歴代スカイラインGT-Rを無敵にした、NISSAN ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)とはどんなもの?驚異的なメカニズムを解説!

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今更ながらではありますが、あのGT-R伝説の立役者となり、一世を風靡した日産の電子制御トルクスプリット四輪駆動システムの「ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)」を覚えているでしょうか?

ライター

日産の衰退した今の現状を考えていたら、日産が元気だった頃、歴代のGT-Rなどいろんな車種に搭載されていたATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)のことを思い出し、その凄さに今更ながら思いを馳せています。

今回は、日産の電子制御トルクスプリット四輪駆動システムATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)についてお話しました。

NISSAN ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)は、世界一賢いトルクスプリット電子制御四輪駆動システムである!

ライター

今更ながらですが、僕が青春を謳歌していた時代に彗星のごとく登場したBNR32 スカイライン GT-RにATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)は搭載されていました。

その当時は、ただの4WDかと思っていたのですが、こんなに凄いシステムだったのが分かったのはかなり後になってからでした。

この項目では、ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)の仕組みやその驚異的な凄さについてお話しました。

ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)とはどのようなもの?

ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)とは、日産自動車が開発した電子制御トルクスプリット四輪駆動システムの名称です。

正式名称は、「Advanced Total Traction Engineering System for All Electronic – Torque Split」であり、ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)はその略語のことです。

ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)は、基本的にはFR(後輪駆動)をしており、走行条件に応じて、前輪にトルクを0(前輪):100(後輪)から50(前輪):50(後輪)に配分しています。

ただ、実質的にはFR(後輪駆動)であり、後輪へのトルクはセンタースルー式の直結状態で駆動力を伝え、前輪へのトルクは「トランスファー」で分岐させているという仕組みなのです。

トランスファーとは?

トランスファーは、四輪駆動(4WD車)において、エンジンから出力された駆動力を前後輪に分配するしくみの湿式多板クラッチのことを言います。

BNR32~34に搭載された四輪駆動システムに搭載されたトランスファーは、2WDモードでは直接後輪に駆動力を伝達し、4WDモードになると前輪側へ駆動力を分配するするしくみです。

また、ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)は、ビスカスカップリングを用いたセンターデフと、電子制御によるトルク配分制御を組み合わせることで、優れた旋回性能と安定性能を両立させていました。スカイラインの従来の駆動方式であるFR(後輪駆動)の優れた旋回性能を活かしつつ、4WD車の安定性能を併せ持っているのが特徴です。

NISSAN ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)は何が凄いの?

走行状態 前輪と後輪のトルク配分
通常走行時 0(前輪):100(後輪)
加速・ブレーキング時 0(前輪):100(後輪)~50(前輪):50(後輪)
急発進時 50(前輪):50(後輪)

 

スカイラインGT-Rのようなハイパワー車は、コーナリング時の駆動配分がレースでの速さに大きく影響します。

コーナリング時のアンダーステアやオーバーステアをいかに抑え、よりスムーズにコーナーを駆け抜けるための駆動配分を自動で制御することができるのがATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)の働きです。

また、急ブレーキ時でのABS(アンチロックブレーキシステム)を作動させるタイミングをきめ細かくコントロールすることもできるのです。

このように、ハイパワー車のエンジンパワーをきちんと路面に伝える能力である「トラクション性能」の圧倒的向上の実現に大いに貢献したのが、日産が開発したATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)だったということです。

後に名機と言われたエンジンであるRB26エンジンのパワーは、ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)無しでは発揮できなかったかもしれませんね。

 

1989年(平成元年)に発売され、圧倒的な存在感を誇ったBNR32 スカイライン GT-Rは、新車価格で540万円ぐらいだったと記憶しています。当然ですが、当時の僕には買えるような代物ではなく、僕が一番仲の良かった友人がオニキスのオートローン(今の残価設定ローンの走りのようなもの)で新車で購入しました。

「なんか、四輪駆動っていう感じが全くしない。FRのようだ。」と言っていたのは、まさにこのことだったのでしょう。街乗りでは、ほとんどが通常のFR(後輪駆動)なのですから無理もありませんね。サーキットや峠とかで走らない限り、ほとんどがFR(後輪駆動)だったのでしょう。

 

グループAレースで、BNR32 GT-Rを無敵にしたATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)

ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)を搭載したBNR32 スカイラインGT-Rの登場によって、それまでのグループAレースの様子はガラッと変わりました。

