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6代目となる新型プリウスの発売が発表された。
新型の発表により、初代となる10プリウスから6代目の発売発表とともに旧型となった50プリウス(4代目プリウス)の各ユーザーは、今後どうするのかの分岐点となるだろう。
現行の愛車を維持して乗り続けるユーザーやこれを機会に既に旧型となった50の中古車を探して乗り換えようとするユーザーなどいろいろ思惑はあるだろう。
ただ、50プリウス(4代目プリウス)は3代目の30プリウスに比べて劇的に進化を遂げたモデルだ。

30プリウス(3代目プリウス)に比べ格段に向上した50プリウス(4代目プリウス)の乗り心地と安定感の理由は?


50プリウス(4代目プリウス)に試乗してみて、乗り心地の良さや安定感にとても感動しました。
この項目では、その時の感想や、30プリウス(3代目プリウス)に比べて、乗り心地などがアップした要因についてお話しました。
乗り心地がアップしている!
長距離を走ってもより疲れにくい
ボディがドッシリしていて安心して乗っていられる
ロードノイズが気にならない
乗り心地がアップしている!
50プリウス(4代目プリウス)に試乗してみてわかった30プリウス(3代目プリウス)の大きな違いは、乗り心地の良さと車の安定感が30プリウス(3代目プリウス)に比べて格段にアップしていることだ。
僕は30プリウス(後期型Gツーリングセレクションレザーパッケージ)を所有し、毎日通勤に使っているので比較の対象としてはグレードもともに最高級グレードなので妥当だと思う。
乗り心地や車の安定感が向上している理由をいくつか挙げてみた。
乗り心地がアップしている理由① リヤサスペンションの刷新!
乗り心地や安定感に大きく貢献しているのはサスペンションだろう。
フロントサスペンションはストラット式で、30プリウス(3代目プリウス)とほぼ同じなのだが、大きく違うのがリヤサスペンションだ。
30プリウス(3代目プリウス)がトーションビーム式を採用しているのに対して、50プリウス(4代目プリウス)はダブルウィッシュボーンを採用しているのだ。

僕は30プリウスに乗っているが、荒れた路面を走るときはやはり足回りがバタついてしまう。やはりリヤのサスペンションがトーションビーム式の30プリウス(3代目プリウス)とダブルウィッシュボーンを採用している50プリウス(4代目プリウス)では、乗り心地が全く違う!
リヤサスペンションがダブルウィッシュボーンに変わったことで、しなやかに動く足回りは強固なボディの組み合わせによって路面からの衝撃をしっかりと吸収する。荒れた路面や段差のある路面に対してショックの少ない安定した走りをもたらすのだ。
実際に試乗で走ったコースは割ときれい目な道路状態だったが、横浜市の道路はどこを走ってもところどころ段差や轍があったりする。でも路面の荒れたところを走っても、ほとんど気にならないぐらい上質な乗り心地だった。
これは、トヨタのクラウンや日産のシーマやフーガなどの高級車を乗り慣れている方でも満足できる乗り心地ではないだろうか。
乗り心地がアップしている理由② 本革シートの座り心地も格段にアップ!
本革シートの質の向上も乗り心地のアップの要素として見逃せない。とにかくシートの座り心地がとても良いのだ。
シートの素材が30プリウス(3代目プリウス)同様、パッチワークレザーなのはほぼ共通だが、運転席と助手席にシートベンチレーションが標準装備なのだ。

エアコンからの冷風が身体を通り抜けるような吸い込み方式の機能を採用しているんです。
これによってエアコンが効き始めて涼しさを感じるまでのタイムラグを大幅に軽減しています。
エアコンと連動制御し、強度は3段階の切り替えが可能です。
長距離を走ってもより疲れにくい
あくまでも試乗なので走った距離はほんの10㎞にも満たない距離であったが、運転席に座った感覚は車幅が広くシートポジションは低く感じた。これは長距離を走っても疲れにくいはずだ!
これに関しては、20、30、50プリウスと乗りついでいる試乗で今回お世話になったトヨペット某支店の店長さんもこう述べられている。

