車の運転中の眠気への対策はドライバーの責任だ!

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車の運転中の眠気による居眠りの交通事故が後を絶たない。

居眠り運転による交通事故は高確率で死亡事故につながるのだ。ドライバーが居眠りした瞬間、車は大きな鉄の凶器に変わる。

ライター

僕も、今このサイトに来て戴いているあなた自身も決して「対岸の火事」ではありません。

今回は、運転中の眠気の原因と対策についてお話しました。是非自分に合った運転中の眠気対策を行って安全運転をして戴ければ幸いです。

居眠り運転による交通事故は高確率で死亡事故につながる!

ライター

交通事故の中でも、相手を死に至らせてしまう死亡事故が後を絶ちません。中でも居眠り運転が原因で死亡事故になってしまった例が数多く公開されています。

この項目では、死亡事故の例と、居眠り運転や過労運転の行政処分についてお話しました。

 

居眠り運転が原因による死亡事故の例

居眠り運転が原因となる交通事故は高確率で死亡事故へとつながってしまう。

ここでは、実際に起こった交通死亡事故の実例を挙げて、居眠り運転の怖さや原因と対策について考えてみたいと思う。

 

事故の概要

平成26年7月15日2時45分頃、コンテナセミトレーラをけん引したトラクタが○〇県の某国道を走行中、高架橋上において、道路左側の縁石を乗り越えた後、ハンドルが右に切られて再び走行路に戻ったものの、バランスを崩し左側へ横転しながら道路右側に向かって進行した。

横転の際、トラクタ前部が道路右側のガードパイプや構造物を突き破り、当該運転者は車外へ放出され約7メートル下の国道に転落し死亡した。

参照:国土交通省 関東運輸局HP
※実際に事故が起こった場所は、あえて伏せてあります。

 

事故の原因と再発防止策

事故の原因

事故は、当該運転者が、休息期間を十分にとらずに運転するなどにより、疲労が蓄積した状況になったことで前方不注意の状況に陥り、事故に至った可能性が考えられる。

当該運転者が車外に放出されていることから、当該運転者はシートベルトを装着していなかったことが推定され、そのことが影響して約7メートル下の道路に転落して死亡に至ったものと推定される。

また、事業者における運行管理が不十分であったことにより、当該運転者の疲労が蓄積されたほか、当該運転者における安全運転の意識徹底が図られず、事故につながった可能性があると考えられる。

 

再発防止策

運行管理に係る法令順守の徹底
・事業者は、運転者の運行実態を把握し、改善基準告示の遵守を徹底する必要がある。

・運行管理者は、点呼において、業務に必要な指示伝達事項だけでなく、運転者の休憩地点及び休憩時間に関し適切に指示するなど安全な運行に必要な運行指示をして、指示事項を運転者に遵守させる必要がある。

・事業者は、運転者に対し適性診断を受診させるだけでなく、診断結果を確認し、
問題点がみられる運転者に対しては個別に指導を行う必要がある。

運転者教育の充実
・事業者は、運転者に対して改善基準告示の遵守、シートベルト装着の徹底、危険予知訓練やヒヤリハット体験を活用した実践的教育に積極的に取り組む必要がある。

・国土交通省及びトラック協会においては、上記の教育内容が適切に実施されるよう、e-ラーニング等の使いやすい教育ツールの整備に取り組む必要がある。

その他:略

参照:国土交通省 関東運輸局

上記の事例は、過酷な労働環境に伴う過労運転が原因になるのだろう。

今回、参照させて戴いた事例は平成26年に起こった自動車運送業に係る死亡事故のものだが、運送業のみならず、居眠りによる死亡事故は減っていない。

当たり前だが、従業員を監督・指導する経営側だけでなく、運転する本人が事故の怖さを自覚して再発防止に努めるしかないのだ。

 

居眠り運転の罰則と点数、行政処分など

安全運転義務違反

居眠り運転は交通違反の処罰の対象ではあるが、実は居眠り運転の道路交通法上の直接の規定は無い。

居眠りしていたかどうかの事実は、運転者と同乗者にしかわからないのだが、道路交通法上の反則点数は罰則は当然あるのだ。

居眠り運転は、道路交通法第70条第1項の「安全運転の義務違反」にあたる。

それによると、「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。」

とある。それの違反にあたるのだ。

反則点数:2点
反則金:9,000円
罰則:3か月以下の懲役または5万円以下の罰金
出典:反則行為の種別及び反則金一覧表

 

過労運転

また、「過労運転」とは何なのだろう?道路交通法第66条の一部を見ると、「正常な運転ができない恐れがある状態」という明記がある。

正常な運転ができない状態とは、

・過労
・病気
・薬物の影響その他の理由

により正常な運転ができない状態とある。しかし、具体的な基準については明記されていないのが現状だ。

反則点数:25点
罰則:3年以下の懲役または50万円以下の罰金
出典:反則行為の種別及び反則金一覧表

 

自分の身は自分で守るしかない!

