タイヤのローテーション(位置交換)の重要性とやり方|タイヤを長持ちさせるための方法も解説

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車のタイヤのメンテナンスの一つには、タイヤのローテーション(位置交換)がある。

タイヤのローテーション(位置交換)は些細なことのように思えるが、実は、とても重要なメンテナンスなのである。

ライター

車の機能性を重要視するオーナーさんは、タイヤのローテーション(位置交換)の重要性をとてもよく理解されています。車のことをよく知っている方ほど、タイヤを大切にしているのです。

今回は、タイヤのメンテナンスの一つであるタイヤのローテーションの重要性や、効果的で正しいやり方、タイヤを長持ちさせるための対策についてお話しました。

タイヤのローテーション(位置交換)が必要な理由とタイヤのローテーション(位置交換)のやり方

ライター

皆さんは、自分の愛車のタイヤのローテーション(位置交換)はきちんと定期的に行っているでしょうか?

タイヤのローテーション(位置交換)は、タイヤを長持ちさせたり、品質保持のためにとても大事になります。この項目では、タイヤのローテーション(位置交換)の必要性や頻度(サイクル)、正しいやり方についてお話しました。

タイヤのローテーション(位置交換)が必要な理由とタイヤのローテーション(位置交換)のやり方

タイヤのローテーション(位置交換)が必要な理由
タイヤのローテーション(位置交換)の頻度(サイクル)
タイヤのローテーションの効果的なやり方

 

タイヤのローテーション(位置交換)が必要な理由

タイヤを新品に交換してから、摩耗して使えなくなるまでローテーション(位置交換)を一度も行わないままの方もいるようだが、とても勿体ないことだと思う。

タイヤは、定期的にローテーション(位置交換)を行うことで、以下のような効果を得ることができるので是非行って戴きたい。

「タイヤを前後左右入れ替えるだけじゃん!本当に効果があるの?」なんて思われるかもしれない。僕も以前はそう思っていました。でも、これがとても効果が高いのである。第一にやるのとやらないのとでは、タイヤの寿命が全くと言ってもいいほど違うのである。

タイヤの効果が長持ちできるということは、それだけ車の機能が活かせるということなのである。

タイヤを長持ちさせることができる 車のタイヤは駆動方式(FFかFRか4WDか)によって、前後の摩耗具合や摩耗箇所が少しづつ違ってくる。定期的にローテーション(位置交換)を行うことで、摩耗を平均的にして寿命を延ばすことができる。
低燃費の維持 全てのタイヤの摩耗具合を平均的にすることで、タイヤの方減りを防ぎ、燃費の悪化を防ぎ、低燃費を維持することができる。
偏摩耗を防げる タイヤをそのままにしておくと、駆動方式によって独特の偏摩耗が起こりやすい。ローテーション(位置交換)を定期的に行うことで、偏摩耗を防ぐことができる。

 

タイヤのローテーション(位置交換)の頻度(サイクル)

タイヤのローテーション(位置交換)の頻度(サイクル)は、駆動方式によって変わってくる。FR(後輪駆動)や4WDの場合は5,000kmごとが適度なサイクルで、FF(前輪駆動)の場合は、駆動輪と操舵輪が同一のため、5,000kmよりも少し早いサイクルでローテーション(位置交換)を行うと良いだろう。

また、距離以外にも、タイヤを点検して偏摩耗(片減り)を発見した場合はその都度にローテーション(位置交換)を行ったほうが、タイヤの寿命を延ばすことができる。

 

タイヤのローテーションの効果的なやり方

タイヤのローテーション(位置交換)は、タイヤが4本の場合と、同サイズのスペアタイヤを含めたタイヤが5本の場合とで、4通りある。

自分の車の駆動方式や同サイズのスペアタイヤの有無に合わせて、上記の図のようなローテーション(位置交換)を行うと良い。

タイヤのローテーション(位置交換)での注意点

・基本的には前後のタイヤを入れ替える。
・FF車の場合は、FR車や4WD車よりも早い頻度(サイクル)でのローテーション(位置交換)を行う。
・方向性タイヤの場合のローテーション(位置交換)は、前後のみ。左右は行わない。