50プリウス(4代目プリウス)に乗って、横浜から鳥取まで長距離を移動しましたが、本当に疲れないのです!これは20、30、50プリウスと乗り継いできた私だからわかるのですが、いろんな箇所が格段に良くなっていると思います!
長距離を走っても疲れにくい理由 車幅が広くなり、ルーフの高さが低くなっている!
それもそのはずで、車幅は30プリウス(3代目プリウス)では1745㎜に対し50プリウス(4代目プリウス)では1760㎜と15㎜広くなっている。また、ルーフの高さは30プリウス(3代目プリウス)が1490㎜に対し50プリウス(4代目プリウス)は1470㎜と20㎜低くなっている。
数字上ではたった15㎜と20㎜の差なので、そこまでと思うかもしれない。でも、僕は30プリウス(3代目プリウス)を所有し普段乗っているので、わずかな数字の差が乗った感覚に大きく影響しているのだ!
ボディがドッシリしていて安心して乗っていられる
あと、50プリウス(4代目プリウス)はボディがドッシリしているので安心して乗っていられるのだ。今僕が所有して乗っている30プリウス(3代目プリウス)も以前の20プリウス(2代目プリウス)に比べてボディがドッシリしていると感じたが、50プリウス(4代目プリウス)はさらにその上をいく安定感だ!
ボディがドッシリして安心して乗っていられる理由 ボディ剛性が格段にアップ!
理由はボディ剛性が格段にアップしている。
・キャビン環状骨格
・リヤボディ環状骨格
・レーザースクリューウェルディング(LSM)
・ホットスタンプの採用
などを採用し、高いボディ剛性を実現している。
上記の4点が何のことなのかは、ここでは解説を控えるので気になる方はカタログを見てほしい。
他にもTNGAにより低重心化されているのが安定した乗り心地につながっていると思う。
ロードノイズが気にならない
あと試乗して感じたのは、ロードノイズがとても少なくほとんど気にならないぐらい室内が静かなことだ。
ロードノイズが気にならない理由 遮音効果があちこちに施されている!
これも理由を聞いて納得したのだが、遮音効果が高い遮音材がフロア全体を覆うように貼り付けらていることと、フロントガラスやフロントドアガラスにも遮音対策ガラスが採用されているのだ。
また、ボディ接合部はシーラー加工して隙間を徹底的に狭めている。
車は年数がたって古くなるとどうしてもガタがきて隙間から外からの音が漏れてくるもの。でもここまですれば古くなっても大丈夫だろう。
他に大事なのはプリウスと言えば”燃費の良さ”が売りである。燃費は30に比べて向上したのかが、一番気になるだろう。
30プリウス(3代目プリウス)に比べて燃費が向上した要因


50プリウス(4代目プリウス)は、乗り心地だけではなく、燃費も30プリウス(3代目プリウス)に比べて向上しています。この項目では、燃費が向上した要因についてお話しました。
50プリウス(4代目プリウス)の燃費
皆さんが一番気になるのが50プリウス(4代目プリウス)が30プリウス(3代目プリウス)に比べてどれぐらい燃費が向上したかだと思う。
30プリウス(3代目プリウス)と50プリウス(4代目プリウス)の燃費は以下の通りだ。
カタログ燃費 | 実燃費 | |
50プリウス(Aプレミアム ツーリングセレクション) | 27.2㎞/L | 25.34㎞/L |
30プリウス(Gツーリングセレクション) | 30.4㎞/L | 20.56㎞/L |

