スズキ・スイフトスポーツ(ZC33S)の試乗記|4回目のマイナーチェンジで、さらに元気なホットハッチに!

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僕は、だいぶ前から気になっていたものの、忙しくて試乗するチャンスを逸していたくるまがある。

スズキ・スイフトスポーツ(ZC33S)である。この車は、誕生から久しく、現行モデルは4型と呼ばれ、実に4回もに渡るマイナーチェンジをしている。マイナーチェンジが4回ですよ!これは乗るしかないでしょう!

ライター

やっと、スイフトスポーツ(ZC33S)に乗ることができました。その楽しいこと!楽しいこと!

購入を検討中の方は、この記事が購入の決め手になるのではないでしょうか。

とにかく運転が楽しい!スイフトスポーツは期待以上のホットハッチ!

ライター

発売からだいぶ経過してはいますが、今更ながらスイフトスポーツ(ZC33S)に試乗してきました。

その運転の楽しいこと!期待以上の速さと軽快なコーナリングで、この車がとても欲しくなりました。そんなスイフトスポーツ(ZC33S)のインプレです。

低速からブーストがかかるターボシステムでレスポンスが抜群!

近年のターボカーは、「ターボラグ」というものが無い車が多い。昔は、「ドッカンターボ」と呼ばれ、アクセルを踏み込んで、4,000回転以上ぐらいにならないと、ターボによる加速が効いてこない車が多かった。

僕のような昭和世代の車好きの方なら、記憶にあると思うが、昔はリッターカー(1,000ccクラスの車)にターボを搭載した車が各社から多く発売されていた。ダイハツのシャレード・デトマソ・ターボ、日産のマーチ・ターボ、そして、スズキからは、このスイフトスポーツの源流となった、カルタスGT-iである。

やはり、どの車もアクセルをグッと踏み込んでから、ターボが効き始めるまでにタイムラグがあり、現行のスイフトスポーツのようなレスポンスの良さは無かった。

近年のターボカーは、昔のターボラグによるレスポンスの悪さは、改善されている。このスイフトスポーツ(ZC33S)も近年のターボカー同様、低回転からターボが効いてきて、とてもレスポンスが良いのだ。これが今時のターボカーなのだろう。

スイフトスポーツ(ZC33S)の場合、レスポンスの良さに繋がっている一因として、アクチュエーター(カタログにはウェストゲートと明記)の精度が進化して良くなっていることが挙げられる。

高回転までエンジンを回さなくても、任意で踏み込んだ回転からターボによる加速が楽しめる、実に楽しいエンジンである。ドライブしていてとても気持ちがいいのだ。こいつは売れないほうがおかしいだろう。

どの回転域からの急加速にもターボの加給による加速Gが楽しめて、面白いことこの上ない。

 

モンロー製ショックアブソーバーで、スムーズな減衰

スイフトスポーツ(ZC33S)の足回りは、ワイドトレッド化に合わせて専用設計の足回りになっている。ロアアーム長を拡大させて、タイヤと路面との接地角度の変化量を抑制している。

サスペンションは、フロントがマクファーソンストラットで、リヤがトーションビームだ。トーションビームのねじり剛性とコイルスプリングを専用にチューニングして粘り強いスタビリティをもたらしている。

僕としてはどうせなら、リヤサスペンションもダブルウィッシュボーンなどの独立懸架式にしてほしかったところだが、コストや取り付けスペースの関係上、仕方が無いのかもしれない。あるいは、このサイズと軽量ボディには、独立懸架系よりもトーションビームのほうが相性が良いのかもしれない。

それと、モンロー製のショックアブソーバーが、スムーズな減衰によって路面のギャップや轍による揺れや振動を軽減している。

ただ、コンパクトのホットハッチなので、どうしてもバタつき感があるのは否めないが、決して酷い乗り心地ではない。多少のギャップや轍は、タイヤとサスペンションが吸収してくれる。スポーツカーならではの足回りの硬さで心地よい。

一つ注文をつけるならば、この車のサイズであれば、タイヤ&ホイールは17インチではなく、1ランク下のサイズの16インチにしたほうが良かったのではないか?そうすればもう少ししなやかな足回りになっていたように思う。

 

スパルタンでやる気満々のコックピット!

室内で一番気になるし、真っ先に目が行くのが目の前のメーター類である。

スピードメーターは240キロまで表示されているし、液晶表示ではあるが、ブースト計や油温計もちゃんとある。ノーマルのブーストは0.7~0.8ぐらいだろうか?ブーストアップして1.2以上振れるようになってくると面白いのだ。

ガソリン容量や水温計は針で表示してくれるのも嬉しい演出だ。これはいいぞ!