 

FF車(前輪駆動)の場合

FF車(前輪駆動)の場合は、前後左右でのローテーション(位置交換)を行うようにする。摩耗した前輪のタイヤを後輪の持って行き、左右の交換も同時に行う。

 

FR車(後輪駆動)・4WD車(全輪駆動)の場合

FR車(後輪駆動)や4WD車(全輪駆動)の場合は、摩耗した後輪または前輪のタイヤを後輪または前輪に入れ替えるローテーション(位置交換)を行う。同時に左右の交換も同時に行う。

 

方向性タイヤの場合

方向性タイヤの場合は、前後のタイヤのみのローテーション(位置交換)を行い、左右の入替は行わない。

方向性タイヤとは、溝や切込みに一定の方向性を持たせることによって、排水効果と運動性能を高めている。「ワンウェイパターン」とも呼ばれ、サイドウォールの表示で回転方向を確認することができる。

 

タイヤ5本での場合

同サイズのスペアタイヤを含めて、タイヤが5本ある場合のローテーション(位置交換)は、前後4本のタイヤを準繰りでスペアタイヤと入れ替えていくと良い。

このやり方だと、スペアタイヤを一度の使うことなく、4本のタイヤを寿命を迎えてしまうことが無くてスペアタイヤを無駄に使ってしまったということを防ぐことができる。

また、スペアタイヤを含めた5本タイヤをうまくローテーション(位置交換)することで、タイヤの平均的な寿命を通常の4本でのローテーション(位置交換)よりもさらに延ばすことができるので、おすすめなやり方なのだ。

 

タイヤは装着位置によって摩耗のしかたが違う!

ライター

前輪のタイヤと後輪のタイヤ、左右のタイヤなど、タイヤは装着位置が変わると、摩耗の仕方も変わってくるものです。

装着位置による摩耗の仕方を知っておくことで、効果的で正しいタイヤのローテーション(位置交換)を行うことができるでしょう。

この項目では、装着位置による摩耗箇所の違いを知って戴き、正しいタイヤのローテーション(位置交換)を行うための参考にして戴ければ幸いです。

 

前輪と後輪の摩耗箇所の違い

前輪のタイヤと後輪のタイヤは基本的にタイヤの摩耗する箇所が違う傾向にある。前輪と後輪の摩耗箇所の違いや、駆動方式での摩耗箇所の違いについて見てみよう。

 

前輪のタイヤに多い両肩減りと後輪のタイヤに多いセンター部分の摩耗

前輪のタイヤの減り方は、上の図のように両方のショルダー部分の減りである「両肩減り」が多い傾向にある。

原因は、前輪は駆動方式の違いに関係なく、操舵するほうであって両方のショルダー部分が摩耗してしまう。対して、後輪のタイヤでは「両肩減り」といったタイヤのセンター部分の摩耗が多い傾向にある。

 

FF車のフロントタイヤは摩耗が早い!

FF車のフロントタイヤは、駆動輪と操舵輪を兼ねているため、摩耗がとても早い傾向にある。FF車のタイヤは、その駆動方式の特徴から、後輪のタイヤの1/2~1/3の寿命になってしまうと言われている。

前述したが、FF車(前輪駆動)の場合のタイヤローテーション(位置交換)の頻度は、FR車(後輪駆動)や4WD車(全輪駆動)に比べて早めのサイクルでローテーション(位置交換)を行うことをおすすめしたい。

 

ネガティブキャンバーやアライメントの普及によりリアタイヤに偏摩耗が増加!