30プリウス(3代目プリウス)ではJC08モードでの数値となっています。
理由は30プリウス(3代目プリウス)が販売されていた時はまだ、現行のWLTCモード
が無かったため、JC08モードでの表記になっているのです
補足すると、上記の表では実燃費の差が5㎞/L近く表記されているが、30プリウス(3代目プリウス)を実際に乗っている僕はそこまでの差は無いと思う。
30プリウス(3代目プリウス)がエアコンも使用していない4月の時点での燃費がおよそ23.4㎞/Lぐらいだ。そんなに気になるレベルの差ではないことを付け加えておく。
ただ、燃費の差は次の要素が影響しているようだ。
【関連記事】30プリウス(3代目プリウス)の実燃費を測定!燃費が向上する要因を徹底検証してみた!
燃費が向上した理由① エンジンとモーターの性能が向上!
1.8L 22R‐FXEエンジンとモーターの組み合わせによって、システム全体を高効率化させ低燃費を達成したことだ。
モーターのトルクがしっかりしているので、車を発進した瞬間からスムーズな加速を実現している。
実際に試乗した際も、モーターの力強さを感じた。
30プリウス(3代目プリウス)のモーターも相当力強く感じたが、50プリウス(4代目プリウス)のモーターはさらに上をいってると実感した。
燃費が向上した理由② エアロダイナミクス
50プリウス(4代目プリウス)は、燃費の良い空力フォルムをめざしたフォルムとなっている。前に出たルーフ頂点からリヤへと流れる緩やかなフォルムを形成することができている。
ルーフ頂点からリヤにかけてなだらかなラインを描くことで、空気抵抗が減り風の流れがスムーズになったようだ。実際にCD値0.24を実現し、燃費向上と操縦安定性をもたらしているのだ。
燃費が向上した理由③ グリルシャッターの採用
50プリウス(4代目プリウス)のグリルの奥には、車の走行状態やエンジンの暖まり具合に合わせて「グリルシャッター」が自動開閉する。
それによってエンジンが冷えやすい環境においてはシャッターが閉じられる。十分にエンジンが暖まった状態ではシャッターが開くという画期的な装備である。これは、ハイブリッドカーに乗っている方は理解しやすいかと思う。
ハイブリッドカーは冬場の寒い時期に燃費が低下しやすくなるのだ。
それはエンジンが暖まるまでに時間がかかることと、エアコンで暖房を使用することによりエンジンがかかった状態が長くなりがちになることが原因だ。
グリルシャッターの採用はエンジンの暖気にある程度貢献しているのだろう。
まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回のお話は、大まかに言って、
●30プリウス(3代目プリウス)に比べ格段に向上した50プリウスの乗り心地と安定感の理由は?
●30プリウス(3代目プリウス)に比べて燃費が向上した要素
でしたね。
今回の試乗で、30プリウス(3代目プリウス)と比較できて50プリウス(4代目プリウス)の乗り心地や安定感の高さを実感することができました。本当に良い車です!
これがすべてではありませんが、まだまだ性能が向上した箇所がたくさんあって、ここでは話しきれないぐらいです。現行の60プリウス(5代目プリウス)も売れ行きが好調のようですが、僕も別記事でレビューしている通り60プリウス(5代目プリウス)は好みが分かれるかと感じました。
その分、前モデルの50プリウス(4代目プリウス)もまだまだ、中古車市場で人気を博しているようですので、これから50プリウス(4代目プリウス)の中古車をご検討中の方は、是非試乗してみて戴きたい。
僕は30プリウス(3代目プリウス)を所有して乗っているので簡単に比較ができます。現行の60プリウス(5代目プリウス)が発売される直前になって、今更ながら初めて50プリウス(4代目プリウス)に乗ってみて、その格段に向上した乗り心地や安定感にとても感動しました。本当に売れている理由がよく分かりました。
既に旧型となってしまったモデルとは言え、はっきり言ってこの車は凄いです!当記事は2022年の5月に50プリウスを試乗してきた感想をレビューしています。
今後、50プリウス(4代目プリウス)を中古で購入しようか検討中の方は、是非参考にして戴けると幸いです。