 

狭くなく程よい広さの室内と座り心地の良いシート

このようなコンパクトサイズのホットハッチであれば、室内の狭さが気になるイメージがあるが、スイフトスポーツ(ZC33S)に限っては、全くそのような懸念が無い。

足元も十分に伸ばせるし、ヘッドスペースも余裕がある。僕のような低身長(168㎝)の人はもちろんのこと、180㎝越えの高身長の人であっても、狭さは感じないと言う。

正直言って、室内のスイッチ類などに高級感は無い。正直安っぽいところがところどころある。ただ、このようなクラスのホットハッチに高級感を求めている人なんて、ほとんどいない。気にすることは無いのだ。その分、走りに集中できるスパルタンとも言える内装に仕上がっている。

シートも適度なホールド性がある割に、狭苦しさが全く無く、座りやすい。ドライビングに集中できる室内だと思った。

 

スイフトスポーツ(ZC33S)の良いところと、自分でカスタムしたいところ

ライター

スイフトスポーツ(ZC33S)に試乗してみて、とても完成度の高い車だなと感じました。

その反面、「ここは替えたいな」と感じる箇所もいくつかありましたので、この項目では、スイフトスポーツ(ZC33S)の良いところと、カスタムするならこういうところというお話をしました。

良いところ:走りは申し分無し!

前述したとおり、ワクワクさせてくれる走りの良さは、とても満足がいくものだった。

サーキットに通うわけでなく、普段使いで走りを楽しむ分に関しては、これ以上速くしたいというのは無いだろう。これで十分である。

 

良いところ:価格が安い!

全方位モニター用カメラパッケージ 搭載無し 全方位モニター用カメラパッケージ 搭載あり
6MT 2,164,800円 2,217,600円
6AT 2,236,300円 2,289,100円

上記の表の価格は、どれも税込の価格である。

もちろんだが、これに諸経費や各種オプションなどを加えると価格は高くなってくるが、多少の値引きもある。販売店によるかもしれないが、スズキは価格に関してはとても良心的なイメージがある。

スイフトスポーツの源流となっている車が、1986年に発売された「スズキ・カルタスGT-i」である。ターボこそは搭載されていなかったが、1.3L直列4気筒DOHC16バルブエンジンを搭載したこの車は最高出力97PS/6,500rpmを発揮したのだ。車両重量が730kgの極端に軽い重量でこのパワーは強烈だった。価格も125万円で販売されていた。

今の貨幣価値からして、上記の価格は、当時のスズキの企業努力が脈々と生きている気がする。

近年の車は、どの車も高額な気がする。言っちゃ悪いが、「この程度の車がこんなに高いのか!」と感じてしまう車もあるのだ。特に大手の自動車メーカーは「殿様商売」と思わざるを得ないことも多々あると感じてしまうのだ。

スズキ・スイフトスポーツ(ZC33S)は、車のポテンシャルからしても、価格設定が安いと思う。この車が新車で買えるうちに、欲しいと思う方は買っておく方が良いだろう。

 

自分でカスタムしたいところ:シフトストロークが長い!

スイフトスポーツ(ZC33S)を運転してみて、不満に感じるのが、シフトストロークの長さである。

昔からシフトストロークは、車種によって長い、短いなど特徴があったのだが、これは少し長い気がする。ドライブに集中するのなら、もう少し短いほうがやりやすい。

シフトストロークの長さに対する対策は、各外品メーカーから発売されているクイックシフトキットを取り付けることで解消できるので、シフトストロークの長さが気になる方は、購入して取り付けてみると良いだろう。

 

自分でカスタムしたいところ:タイヤ&ホイールはインチダウンして太いタイヤを履かせる!