上記の例を見てみると、安全運転義務違反と過労運転では反則点数や罰則に大きな開きがある。安全運転義務違反と認定された場合に比べてとても重い罰則を科せられることになってしまう。

上記の例は決して「対岸の火事」とは思えない。

僕の実弟は、過去に僕が仕事で出張中に僕の愛車で事故を起こした。

当時弟はまだ大学生だったが、ガソリンスタンドでアルバイトをしており、バイトの疲れで居眠り運転をし、民家の塀にクルマをぶつけた。幸い弟は怪我もほとんどなく良かったが、当時の僕の愛車の31スカイライン(7代目スカイライン)はグシャグシャになった。

僕も普段は工場で働いている。肉体労働なので労働は過酷なほうだろう。でも、仕事の行き帰りに万が一、事故を起こしてしまってもよほどのことでない限り労災が認定されるとは思えない。

要するに、僕と同じ労働者諸君は、居眠り運転や過労運転による交通事故の怖さを十分に知ったうえで、自分の身は自分で守るしかないのだ!また、仕事をしている方はよほど体調が悪くない限り、残業や夜勤を断るわけにもいかないし、やらないといけない場面は多々ある。

だから、車の運転中の眠気への対策は自己責任で行うしかないと思っている。

 

ドライバーの責任!クルマの運転中の眠気の原因と対策

ライター

先述しましたが、自分の身は自分で守るしかありません。ただ、運転中の眠気の原因をよく知った上で、きちんと対策を講じれば、運転中の眠気を無くし、事故を防止することが十分可能です。というより、そのような対策を自分で行わないと車を運転する資格は無いと思います。

この項目では、居眠り運転をしないよう、運転中の眠気と対策についてお話しました。

 

運転中の眠気の原因

上記で話した過酷な労働条件が原因の居眠り運転や過労運転には、仕事による疲れ以外にも原因がある。

仕事による疲れ以外の原因にもしっかりと目を向けて、それに対する対策をしたいものである。

 

車の微妙な振動

車の運転はとても単調だ。

道路の状況などに特に変化が無い場合、運転しているだけで眠気を覚えることはよくあることだ。僕も運転中に眠気を覚えて、つい欠伸をしてしまうことがある。

様々な原因について考えてみよう。

 

睡眠不足

睡眠はできれば、最低7時間以上は摂りたいものだ。

そうは言っても、なかなかそんなに摂ることができない状況の方も多いことだろう。そう言ってる僕も6時間ぐらいしか寝ていない。そういう方は、休日に寝だめをするのが良いだろう。

僕がYouTubeでチャンネル登録をしている医師の石黒先生は、休日の寝だめは有効だと発信している。それに倣って僕は休日の午後に2~3時間ほど昼寝をする。

また、昼休みなどの休憩時間に15分ほどの昼寝をするのも有効なのでやってみることだ。

 

既往症(病気)

病気が原因の眠気は、しっかり治療をしたいものだ。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

以前に、新幹線の運転士が「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」が原因で運転中に居眠りをしたという事例がニュースになった記憶がある。

実際に僕が以前に仕事をしていた支店にも、SASの方がおられた。業務中に無意識に寝てしまうのだ。

そういう方は、しっかりと治療を行い、車の運転は考慮する必要がある。

事故が起こってからでは遅いのだ。

 

アレルギー(抗ヒスタミン剤の服用による眠気)

花粉症やアトピーなどのアレルギー疾患の対策として「抗ヒスタミン薬」を服用する場合がある。

僕も、花粉症の症状が酷いときは服用するときがあるのだが、これがまた眠くなるのだ。抗ヒスタミン薬による眠気の対策としては、眠くなり難い薬も出ているし、夜に寝る前に一回だけ服用するようにすれば対策できるだろう。

 

人間の生体リズム(バイオリズム)

人間が生きている生体リズム(バイオリズム)が原因の眠気もある。

以下に述べることは、なかなか聞きなれない言葉であるが、理解しておくことで眠気に対する対策ができるかもしれないので知っておいてほしい。

 

サーカディアンリズム(概日リズム)

人間を含む生物は、地球の自転による24時間周期の昼夜変化に同調して、1日の周期で体内環境を変化させる機能を持っていることがわかっている。

体温やホルモン分泌などの体の基本的な機能は、約24時間のリズムを示す。

この約24時間周期のリズムのことを概日リズム(サーカディアンリズム)と呼ぶ。人間の体内時計は1日が24時間あるのに対して、若干長いというのを聞いたことがある。この体内時計をリセットする方法として有名なのが、朝起きて日光の光を浴びるというのがあるのだ。

 

サーカセミディアンリズム(半概日リズム)

サーカディアンリズムが24時間周期のリズムなのに対して、12時間周期の体内時計のリズムがサーカセミディアンリズムだ。

サーカセミディアンリズムは1日に2回ピークを迎える。一回目は、午前2時~4時頃で二回目がその12時間後の14時~16時頃である。対策としては、15時頃までに15分程度の仮眠を摂ると良いだろう。

 

ウルトラディアンリズム(超日リズム)

近年では、サーカディアンリズムやサーカセミディアンリズムよりずっと短い周期のウルトラディアンリズムと言うものがあるようだ。

その周期は90分単位のリズムであり、仕事に集中できる時間が約90分だと言われている。90分間集中したら、休憩するだけでなく気持ちを切り替えて次の仕事に臨むのが有効とされている。

