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今の車業界・車社会の主役はハイブリッドカーなどのエコカーが主役と言っても過言ではない。
街中を走っていても、見かける車の大半がハイブリッドカーなのだ。
車の購入を考えている人は、「ハイブリッドカーか普通のガソリン車か、どっちを買うべきか」迷っている方もいるだろう。
ただ、誰でもハイブリッドカーを選べば良いというものでもない。
場合によっては、ハイブリッドカーではなく、普通のガソリン車を選んだ方が良い人もいるのだ。
今回は、ハイブリッドカーか普通のガソリン車を買うべきかの有効な判断材料を話してみたので、是非車を購入する際の参考にしてほしい。
ハイブリッドカーを買うか、普通のガソリン車を買うかの判断材料いろいろ

ハイブリッドカーのメリット
燃費が良い
ハイブリッドカーのメリットで一番に挙げられるのは何といっても燃費の良さだろう。
普通のガソリン車に比べてガソリン代が安くて済むし、お得である。
ただ、乗り方によっては、普通のガソリン車と燃費がほとんど変わらない場合もあるので注意が必要だ。
環境に良い
燃費が良く、使うガソリンが少なくて済むため地球環境に優しい。
「エコカー」と言われているだけあって環境に配慮した車であるということだ。
音が静か
エンジンだけで動くのではなく、モーターアシストがあって動くので音がとても静かなのである。
特に閑静な住宅地を走るにはとても重宝するのだ。
ただ、音が静かなので車が近づいても歩行者に気づかれにくいデメリットもあるのだが。
減税措置を受けられる
ハイブリッドカーは、「エコカー減税」という特典があり、新車で買って3年経過し、初めての車検の際の自動車重量税が安く済むのだ。
また、より高い燃費基準の達成度に応じて2回目の車検時の自動車重量税まで減税されるのでとてもお得だ。
それと、2021年5月1日以降、PHV(プラグインハイブリッド)や電気自動車や天然ガス自動車は一律で免税となるのだから驚きである。

車種が豊富で人気が高い!

ハイブリッドカーは車種がとても豊富であり、人気が高いことだ。
ハイブリッドを採用する車種は年々増えてきているし、人気の高い車種がハイブリッドを追加してラインナップすることも多くなってきた。
高級車のレクサスもほとんどの車種でハイブリッドを採用している。
ディーラーの営業マンに聞いたのだが、レクサスのISは約60%以上がハイブリッドのオーダーだそうなので驚きだ。
車が年々進化している

ハイブリッドカーのテクノロジーは年々進化している。
トヨタのプリウスを例に挙げると、20プリウスの時のブレーキは回生ブレーキのシステムがあるがために”カックンブレーキ”と呼ばれる現象があったが、現行の50プリウスではかなり改善されている。
また、55プリウス(PHV)では、冬場の燃費の悪さを独自のヒートポンプの設定によって解消しているのだ。
他にもいろいろ進化している点もあり、ハイブリッドカーは今後ますます進化していくだろう。
ハイブリッドカーのデメリット
ハイブリッドカーにはメリットばかりではない。デメリットもあるのだ。
車両価格が普通のガソリン車に比べて高額
ハイブリッドカーは、普通のガソリン車に付け加えてのシステムが必要なため、どうしても車両価格がガソリン車に比べて高額になる。
どれぐらい車両価格が高くなるかは、車種によって違ってくるが、大体20万円~45万円は高くなるのが相場だ。
多走行になると修理代が高くつく
ハイブリッドカーは、普通のガソリン車に比べて修理の際の費用が高くなる傾向がある。
特に注意したいのは、走行距離が10万㎞を超えるとメインバッテリーの劣化が心配される。
僕が所有している30プリウスだとメインバッテリーの価格が新品だと約20万円となる。
また、回生ブレーキなど普通のガソリン車には無く、ハイブリッドカーならではのシステムもあるので、車両が古くなってくるとそのあたりの修理代も懸念されるから注意が必要だ。
高速走行では、普通のガソリン車に比べて燃費が悪くなる場合も
ハイブリッドカーの特性であるモーターアシストは時速約80㎞で走る高速道路での走行の際には機能しない。
エンジンから電気エネルギー変換があるから、高速域になるほどロスが増えるのだ。
これは、ハイブリッドカーに乗って高速道路を走行したことがある人は理解できるだろうが、高速ではエンジンのもたつき感がどうしてもあるのだ。
以上、ハイブリッドカーのメリットとデメリットをざっと解説した。
では、「ハイブリッドか、普通のガソリン車か」どっちを買えば良いのか迷っている方も多いだろう。
次の話でどっちを選ぶかの判断材料にしてほしい。
ハイブリッドカーに向いている人、向いていない人

