、愛車にカーワックスをかける方を見かけなくなってきた。
それもそのはず。
手間がかからずメンテナンスが簡単で光沢や耐久性が持続しやすいボディコーティングが主流になってきているのだ。
でもカーワックスにはカーワックスにしか出せない独特の艶があり、その魅力に取り付かれてワックスから離れないユーザーもいるのだ。
洗車後にワックスがけを行うメリット
洗車後にワックスを施工するのは、コーティングとはまた違ったメリットやデメリットがあります。
それを理解したうえで、正しいワックスの知識をご理解戴ければ幸いです。
車に新車のようなツヤが蘇る
洗車をした後にワックスがけをすると、艶が出て新車のような輝きがよみがえることが洗車後のワックスがけのメリットだろう。
特に、固形ワックスの特徴である濡れたようなツヤは、洗車したての車のボディに映えて、その愛車の姿にとても満足してしまう。
撥水性が高まる
また、撥水性が高まるので、もし直後に雨が降ってもボディが雨水を弾いてくれてとても気持ちが良いのだ。
細かいキズを目立たなくできる
また、ワックスは、ボディやバンパーに塗布することによって細かいキズを目立たなくしてくれる。これはペースト状の「半練りワックス」と呼ばれる種類のワックスの特徴だ。
ホコリや汚れから車を保護する
ワックスは、施工することで大気中のホコリや汚れから車を保護したり、日本独特の酸性雨からボディを守ってくれる役割もしている。
僕も、若い頃の車の運転免許を取り立ての時に、初めて愛車を洗車してワックスがけをしたことは、何十年も経った今でも鮮明に覚えている。僕の最初の愛車のS110シルビアだ。
初めてのワックスがけの達成感と、愛車の輝きに感動したものだ。
洗車後にワックスがけを行うデメリット
ワックスの施工は良いことばかりではありません。デメリットも当然存在します。ワックスがけが終わり、愛車がピカピカになった喜びもありますが、施工による苦労も多かった気がします。
施工に3~4時間を要す
ワックスの施工の難点は、何と言っても時間がかかることだろう。
洗車なしで、ワックスだけをかけることは車のボディに付着したホコリや汚れごとワックスを塗布してしまう。そうするとそのホコリで車のボディを傷つけてしまうため、必ず洗車の後の綺麗な状態のボディに施工しないといけない。
このため、ワックスが乾いて拭き取り終了までの時間を考慮すると、3~4時間は時間を要するだろうか。
施工に体力が必要
ワックスを施工するには、戸外で3~4時間の作業時間を要する。その間動く時間を考えると体力がある元気な時じゃないとできないのだ。
昨今のユーザーのワックス離れの原因も、時間や体力を要するワックスがけの作業が敬遠されて、手軽にできるコーティングが人気なのもわかる気がする。
成分に油分が多いため水垢の原因になる
ワックスのデメリットは、メリットである濡れたようなツヤがある反面、油分が成分のほとんどを占めるため、水垢の原因になると懸念されることだろう。
ワックスの種類と特徴、コーティングとの違いなど
ワックスにもいろいろ種類があり、特徴もそれぞれ違います。
また、今主流になっているコーティングとの違いなど、この項目では、主にカーショップを始めとする市場に出回っているものについてお話しました。
固形ワックス
半練りワックス
液体・スプレーワックス
適応色によるワックスの種類
ワックスを好むユーザーは固形ワックスと半練りワックスを選ぶ!
ワックスとコーティングの違い
カーワックスの効果はどれくらい持続するのか?
洗車によってカーワックスの効果は無くなるのか?
愛車にワックスをかけないとどうなるのか?
コーティングを施した車にワックスをかけてもいいのか?
