この記事は約 8 分で読めます。

示談交渉が揉める3つの典型パターン

示談交渉と聞くと「保険会社が全部やってくれるから安心」と思いがちですが、実際はそう簡単ではありません。相手が譲らなかったり、要求が明らかに不当だったり…“揉める要素”はいくらでも潜んでいます。
では、どのような状況で示談交渉がこじれやすいのでしょうか?
ここでは、特にトラブルになりやすい3つの典型パターンを取り上げ、注意すべきポイントをわかりやすく整理します。
過失割合について双方が譲らない

交通事故で最も揉めやすいポイントが「過失割合」です。
日本の示談交渉では、警察が過失割合を決めるわけではなく、交通事故の過去の判例(判例タイムズ)をベースに保険会社同士が話し合うのが基本です。
しかし、実際には次のような状況が起きがちです。
・「相手が一方的に悪いはずだ」と主張
・保険会社は判例に基づいて数値を提示
・しかし当事者感情として納得できない
結果として、当事者と保険会社の認識がズレたまま話が進まず、示談が長引くというわけです。
さらに厄介なのは、当事者同士の“感情論”が絡んでしまうケース。「そもそも自分が悪いわけがない」「なぜそんな割合になるのか」という思いが強いほど、話し合いは難航します。
こうした場合、あなたは「どのタイミングで専門家の助力を求めるべきなのか?」疑問に感じませんか?
実は、弁護士特約が力を発揮するのは、まさにこういう局面なのです。
相手が修理費や慰謝料を過大請求してくる

事故の被害者側が、修理費や慰謝料を必要以上に請求してくるケースも少なくありません。特に、ネットや周囲の情報を鵜呑みにして「もっと取れるはずだ」と思い込んでしまうと、要求がエスカレートしがちです。
保険会社は、修理費の見積書や損害額の査定を根拠に支払額を提示しますが、相手が納得しなければ示談が長引く原因になります。
さらに厄介なのは、相手側が弁護士を立ててきた場合。「こちらも専門家で対抗しないと不利になるのでは?」と不安になる方も多いでしょう。
こうした状況では、あなたの保険会社だけでは処理しきれないケースもあります。つまり、ある段階を超えたらあなた自身が弁護士特約を使い、専門家の判断を仰ぐべき状況になるのです。
保険会社では対応しきれない法律論が絡む

示談交渉が複雑になる原因の一つが、法律論が絡んでくるケースです。たとえば、過失割合の判断材料が多岐にわたる場合や、過去の判例と微妙に状況が異なる場合など、専門的な解釈が必要になります。
保険会社はあくまで“事故対応のプロ”ではありますが、法律の最終判断を下す立場ではありません。
そのため、「保険会社同士では結論が出ない」「相手が法律を持ち出してくる」という局面では、保険会社もあなたに弁護士特約の利用を提案することがあります。
特に、
・過失割合の根拠説明が難しい
・相手側の主張が法律的に妥当か不明
・示談が長期化して精神的負担が大きい
こうした場合には、早めに弁護士に相談した方が有利に進むケースも多いのです。
弁護士特約を使うべきタイミング

弁護士特約は「とりあえず付けているだけ」で、一度も使ったことがないという人も多いのではないでしょうか?
しかし、示談交渉がこじれてしまったとき、この特約が“強力な切り札”になることがあります。
ただし、何でもかんでも弁護士に依頼する必要はありません。
では、どんな状況になったら弁護士特約を使うべきなのか?
その判断基準を知っておくことで、示談交渉を有利に進められる可能性が一気に高まります。
ここでは、実際に利用を検討すべき3つのシーンを具体的に解説していきます。
過失割合がどうしても折り合わない場合

過失割合は、示談交渉の中でも最も感情的になりやすいポイントです。「自分はほとんど悪くないはずだ」と思っていても、保険会社は過去の判例や事故状況をもとに、一定の基準で過失割合を提示します。
しかし、相手がその基準に納得しない場合、交渉は簡単にはまとまりません。特に、相手側が独自の理屈や「ネット知識」を持ち出してくると、交渉はますます難航しがちです。
こうした場合、当事者同士で折り合いを付けることはほぼ不可能です。まさに弁護士特約の出番といえる場面で、「第三者としての専門家の意見」が極めて有効に働きます。「どうしても話が前に進まない」と感じた時点で、弁護士への相談を検討すべきでしょう。
相手側の要求が明らかに不当な場合