実は、車のタイヤというものは、どのタイプの車であっても地面に対して垂直には付いていない。ほんの少しだけ傾いた状態で取り付けられているため、放置しておくと片減りするものなのである。

また、ダブルウィッシュボーンやマルチリンクなどの独立懸架式のサスペンションは、車高ダウン(ローダウン)することでネガティブキャンバー(ネガキャン)になる。ネガティブキャンバーになることでのメリットは以下の通り。

ネガティブキャンバーのメリット
・旋回性能の向上
・高速コーナリング時のグリップ性能の向上
・見た目がカッコいい

上記のメリットもあるが、当然デメリットも存在する。

それは、ネガキャンになることでタイヤの偏摩耗が増加するのだ。そのように片減りを対処するために、定期的なタイヤのローテーション(位置交換)はとても重要になってくる。

 

扁平タイヤは、こまめなタイヤのローテーション(位置交換)が必要

近年のホイールの大口径化により、大径タイヤ・ホイールの普及が増加してきている。扁平率も低扁平のタイヤが主流になってきており、全体的にタイヤ・ホイールが大きくなった。

最近、僕が驚いたのは、軽自動車でも標準装備で15インチを履いている車種が出てきているのだ。15インチと言えば、昔はR31スカイラインの純正ホイールが15インチだったのだ。時代はどんどん変化してきている。

ただ、低扁平のタイヤはこまめなタイヤのローテーション(位置交換)が必要になってくる。僕は、若い頃に扁平タイヤを愛車に履かせていて、リヤタイヤの片減りに気付かずに放置してしまい、タイヤをダメにしてしまった失敗経験がある。確かサイズは、265ZR40/18インチだったように思う。

貴重なタイヤの機能を十分に生かすためにも、大着をせずに小まめにローテーション(位置交換)を行って戴きたい。

 

タイヤのローテーション(位置交換)以外に、タイヤを長持ちさせるための対策

ライター

タイヤを長持ちさせるためには、タイヤローテーション(位置交換)以外にも対策があるものです。

多くの対策法を知っておくことで、タイヤの機能を長く発揮させることができます。この項目では、タイヤのローテーション(位置交換)以外のタイヤを長持ちさせるための対策についてお話しました。

タイヤのローテーション(位置交換)以外に、タイヤを長持ちさせるための対策

こまめな空気圧チェック&補充
適切な保管をする

 

こまめな空気圧チェック&補充

タイヤの偏摩耗や早い摩耗の原因の一つが、タイヤの空気圧不足である。

特に扁平タイヤの場合は、通常のタイヤに比べて小まめな空気圧チェック&補充が必要になってくる。空気が抜けやすい性質があるためだ。

僕は、1週間~2週間に1回の頻度で空気圧チェック&補充を行うようにしている。面倒ではあるが、そのように小まめにメンテナンスをすることでタイヤの寿命を延ばすことが可能だし、タイヤの機能を高いクオリティで持続することができると考えている。

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適切な保管をする

冬場にスタッドレスタイヤに交換している方は、その間夏タイヤの保管が必要になってくる。タイヤの寿命を延ばすためには、適切な保管が重要だ。

タイヤの適切な保管方法は以下の2つだと考えている。

タイヤの適切な保管

・地面に直置きをしない
・空気を抜いた状態で保管する

車を屋根付きのガレージに保管している方は、タイヤのラックを設置するなどして保管すると良い。また、マンションやアパート住まいで、タイヤの置き場所に困る方でも適切なタイヤの保管は可能である。

 

 

まとめ

ライター

いかがでしたでしょうか?

今回のお話は、大まかに言って、

タイヤのローテーション(位置交換)が必要な理由とタイヤのローテーション(位置交換)のやり方
タイヤは装着位置によって摩耗のしかたが違う!
タイヤのローテーション(位置交換)以外に、タイヤを長持ちさせるための対策

でしたね。

タイヤのローテーション(位置交換)には、タイヤの寿命を延ばす以外にも、タイヤの機能を高品質で維持できる効果があることをご理解戴けたことと思います。

些細なことかもしれませんが、このようなこまめなタイヤのローテーションが、安全運転につながる重要なメンテナンスだということを忘れずにいて戴けると幸いです。

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