それまでは、フォードモーターの欧州部門が制作した「シエラRSコスワース」がグループAの上位を占めており、独壇場でした。R31スカイライン GTS-Rも善戦してはいましたが、シエラにはかなわなかったのです。

それが、直列6気筒DOHCツインスクロールターボの「RB26DETT」エンジンと、日産の最高傑作とも言える4WDシステムである「ATTESA E-TS」を搭載したBNR32 スカイライン GT-Rの登場によって、グループAは、GT-Rの独壇場へと変貌したのです。

当時一番速かったレーシングドライバーの星野和義が、サーキットの縁石をまたいで走る雄姿に誰もが酔いしれた記憶は鮮明に残っています。グループAのレースをテレビにかじりついて夢中で見ていたが懐かしいですね。

 

ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)の搭載車種

ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)が搭載された車種は以下の通りです。実にたくさんの車種に搭載されており、日産が元気だったころの様子がうかがえるようですね。


スカイライン GT-R(BNR32)、GTS-4(HR32)、GT-R(BCNR33)、GTS-4(HR33)、GT-R(BNR34)、GT-FOUR(ER34)、GT-X FOUR(ER34)


スカイラインクロスオーバー(NJ50)


レパード(JY33)


フーガ(Y50、Y51)


ステージア(WGNC34、NM35)


セフィーロ(NA31)


ローレル(GNC34、GNC35)


GT-R(DBA-R35)


本当に日産が今と違って元気で活気づいていた頃であり、ユーザーが乗りたいと思える車づくりができていたと懐かしく思うのです。今現在の日産には、何とか復活して戴き、またユーザーが夢中になる車を作ってほしいと願ってやまないこの頃です。

 

ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)の現在の姿は?

ライター

ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)は、GT-Rの伝説的な立役者として一世を風靡しました。しかし、今現在の日産には、ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)は存在しません。

その理由や、ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)の後継としての4WDシステムについてお話しました。

2022年8月に、Y51型フーガの販売終了とともに、ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)モデルは無くなった!

ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)は、日産自動車が開発した電子制御トルクスプリット四輪駆動システムで、スカイラインやシーマなどの車種に搭載されていました。

しかし、2022年8月にY51型フーガの販売終了を最後にATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)を搭載した車種は無くなりました。

数々のGT-R神話の立役者となったATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)は、実に多くのファンから愛されてきました。しかし、開発段階から車が徐々にハイパワー化していく故の車両重量の増加や、フロントタイヤの摩耗が激しいなどの問題点も指摘されてきました。

近年では、より軽量で複雑な制御も可能な電子制御トルクスプリット四輪駆動システムが登場し、ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)は姿を消しました。

 

日産の最新4WDシステムは、「e-4ORCE」(イーフォース)

日産の現在の4WDシステムである「e-4ORCE」は、前後2つのモーターと4輪のブレーキを統合制御する電動4輪制御技術です。

このシステムによって、日常からアウトドアまでのあらゆるシーンで、「走る、曲がる、止まる」の性能を向上させ、滑らかな走り、快適な乗り心地、卓越したハンドリング性能、路面を問わない安心感を提供しています。

e-4ORCEの主な特徴

e-4ORCEの主な特徴は以下の通りです。

コーナリング性能の向上:路面の状況や走行状況に合わせて、トルクを前後輪に自動的に最適配分することで、トラクションを最適化し、コーナーを安心して曲がれます。

 

減速時の安定性:前後モーターによる回生ブレーキと4輪の油圧ブレーキを組み合わせて協調制御することにより、車両の沈み込みや揺れを抑え、安定した乗り心地を提供しています。

滑りやすい路面での安心感を提供:モーターの出力とブレーキ制御を綿密に統合制御することで、車両の動きを安定させ、滑りやすい路面でも安心してコントロールできます。

 

e-4ORCEは、アリアやエクストレイルなどの車種に搭載されています。あの一世を風靡したATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)は姿を消しましたが、今後の日産に期待したいところですね。

 

まとめ

ライター

いかがでしたでしょうか?

今回のお話は、大まかに言って、

NISSAN ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)は、世界一賢いトルクスプリット電子制御四輪駆動システムである!
ATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)の現在の姿は?

でしたね。

GT-Rの伝説の立役者となり、一世を風靡したATTESA E-TS(アテーサ イーティーエス)は姿を消しましたが、私たち車好きのユーザーの心に一生残り続けるでしょう。

今現在の日産は、元気が無く苦境に立たされていますが、あの頃の輝いていた日産をもう一度見せてもらいたいと願っています。

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