修理費や慰謝料の請求額が、明らかに相場とかけ離れているケースも珍しくありません。なかには、インターネットの情報を鵜呑みにして「もっと取れるはずだ」と強引に主張してくる相手もいます。
保険会社は、事故状況や車両価値、修理費見積もりなどをもとに適正額を提示しますが、それを相手が受け入れない場合、交渉はとても厄介になります。
こうした状況では、法律に基づいた根拠と交渉力が必要になるため、弁護士に相談したほうが早く解決できる可能性が非常に高いと言えます。「相手の主張が明らかにおかしい」と感じた瞬間こそ、弁護士特約の出番だと覚えておきましょう。
保険会社が「これ以上は難しい」と判断した場合

示談交渉が長引くと、保険会社から「こちらとしてはこれ以上の交渉は難しいです」と言われることがあります。これは、保険会社の担当者だけでは対応しきれない法律問題が絡んでいたり、相手側が強硬姿勢を崩さない場合に起こりやすい状況です。
この段階に来ると、保険会社ができることはほぼ限界。つまり、プロフェッショナルの“弁護士による交渉”へバトンタッチするべきタイミングでもあります。
逆に言えば、ここまで引っ張ってしまうと、精神的な負担も大きく、示談の解決がさらに先延ばしになる可能性も。早めに弁護士特約を使い、「専門家の意見を挟む」という選択肢を取ることで、解決までの時間を短縮できることが多いのです。
弁護士に相談すると何が変わるのか?

示談交渉がうまく進まないと、「このまま保険会社に任せていて大丈夫なのかな?」と不安になりませんか?
そんな時に頼りになるのが、弁護士による専門的なサポートです。
弁護士に相談することで、法律的な根拠を示しながら交渉を進められるようになるため、相手側の無理な主張に対しても、しっかり対抗できる環境が整います。また、精神的なプレッシャーが大きく軽減されるのも大きなメリットです。
ここでは、「弁護士に相談すると実際に何が変わるのか?」を具体的に解説していきます。
法的根拠を示しながら交渉が進む

弁護士が介入すると、示談交渉は単なる感情や主張のぶつけ合いではなく、法律を基準にした“論理的な交渉”へと変わります。
たとえば、
・過失割合の判断根拠
・過去の判例
・事故状況の法的評価
といった、専門的な視点から現実的な落としどころを導いてくれます。
また、相手側が強気に要求してきたとしても、法律に基づいた根拠がなければ通用しません。つまり、弁護士が介入することで、相手の無理な主張を封じ込めやすくなるのです。
精神的な負担が大幅に軽減される
示談交渉が長期化すると、精神的なストレスが積み重なり、「もう考えたくない…」という状態になりがちです。相手とのやり取りが感情的になってしまうと、さらに疲労感が強くなります。
弁護士に相談することで、交渉の窓口が“あなた”から“弁護士”に切り替わります。つまり、自分が最前線に立つ必要がなくなり、心理的負担を大幅に減らすことができるのです。
さらに、弁護士が法律に基づいて話を進めてくれるため、「どう対応すればいいの?」と悩む時間もなくなります。「専門家が対応してくれている」という事実そのものが、心の安心につながるのです。
まとめ|感情論の泥沼になる前に専門家へ

示談交渉は、本来であれば保険会社同士の話し合いでスムーズに進むものです。しかし、過失割合の認識が食い違ったり、相手が不当な請求をしてきたりすると、話がこじれ、解決までに時間がかかってしまうことがあります。
さらに、感情が絡むと冷静な判断が難しくなり、必要以上にストレスを感じてしまうことも…。そうなる前に、弁護士特約を活用し、専門家に相談することで、トラブルの長期化を防ぐことができます。
示談がうまく進まないと感じたときこそ、「一人で抱え込まず専門家に頼る」という選択肢を思い出してみてください。経験豊富なプロの力が、あなたの安心につながるはずです。


事故に遭ったあと、保険会社が示談交渉をしてくれるとはいえ、必ずしもスムーズに話が進むとは限りません。むしろ「相手が全く譲らない」「過失割合に納得できない」という状況も珍しくないのです。
では、示談交渉が揉めたとき、どのタイミングで弁護士特約を使うべきなのか?
この記事では、代表的なトラブル事例と、弁護士に依頼する判断基準をわかりやすく整理して解説します。