ホンダ シビック RS(FL1)試乗記|シビック RS(FL1)は、力強いエンジンだが踏み切れる!ちょうど良い大人のスポーツセダンだ!

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ようやくではありますが、シビックRS(FL1)の試乗に行ってきました。

ホモロゲーションモデルのタイプR(FL5)が、受注一時停止になっている最中、ホンダがその代替として発売したのではないかと思わせる車です。

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試乗してみて感じたのは、僕のほぼ想像通り、RS(FL1)は、タイプR(FL5)とは全く違うクルマであるということでした。

むしろ、僕のような中高年の車好きのオヤジには、こっちのほうが扱いやすくて良いのではないか?という印象を受けました。本当に楽しい、ちょうど良いクルマですので、この記事を参考にして戴けると幸いです。

シビックRS(FL1)はエンジン、サスペンション、内装、全てが丁度良く、心地よい走りのスポーツセダン!

試乗車詳細
グレード:RS
ボディカラー:プラチナホワイト・パール
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シビックRS(FL1)は、力強いパワーはありながらも、踏んでいけるエンジンをはじめ、足回り、シックな内装など、ちょうど良いという印象を受けました。

これはとてつもなく売れるでしょうね。

2024年9月のマイナーチェンジで、6MTはRSのみに集約!

実は、FL1に関しては、マイナーチェンジ前のガソリン車のモデルは、RSが発売される前から「LX」と「EX」というグレードがあり、それらは6MT版とCVT版の両方のラインナップから選ぶことができました。

今回のRSの発売によって、6MT版はRSのみに集約され、LXグレードとEXグレードは、CVTのみのラインナップになったのです。

 

力強いパワーはあるが、踏み切れる!ちょうど良いエンジン

1.5L直列4気筒DOHCエンジン+ヴィテック+ターボのエンジンは、一見、とてつもないパワーを秘めてそうに思えますが、ドライブしてみると、パワーは確かにあるものの、踏み切れるちょうど良い塩梅のエンジンだと感じました。

このパワーは、街乗りでもスムーズに走ることができますし、6MTのクラッチも重すぎず軽すぎずで、渋滞でも疲れないだろうという感じです。

でも、一旦アクセルをグイッとあおると、ヴィテック+ターボのエンジンが唸りをあげるのです。これぞホンダの真骨頂であり、ちゃんとヴィテックの音がするのです!これはいいですね!

これが、タイプRだと、エンジンのパワーが強すぎたり、クラッチが重かったりで街中では扱いづらいのでしょうけど、このRS(FL1)は、エンジンパワーがちょうど良いのです。

休日にサーキットを走る特殊な一部のユーザーじゃなくても、一般ユーザーでも、十分扱えるエンジンパワーなのです。

エンジンなどのパワートレインは、CVTモデルであるグレードのLXやEXと、トランスミッションを除いて全て同じです。昨今のマニュアルミッションを搭載した車種が極めて少ないこともあって、人気が高くなっているのでしょう。

僕として気になったのは、ホモロゲーションモデルのタイプR(FL5)との違いです。エンジンの排気量がRS(FL1)が1.5Lなのに対し、タイプR(FL5)は2.0Lであるのはご承知のとおりですが、少し比較してみました。

 

RS(FL1)とタイプR(FL5)とのエンジンの違いによる出力の違い

車種 タイプR(FL5) RS(FL1)
エンジン型式・排気量 K20C 1.995L L15C 1.496L
内径×行程(㎜) 86.0㎜×85.9㎜ 73.0㎜×89.4㎜
圧縮比 9.8 10.3
最高出力 243kW[330PS]/6,500rpm 134kW[182PS]/6,000rpm
最大トルク 420N・m[42.8kgf・m]/2,600rpm-4,000rpm 240N・m[24.5kgf・m]/1,700rpm-4,500rpm

 

ここで注目すべきところは、タイプR(FL5)とRS(FL1)のエンジンの違いは、排気量の大きさだけでなく、エンジンのテイストがはっきりと差別化されている点だと思います。

上記の表を見てみると、RS(FL1)とタイプR(FL5)では、約500ccの排気量の差がありますが、注目して戴きたいのは、エンジンの「内径×行程」なのです。

RS(FL1)のほうの工程(ストローク)は、タイプR(FL5)よりも排気量が小さいにもかかわらず、ロングストローになっているのがポイントです。

やはり僕の想像していた通り、タイプR(FL5)のほうは、スポーツカーのエンジンらしく、広いボアのピストンにショートストロークの高回転型のエンジンに仕上がっています。