リム径 オフセット(インセット) リム幅 タイヤサイズ
フロント 17インチ +50㎜ 6.5 195/45R17
リヤ 17インチ +50㎜ 6.5 195/45R17

上記は、スイフトスポーツ(ZC33S)の標準装備のタイヤ&ホイールサイズである。

近年のタイヤ&ホイールサイズは、大口径化の一途とたどっている。これは、見た目の良さや、ハイブリッドカーであれば低燃費の追求のためのこうなってきている。スポーツカーであれば、ハイパワーへの対応に伴う、ブレーキローターやキャリパーの大容量化などが原因になっているようだ。

ただ、スイフトスポーツ(ZC33S)のパワーは140馬力である。17インチのタイヤ&ホイールを履かせるほどのパワーではないと僕は思っている。ブレーキローターも15インチホイールでもちゃんと収まる。

僕は、スイフトスポーツ(ZC33S)には15インチや16インチぐらいがちょうど良いと考える。インチダウンさせて、タイヤを太いタイヤに替える。好みの問題にもなるが、でっぷりとしたタイヤが好きなオーナーも結構多いと聞く。タイヤハウスの広さや、フェンダーや周辺パーツへの干渉の問題があるので、サイズは吟味して考えないといけないが、専門のショップに相談すれば良い。

サーキット走行するのなら、そのままの純正サイズで良いが、街乗りメインであれば、インチダウンしたほうが、路面からの衝撃を吸収できて乗り心地は良くなるだろう。それに、インチダウンすればタイヤ交換の費用がその分安くなるので、経済的であると僕は思うのだが。

今日から走りが変わる!熱いホットハッチ、スイフトスポーツ(ZC33S)の足元は、お気に入りの鍛造ホイールでキメたい!スイフトスポーツ(ZC33S)におすすめの鍛造ホイールをご紹介!

 

自分でカスタムしたいところ:サス&ショック、マフラー、その他

ノーマルで乗るのも良いが、やはりスイフトスポーツ(ZC33S)を愛車に選ぶユーザーさんの多くは、カスタムしている方が多いのが現状だと思う。

カスタムをしたいところや、どのようなパーツをチョイスするかを少しだけ提案してみた。これからスイフトスポーツ(ZC33S)の購入を検討中の方や、既にスイフトスポーツ(ZC33S)を所有しており、カスタムしようかどうか思案中の方は、僕の意見を参考にして戴ければ幸いである。

カスタムしたい箇所 詳細
サス&ショック 普段使いが多いなら、ノーマル形状のショックとスプリングだが、純正で既にモンロー製のショックアブソーバーが付いているため、替えるのであれば車高調整式をチョイスしたい。
マフラー やっぱりノーマルじゃ物足りないと言う方にとっては、マフラー交換は必須だ。近年は保安適合基準品であっても、音の良いマフラーがたくさん発売されている。

僕なら、トータル的な品質の良さなら「藤壺技研」、太くて良いサウンドなら「柿本レーシング」、見た目の良さであれば「HKS」だろうと思う。

スポーツエアクリーナー 剥き出し型でなく、ノーマル形状の物であっても、空気をたくさん吸い込むものが出ている。

 

 

スズキ・スイフトスポーツ(ZC33S)簡易スペック

車名・型式:スズキ・4BAーZC33S
駆動方式:2WD(前輪駆動)
トランスミッション:6MT、6AT
全長×全幅×全高:3,890×1,735×1,500
室内寸法(長さ×幅×高さ):1,910×1,425×1,225
ホイールベース:2,450
トレッド(前):1,510
(後):1,515
最低地上高:120
車両重量:970(6MT)、990(6AT)

[エンジン関連」
型式:K14C型
種類:水冷4サイクル直列4気筒直噴ターボ
弁機構:DOHC16バルブVVT
内径×工程:73.0×81.9
圧縮比:9.9
総排気量:1,371
最高出力(kw/rpm)ネット:103(140PS)/5,500
最大トルク(N・m/rpm):230(23.4kg・m)2,500-3,500
燃料タンク容量:37
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン

[ブレーキ] 主ブレーキ形式:(前)ベンチレーテッドディスク、(後)ディスク
制動倍力装置:真空倍力式
制動力制御装置:ABS(ABD式)
駐車ブレーキ形式:機械式後2輪制動

[サスペンション] 前:マクファーソンストラット式コイルスプリング
後:トーションビーム式コイルスプリング
タイヤサイズ:195/45R17 81W

 

まとめ

ライター

いかがでしたでしょうか?

今回のお話は、大まかに言って、

とにかく運転が楽しい!スイフトスポーツは期待以上のホットハッチ!
スイフトスポーツ(ZC33S)の良いところと、自分でカスタムしたいところ
スイフトスポーツ(ZC33S)ギャラリー

でしたね。

ドライブがとても楽しみになる車で、これで通勤している方が本当に羨ましいと思いました。サーキット走行などの本格的に楽しむのも良いですが、通勤や休日の買い物・レジャーなどで乗るだけでも、とても楽しい車ですね。

購入を検討されている方は、絶対に買った方が良いでしょう。

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