固形ワックス
ワックスの代表選手とも言える固形ワックスの特徴は、濡れたような深いツヤが出せることだろう。
成分がヤシの葉から抽出精製されたカルバナ蠟でできており、固くて光沢性に優れているのが特徴だ。
この深いツヤは、高価なコーティングでもなかなか真似することができない。
しかし、施工に時間と手間を要し、本当にワックスがけの作業そのものが好きでないとできないという難点がある。
半練りワックス
半練りワックスは、その名の通り半練りのペースト状になったものであり、軽くて小さいキズなら埋めることができる。
また、ボディについた薄いシミやピッチやタールも軽くこすれば落とすことが可能だ。
ただ、成分にコンパウンドが含まれているので、塗装面を傷めたりするので敬遠するユーザーもいたりして、賛否が分かれるところだろうか。
液体・スプレーワックス
液体ワックスやスプレータイプのワックスは、施工がとても簡単で、車の洗車に慣れていない方や女性でも手軽に利用することができるのが大きなメリットだろう。
その反面、効果や効用が長続きせず、こまめな施工が必要となるのがデメリットだろう。
施工の簡単さや気軽に利用できる反面、効果は期待できないと言えるだろう。
適応色によるワックスの種類
車のボディカラーによってもワックスの種類は少しづつ変わってくる。
濃色か淡色か、あるいはメタリックかソリッドかによっても選ぶワックスの種類は違ってくるのだ。理由は、メーカーにもよるが、色による設計や特色が違うからだ。
上記の画像のような10アクア(初代アクア)と30プリウス(3代目プリウス)だと、濃色と淡色であっても両方ともメタリックなので、メタリック用のワックスを選ぶと良いだろう。
ただ、固形ワックスの場合は、全色対応となってることが多いのが特徴だ。
ワックスを好むユーザーは固形ワックスと半練りワックスを選ぶ!
コーティングが主流となり、ワックスが下火になっている昨今でも、ワックスによる施工を好むユーザーは一部存在する。
そういうワックス好きのユーザーは、必ずと言ってよいほど固形ワックスと半練りワックスを選ぶのが特徴だ。
常に素手でワックスをかけているものだから、手がワックスでカサカサに荒れている人が多かったイメージがある。ワックスの油分で手の皮脂を奪われてしまい、施工が終わって手を洗うとカサカサになるのだ。
それほど施工に夢中になるぐらいじゃないと、ワックスを継続して施工するのは難しいのではないかと思えてしまう。
ワックスとコーティングの違い
ワックスは、汚れや雨から守ってくれると多くのサイトには書かれてあるが、僕はワックスはあくまでも艶出しが目的であって、ボディの保護の能力は低いと思っている。
多少のボディ保護の効果はあったとしても、日本独特の酸性雨からボディの表面の塗装を守る能力は低いだろう。
特に、国産車と違い水性塗装が施された欧州車は、国産車ほど塗装面が強くない。
そのような塗装面を守るには、ワックスでは役不足かもしれない。
それに対して、コーティングはボディの保護が目的であり、艶出し効果もあるが、ワックスとは使用目的が根本的に違う。
コーティングの効果は施工が簡単で価格が安く効果が短期間のものから、専門店が施工するような価格が高く効果が5年以上持続するものまで種類が多岐にわたる。
愛車とどのような付き合い方をするのか?また、オーナーご自身がどうしたいのか?によってワックスにするか、もしくはコーティングを施工するかが変わってくるだろう。
僕が考えるには、僕も若い頃、時間があるときは一日中車に触れていたいときもあった。そういう時は、ワックスをかける手間が苦にならなかったし、本当に至福の時だったように思う。
今は、なるべく時間や手間をかけずに、愛車をキレイな状態にしておきたいと考える。そうするとワックスではなく、コーティングを選択するオーナーさんが増えているのだろう。
それでも、ワックスを選ぶのは、あの濡れたような深いツヤの虜になっているからだろう。
カーワックスの効果はどれくらい持続するのか?
ワックスの効果の持続期間は、車のおかれた環境や使用状況によって少しずつ違ってくる。
空気の比較的きれいなローカル地区と大型トラックがたくさん往来するような工業地帯とでは、ワックスの効果の持続期間も違う。
平均すると、固形ワックスで約2か月、半練りワックスだと約1か月といったところだろうか。やはり、それらの使用環境を考慮したうえでのメンテナンスが必要だろう。
洗車によってカーワックスの効果は無くなるのか?
ワックスの持続効果は、やはり使用環境や洗車によっても変わってくる。
大事なのは、マメな洗車(基本は水洗い)と、カーシャンプーを使用する場合は、中性のものを使うようにすることだろう。
愛車にワックスをかけないとどうなるのか?
結論から言うと、車のボディを保護する役割のワックスの効果が無いと、ボディの塗装面は劣化する。
車は常に紫外線や雨等にさらされている。
その他にも粉塵やホコリなどもあるだろう。
昨今の車の塗装品質はひと昔前と比べると向上はしているものの、紫外線や雨等で劣化したり、微細な傷によって汚れが付着したりして愛車の美観は低下する。
やはりマメなメンテナンスが必要なのだ。
コーティングを施した車にワックスをかけてもいいのか?