反面、RS(FL1)のエンジンは、タイプR(FL5)のエンジンに比べてマイルドな味付けのエンジンに仕上がっているのです。当然、RS(FL1)のほうのエンジンのほうが扱いやすくなっているのは、言うまでもないでしょう。

それだけ、街乗りで扱いやすいということですし、いざという時にはちゃんとエンジンが吠えて楽しませてくれるというテイストになっているのです。さすがホンダ!だと感心させられてしまいました。

 

ギャップで跳ねない、硬すぎないサスペンション

横浜市の道路は路面が荒れている箇所が多いです。都心に近いこの地域の特徴で、交通量はローカル地区と呼ばれる地域と比べると桁違いなのです。

そのせいで、路面はところどころ荒れています。この試乗の際もギャップや轍があるところを何度も通りました。でも、乗り心地はとても良いのです。ギャップや轍を踏んでも、跳ねることはほとんどありません

フロントは、マクファーソン式ストラットで、リヤはマルチリンクの独立懸架のサスペンションです。タイヤが235/40R18という扁平タイヤにもかかわらず、とてもマイルドなアシだと感じました。

FF(前輪駆動)ということもあってか、カーブやコーナーであっても、オンザレール感覚で路面に吸い付くように曲がってくれるので、とても心地よいドライブでした。

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長すぎず短すぎない、ちょうど良いシフトストローク

6MTのシフトストロークもちょうど良い感じです!

たいてい、どの6MT車に乗っても、シフトのストロークが長すぎる傾向が強い車種が多い気がします。カスタムが好きな人は、社外品のショートストロークのシフトに交換する場合が多いのです。

しかし、このRS(FL1)のシフトストロークは実にちょうど良く、スコーン!とキレイにシフトが入るのです。これなら、わざわざ社外品に交換する必要も無いでしょう。これも乗っていて気持ちが良い要素の一つですね。

 

ホモロゲーションモデルではないのに、大型インタークーラーが覗く!

実は、RS(FL1)に試乗して、もう一つ驚いたことがありました。

ホモロゲーションモデルでもなく、一般ユーザー向けのスポーツセダンなのに、大型のインタークーラーが、フロントバンパーから顔を覗かせているのです。

もちろん、タイプR(FL5)ほどの大きなものではありませんが、上の画像を見て戴くとわかりますように、社外品の後付けインタークーラーにも負けないぐらいの大きさがあります。これぐらい大きいと、冷却効果も高そうですね。

やっぱり、ホンダはやる事がニクいですね!

 

控えめでありながらシックでアダルトな内装

室内は、シックでアダルトな大人の雰囲気です。僕はこのような落ち着きのある内装が好みです。

プライムスムース×ウルトラスエードのコンビシートにレッドステッチが施されています。他にも、ステアリングやシフトノブ、センターコンソール、ダッシュボード、ドアトリムと、いたるところにレッドステッチが施されていて、内装から「大人のスポーツセダン」を上手に演出しています。

ドライバーズシートからの視界も良好です。前方の視認性がとても良いと感じました。

クーペタイプのスポーツカーだと、Aピラーが傾斜しすぎていたり、シートの位置が極端に低かったり、シートポジションが合わせにくかったり、また、サイドシルが高くて乗り難かったりするのですが、このようなセダンタイプだと、そのようなことがありません。

かつてのホンダは、内装づくりが決して上手ではなかったイメージがありました。相当内装づくりでは、努力をしたのでしょう。本当に頑張っているという感があります。

これも、あくまでもスパルタンなタイプR(FL5)とは、はっきりと区別されているのです。

 

シビックRS(FL1)の購買層や特徴

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ホモロゲーションモデルのタイプR(FL5)は、注文受付が一時停止となっています。一時停止とはいえ、注文受付が再開される見通しは立っていません。

でも、僕のような年齢層のオヤジは、このRS(FL1)で十分満足できるのではないかと思いました。それだけ、完成度が高く、車好きのユーザーさんが満足し、注文が殺到しそうな車に思えました。

購買層は、40~50代が大半!