 

運転中の眠気に対する有効な対策

運転中に眠くなってしまったら、そのままその状態を放置せずに眠気に対する対策をすることだ。

運転中の眠気に対する対策は、その人によって違うと思うが、自分に合った方法でキチンと対策をしておこう。ここでは、僕や知人が運転中の眠気対策として行っている具体策をいくつかお話してみよう。

 

ガムや昆布などを噛む(咀嚼運動)

チューインガムや酢昆布を噛むあごの咀嚼運動は、眠気の防止にとても有効だ。眠気の防止以外にも咀嚼の効果は心身に良い影響を与えるのだ。

 

濃いカカオのチョコレートを食べる

カカオの濃いチョコレートは眠気を覚まし、集中力を出すのにとても有効だ。できれば甘いチョコレートではなく、苦めのチョコレートのほうが眠気にはよく効くので良いだろう。

 

大きな声で歌を歌う

車内で大きな声で歌を歌うのは、運転中の眠気の対策にとても有効だ。

歌を歌う行為は、顔やあごや喉の筋肉を動かすため、頭蓋を通して脳に刺激が伝達されて眠気を吹き飛ばすことができる。ストレスの解消にもなるし、頭がすっきりするのだ。僕も運転中に眠気を覚えると、よく歌を歌っている。

ジャンルは演歌からロックまで様々だ(たまに人に見られて恥ずかしい!)。カラオケ以外では決して人前では歌えないが、車の中は一人なので大丈夫だ。

 

カフェイン(コーヒー1、2杯程度)

運転中に眠気を覚えたら、コーヒー1、2杯程度のカフェインを摂ることで眠気を吹き飛ばすことができる。

仕事帰りのコンビニやドラッグストアで缶やペットボトルのコーヒーを買い、飲みながら運転をすると、さっきまで眠かったのがいつの間にか眠くなくなっているから有効だ。

 

駐車スペースで仮眠

疲れすぎていてどうしても眠い!

これ以上運転を続けると確実に事故ってしまう!と言う場合は、車を駐車できるスペースを見つけて、15分程度の仮眠を摂ることだ。あまり長く寝すぎると逆効果なので目覚ましをセットして短時間の仮眠を摂れば良いだろう。

 

・車から降りて身体を動かす(ストレッチなど)

コンビニなどでコーヒーを買ったついでに軽いストレッチをするのも運転中の眠気対策にとても有効だ。高速道路にあるサービスエリアでストレッチをやっている人を見かけるが、とても良い対策だと思う。

 

2時間に1回の休憩(高速道路利用やロングドライブ時)

高速道路などを使用した長距離のロングドライブでは、必ず2時間に1回は休憩を摂ることだ。仮眠を摂るのも良いし、コーヒーを飲んでリラックスする時間を作ることで運転に集中することができるのだ。

 

・アロマスプレーの使用(ローズマリーやペパーミント、ユーカリやレモングラス

運転中の眠気対策として、アロマスプレーの使用はとても有効だ。

空中にひと吹き、フロアマットにひと吹き、マスクに20㎝ほど離してひと吹きすると、眠気が吹っ飛ぶのでおすすめだ。

 

フレグランススプレーの使用

僕が仕事帰りの運転中の眠気対策の一つとして、よく利用するのが、フレグランススプレーだ。

サムライのアクアマリンのフレグランスミストなのだが、香水ほど匂いが強くなく、カーフレグランスにも使えるので、車内に常備している。

爽やかな香りが気分までリフレッシュしてくれて眠気も吹き飛ぶのだ。

 

居眠り運転防止グッズを使う

鼻に塗るタイプのノーズミント。

眠気防止に効果抜群で、Amazonや楽天での評判の良いようなのでおすすめだ。

 

運転中の眠気の防止や対策は自己管理だ!

上記のように、車の運転中の眠気への防止や対策やグッズについてお話してきたが、それらはドライバー自身の自己管理が必要だろう。

居眠り運転をしないためには、普段から体調を整えて、万全の状態でドライブをするということと、お話してなかったが、愛車のメンテナンスを怠らないということも大切なのである。ドライバー本人と、車の両方のメンテナンスを普段から徹底することなのだ。

運送業であってもなくても、ドライバーとして車に乗りハンドルを持つには、事故を起こさない責任がある。その責任感があってこそのさまざまな対策だと思う。

 

まとめ

ライター

いかがでしたでしょうか?

今回のお話は、大まかに言って、

居眠り運転による交通事故は高確率で死亡事故につながる!
ドライバーの責任!クルマの運転中の眠気の原因と対策

でしたね。

今回は、車の運転中の眠気についてお話しました。居眠り運転で事故をしてしまったら、死亡事故への確率が高いことは過去の事例で理解できると思います。

ドライバーとして車を運転する以上、決して「対岸の火事」ではありませんし、今日明日にでも自分が事故を起こしてしまうかもしれないのです。

そう考えて責任感と自覚を持って運転をして戴ければ幸いです。

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