正直、ガラスコーティングを施した車にワックスがけはおすすめしない!
理由は、ワックスは紫外線による劣化が激しいため、ガラスコーティングの塗布面までも劣化させる原因になるからだ。
また、雨シミなどのイオンデポジットやウォータースポットなども付着しやすくなる。
ガラスコーティングを施した車にワックスを使用するのであれば、水弾きを得意とする商品ではなく、艶出しに特化した品質の高いものをチョイスしたい。でも、高性能なガラスコーティングを施していればワックスは必要ないのだ。
愛車を大切にする人のためのワックスの正しいかけ方
僕は、18歳で自動車免許を取得したときから、多くの車を乗り継いできました。
ワックスがけもやり方をいろいろと模索してきましたが、20代のいつごろか忘れたが、実は洗車のプロに正しいワックスのかけ方を伝授してもらったことがあるのです。
とても残念ですが、世の中に出回っているワックスのかけ方の情報がとても多く、どれを信じていいのか迷う方も多いでしょう。是非、正しいやり方を参考にして愛車をピッカピカにして戴ければ幸いです。
ワックスの正しいかけ方の手順
それでは、正しいワックスのかけ方を覚えて、愛車をピカピカにしましょう!きちんと実践すれば、驚くほどワックスがけの効率が上がりますし、ワックスの仕上がり効果も期待できるでしょう。
一定方向に直線で塗る
上の画像をみてほしい。
ワックスがけをするときに、多くの方がスポンジで円を描くように塗っているのを見かけることが多い。そのやり方は決して間違いではないが、熟練者のやり方だ。
僕も正しいかけ方を知らないときはそうしていたが、円を描くやり方だとワックスがムラになりやすいのだ。
正しいやり方は、一定方向に直線で塗っていくこと。画像では横に塗っているが、縦でも構わない。必ず一定方向に塗っていくと、ムラになりにくい。
また、スポンジは濡らしてから絞ってワックスの入った缶の中でスポンジを一回転させる。それで塗ってはまた、スポンジを濡らして水分を絞り、スポンジにワックスを付けて塗るの繰り返しだ。
ブロック分けをして塗り、すぐに拭き取る
上の画像だが、赤い四角形のようにブロック分けをして塗っていくと良い。
ほんの少しだけとなりのブロックと重ねて塗るのがコツだ。50㎝平米ぐらいと決めておき、一区画塗り終わったら、すぐに拭き取ることだ。
ほとんどの方は、車全体に塗り終わってから拭き取り作業をしているが、効率が良くないし、拭き取りが終わる頃にはヘトヘトになって疲れてしまうだろう。一区画塗ったらすぐに拭き取るようにして作業を進めていこう。
最初は乾いたウェスでさっとふき取り、あとからマイクロファイバークロスで丁寧に拭き取って仕上げる
拭き取りは、最初は乾いたウェスで荒めにふき取り、最後にマイクロファイバークロスで丁寧に拭き取って仕上げていく。
拭き残しは、汚れの原因になるので丁寧に拭き取るようにしたい。
エンブレム等の細かい箇所は特に丁寧に拭き取る!
上の画像のように、エンブレム等の細かいところは特に丁寧に拭き取るようにしたい。
あと、ドアノブやドアミラーのところのようなボディのつなぎ目のところはワックスが残りやすい。
ワックス以外で用意したいもの
ワックスがけをする際にワックス以外で用意したいものが何点かある。
●ウェス
●マイクロファイバークロス
何枚か用意しておき、汚れたら取り換えるようにしたい。
汚れたものは洗って乾かしておけばまた使うことができる。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回のお話は、大まかに言って、
●洗車後にワックスがけを行うメリット
●洗車後にワックスがけを行うデメリット
●ワックスの種類と特徴、コーティングとの違いなど
●愛車を大切にする人のためのワックスの正しいかけ方
でしたね。
昨今はガラスコーティングなどのコーティングに押され気味のカーワックスですが、ワックスにはワックスにしか出すことのできない独特の艶があるのです。
施工することで愛車を一層ピッカピカに輝かせることができます。コーティングには無い、ワックスの特徴を知った上で、興味ある方は施工してみてはいかがでしょうか?
今回は、カーワックスの種類やメリット・デメリット、正しいカーワックスのかけ方を徹底解説してみました。
絶対に損をさせないので、ぜひ、参考にして下さい。