担当の営業の方が仰るには、RS(FL1)は、納車まで約1年待ち(2024年10月現在の状況)だそうで、注文が殺到しているようです。

購買層は、40~50代が大半だと言います。それもそのはずで、RS(FL1)は、僕ぐらいの年齢層の車好きのオヤジ好みの車に仕上がっているように見えるのです。

先述したように、タイプR(Fl5)ほど尖がっていなくても、大型のインタークーラーが装着してあったり、一旦アクセルを踏み込めば、ヴィテック+ターボのエンジンが咆哮する気持ち良さがあります。本当に車好きの要素をしっかり押さえているのだと感じました。

新車価格は、4,198,700円(税込)であり、タイプR(FL5)と100万円も差が無いので、決して安いとは言えませんが、40~50代の人なら、手の届かない価格帯ではないでしょう。

リヤシートの足元の広さも申し分ありませんし、これなら家族を乗せてのレジャーに十分使えるのです。尖がってない分だけ、カミさんにクレームを付けられる心配もありません。実に良いクルマなのです。

 

18インチのタイヤ&ホイールは過剰かもしれない

一つだけ、反対意見をさせて戴きますと、18インチのタイヤ&ホイールは大きすぎるように思いました。

このサイズは、他のグレードであるEXやLX、ハイブリッドモデルのe-HEV LXやe-HEV EXも共通なのですが、これぐらいのパワーにこのサイズは必要が無いように思うのです。せめて17インチの215あたりか、もしくは16インチでも良かったのではないでしょうか?

この車だけでなく、近年の国産車の多くのタイヤ&ホイールは、必要以上に大口径化が進んでいるように思えます。

RS(FL1)の純正タイヤ銘柄とタイヤサイズ
銘柄:GOODYEAR(グッドイヤー)EAGLE F1 ASYMMETRIC2(イーグルF1 アシメトリック2)
タイヤサイズ:235/40R18 95Y

それに、これぐらいのサイズになると、タイヤ交換の時に価格が高いのだ。安い楽天やAmazonのECサイトで買っても、1本30,000円を超える価格になってしまうのです。

交換工賃を含めると、タイヤ4本の費用は150,000円近くになってしまうのです。この出費は、一部の人を除いて、僕と同世代のオヤジにとって、痛い出費になるのではないでしょうか。

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RSは何の略?の答えは?

ホンダのいろいろな車種に採用されている「RS」というグレードですが、正しくは「ルート・セーリング」という意味なのです。

かつての日産の人気車種であるスカイラインRS(DR30)の場合は、「レーシング・スポーツ」であり、ルノーの「メガーヌR.S」のR.Sは、「ルノー・スポール」の略なのです。

 

 

[HONDA SIVIC RS 主要諸元] 型式:5BA-FL1
車両重量(kg):1,350
燃費     :15.3
市街地モード :11.3
郊外モード  :15.6
高速道路モード:17.8

最小回転半径(m):5.7

[エンジン仕様詳細] 型式:L15C
総排気量:1,496
種類:水冷直列4気筒横置
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
内径×工程:73.0×89.4
最高出力(ネット)kW(PS)/rpm.:134(182)/6,000
最大トルク(ネット) N・m(kgf・m)/rpm.:240(24.5)/1,700‐4,500
燃料タンク容量(L):47

[車両寸法・定員] 全長×全幅×全高(㎜):4,560×1,800×1,410
ホイールベース(㎜):2,735
トレッド フロント/リヤ(㎜):1,535/1,565
最低地上高(㎜):130
室内(長さ×幅×高さ)(㎜):1,915×1,545×1,145
乗車定員(名):5

[足回り/ブレーキ/駆動方式] サスペンション(フロント):マクファーソンストラット式コイルスプリング
(リヤ)  :マルチリンク式コイルスプリング
ブレーキ(フロント/リヤ)   :油圧式ベンチレーテッドディスク/油圧式ディスク
駆動方式                           :FF(前輪駆動方式)

 

まとめ

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いかがでしたでしょうか?

今回のお話は、大まかに言って、

シビックRS(FL1)はエンジン、サスペンション、内装、全てが丁度良く、心地よい走りのスポーツセダン
シビックRS(FL1)の購買層や特徴
シビック RS(FL1) ギャラリーおよび主要諸元

でしたね。

タイプR(FL5)は、ちょっと尖がりすぎて乗りこなせないと思っている方でも、RS(FL1)なら、踏み切れるし、乗れると思われて購入される方が多いように感じました。

この記事を読んで、「これは良さそうだな!」思われた方は、是非試乗に行ってみて、体感して戴くことをおすすめします。

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