ハイブリッドカーに向いている人
毎日の通勤で長距離を走る人
ハイブリッドカーの燃費は、長距離を普通の速度(約40~60㎞)で走行する人はとても向いていると思う。
通常の速度で渋滞も少ない道路だととても燃費が良くなるのだ。
僕の場合は、30プリウスで毎日往復65㎞を通勤している。エアコンを使用しない季節だと燃費は23㎞/Lぐらいだ。
軽自動車の燃費が約15㎞/Lなのだから、とても燃費に優れていると言っても良いだろう。
1台の車を長く乗りたい人
走行する際の乗り方や環境にもよるが、1台の車を長く乗りたい人にはハイブリッドカーはうってつけだ。
長く乗っていれば、購入した際の普通のガソリン車との価格の差も埋められし、元が取れるのだ。
丁寧な運転をする人
車の運転が丁寧な人はハイブリッドカーに向いている人だ。
ゆっくり発進して、止まるときも余裕を持ったブレーキングのできる人はハイブリッドカーの特性を生かした乗り方ができる人だ。
普段街乗りが多い人
高速走行がほとんどなく、普段の走行が街乗りが多い人はハイブリッドカーに向いているだろう。
普段買い物で車を使ったり、家族の送り迎えで車を使うことが多い主婦の方でヤリスのハイブリッドに乗っている方に燃費を聞いてみたら「20㎞は行きますね。」と言っていた。
ハイブリッドカーに向いていない人
週末や休日ぐらいしか車を使わない人
普段の通勤で車を使うことも無く、週末や休日の買い物やドライブでしか車に乗らない人はハイブリッドカーには向いていない。
ハイブリッドカーの最大のメリットである”燃費の良さ”を生かすことができないからだ。
エンジンが暖まらないうちに車を停止する”ちょこっと乗り”が多い人
毎日を通勤などで長距離走行する人と逆のタイプだ。
エンジンをかけたと思ったら、専ら近所だけで車を使うちょこっと乗りが多い人もハイブリッドカーには向かないだろう。
新車から短期間で車を買い替える人
新車を買って最初の車検を受けるまでに3年間あるが、最初の車検を受けることなく車を買い替える人もいる。
そういう人はハイブリッドカーには向かないだろう。
短期間では普通のガソリン車との価格差を埋めることができないからだ。
まあ、どっちを選ぶかは個人の自由なのだが。
運転がラフな人
運転がラフな乗り方をする人もハイブリッドカーには向かない。
急発進、急旋回、急ブレーキはハイブリッドカーの特性を生かすことができないからだ。
峠や山道でスポーツ走行を楽しみたい人

これは、僕自身の個人的な考えもあるのだが、箱根などの峠や山道でエンジンのパワーを生かしたスポーツ走行を楽しみたいひとはハイブリッドカーは向かないと思う。
ある程度のスピードを出して、アクセルワークやブレーキングをしながら走りたいのなら、ハイブリッドシステムはロスが多いし、邪魔にしかならないからだ。
ひと昔前は、ハイブリッドカーを燃費向上の手段ではなく、”電気ターボ”的なチョイスをした車種もあったが、やはりハイブリッドカーはエコカーなのであって、スポーツ走行には向かないと思うのだ。
ハイブリッドカーか?普通のガソリン車か?どちらを買うべきか?の判断材料

トータルバランスで自分に合っている方を選べば良い
車を購入する際に、ハイブリッドカーか普通のガソリン車を選ぶかは、
・ガソリン車との価格差
・車の普段の使用頻度・使用環境
・普段の走行距離
・自分はどういうタイプか?
今までお話した内容を参考にして判断されると良いだろう。
近年は、街中を車で走っていても、見かける車は大半がハイブリッドカーという世の中になっている。
しかし、ハイブリッドカーが向かない人もいることは確かなのだ。
「エコカー」とは言うものの、ハイブリッドカーに乗ることが却ってエコでなくなる場合も多々あるのだ。
まとめ
以上、ハイブリッドカーと普通のガソリン車のどちらを選ぶかの判断材料をいろいろお話した。
これから車の購入を検討中の方だけでなく、将来の車選びの参考になればと思っている。
自分のライフスタイルに合った適正な車選びこそが、地球に優しいエコロジーだと言えるだろう。
エコカー減税とは、燃費や車の排ガス性能が優れた車に対して、新車購入で初回車検時などの自動車重量税の税率を減免する仕組みのことを言います。
エコカー減税の対象となるのは、
・電気自動車
・燃料電池自動車
・天然ガス自動車(平成30年排出ガス規制適合)
・プラグインハイブリッド自動車
・クリーンディーゼル自動車
他にも、
・2030年度基準で60%以上達成したハイブリッド自動車を含むガソリン車・LPG車(平成30年排出ガス規制50%低減)
となります。