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水没時にまず行うべき初動対応

車が水没してしまうと、多くの人が「エンジンがかかるか試したほうがいいのかな?」と焦ってしまいがちです。しかし、水没直後の判断により、修理の可否や保険金の支払い額が大きく変わるケースがあることをご存じでしょうか?
実は、水没時は「最初の行動」がとても重要です。誤った対応をしてしまうと、故障が悪化したり、保険金の支払い対象外になってしまう可能性すらあります。
ここでは、水没に気づいた直後に必ず行うべきポイントを、分かりやすく整理して解説します。焦らず、確実に対応していきましょう。
エンジンを絶対に掛けない

水没した直後に、ついやってしまう人が多いのが「エンジンが動くか試してしまう」ことです。しかし、これは絶対にやってはいけない行為です。
理由は、内部に浸水した状態でエンジンを回すと、エンジン内部に水を吸い込み、深刻な故障を引き起こしてしまう可能性があるからです。
最悪の場合、修理では済まずに全損扱いになるケースもあり、保険金の支払いにも影響が出ることがあります。
まずは車から離れ、安全を確保した上で、エンジンには触れずに次の対応へ進みましょう。
車両状態の写真・動画を残す

水没した状況を、できるだけ詳しく記録しておくことは非常に重要です。
保険会社は、水没の原因や損害の程度を確認するための資料を必要とします。そのため、車がどの位置まで浸水しているのか、周囲の水位、車内への浸水状況などを、写真や動画でしっかり残しておきましょう。
撮影のポイントは、
・外観(全体)
・車内
・水位
・ナンバー
・周辺状況
など、複数の角度から記録しておくことです。後から「どこまで水に浸かったのか」を説明する必要が出るため、細かな記録が保険金請求の強い根拠になります。
保険会社へすぐに連絡する

水没を確認したら、できるだけ早く保険会社へ連絡しましょう。状況を説明し、必要な対応や手続きについて指示を受けることが大切です。
保険会社は、レッカー手配や損害調査の段取りを整えてくれます。また、どの補償が使えるのか、どの書類が必要なのかを確認できるため、手続きがスムーズに進みます。
連絡が遅れると、損害状況の判断が難しくなり、保険金支払いの対象外になる恐れもあります。「様子を見る」のではなく、まずは保険会社に相談することが重要です。
どの保険が適用されるのか?

水没した車が保険金の対象になるかどうかは、加入している車両保険の種類によって大きく左右されます。実は、すべての車両保険が水災(台風・洪水)に対応しているわけではありません。
「一般型」か「エコノミー型」かによって補償範囲が大きく異なるため、「どの保険が適用されるのか」を事前に理解しておくことが非常に重要です。
特に、契約内容をよく確認せずに“安さだけ”で選んでしまった場合、後になって補償対象外だった…というケースも少なくありません。
車両保険の「一般型」なら水災にも対応

台風や豪雨による冠水・水没は、自然災害に分類されます。そのため、車両保険の中で「一般型」に加入している場合に限り、水災による損害が補償対象となります。
一方で、車両保険には「一般型」と「エコノミー型(限定型)」があり、後者では自然災害が対象外となっているケースが多いため注意が必要です。
つまり、普段から「安い」と感じてエコノミー型を選んでいると、いざという時に保険金が出ない…という状況に陥る可能性があります。契約内容を確認しておくだけでも、リスクを大幅に防ぐことができます。
「エコノミー型」では補償されない可能性

車両保険には大きく分けて「一般型」と「エコノミー型(限定型)」があります。このうちエコノミー型は補償範囲が限定されているため、台風・豪雨などの“水災”が対象外になることが多い点に注意が必要です。
例えば、飛び石や盗難などには対応していても、自然災害による水没は補償されないケースがあります。「保険に入っているから大丈夫」と思っていても、実際には適用されないことがあるため、契約内容をしっかり確認しておくことが重要です。
さらに、過去に「安いから」とエコノミー型を選んだまま放置している人は、更新のタイミングを見直すことで、災害リスクへの備えを強化することができます。もし不安がある場合は、保険会社や代理店に確認しておくと安心です。
水没した車は“全損扱い”になることが多い

水没した車は、多くの場合「全損扱い」と判断されます。理由は、車内や電気系統への浸水が、修理しても元の状態に戻らない可能性が非常に高いためです。特に最近の車は電子制御が多く、内部に水が入ると修理費が高額になりがちです。
全損扱いとなった場合、修理費を支払う代わりに「車の時価額」が保険金として支払われます。ただし、車の年式や市場価値によって金額が左右されるため、思っていたより少ないケースもあります。
また、全損になると再び車を購入する必要があるため、保険金の受け取りまでの流れや、次の車の手配なども早めに検討する必要があります。もし水没した判断ができない場合でも、早めに保険会社へ相談するのがおすすめです。
知っておきたい保険金請求の流れ

水没事故の保険金請求は、「やることが多そう…」「どこから連絡すればいいの?」と不安になりますよね?実は、台風・豪雨による水没事故では、通常の事故と流れが少し異なる部分があります。保険会社への連絡や必要書類の準備を怠ると、支払いが遅れたり、最悪の場合は減額になるケースもあるため注意が必要です。
そこでここでは、水没事故発生から保険金受け取りまでの一般的な流れを、できるだけ分かりやすく整理しました。いざという時に慌てないためにも、今のうちに知っておきませんか?
修理より先に保険会社へ連絡

車が水没してしまうと、すぐに修理工場に持ち込みたくなりますよね?しかし、修理よりも先に保険会社へ連絡することが最優先です。なぜなら、保険会社が状況を確認する前に修理を進めてしまうと、保険金の対象かどうか判断が難しくなり、最悪の場合は「自己負担扱い」になる可能性もあるからです。
また、水没した車は内部の電装系が大きなダメージを受けているケースが多く、専門的な判断が必要になります。保険会社に連絡すれば、レッカー手配や見積もりの方法など、必要な手続きについて指示を受けられるため、その後の流れがスムーズになります。
「とにかく焦らず、まずは保険会社に連絡」。この基本さえ守れば、トラブルを最小限に抑えることができます。
必要書類を揃える

水没による保険金請求では、いくつか揃えておくべき書類があります。といっても、特別なものが必要なわけではなく、基本的には次のような一般的な書類です。
・保険証券(契約内容の確認)
・運転免許証
・車検証
・事故状況が分かる写真や動画
とくに重要なのは、「水没状況が分かる写真や動画」です。これがあるかないかで、保険会社の判断スピードが大きく変わることがあります。また、保険会社から追加で求められる資料がある場合もあるため、最初の連絡の時に“何を準備すればいいか”確認しておくと安心です。
必要書類は、慌てるとどこにあるか分からなくなるもの。少し落ち着いて、確実に揃えておきたいですね。
査定・損害調査を受ける

保険会社へ連絡を済ませると、専門の損害調査員が車の状態を確認します。ここで、どの程度の浸水があったのか、修理が可能なのか、あるいは全損扱いになるのかを判断します。
この調査は、保険金の支払いに直接関わる非常に重要な工程です。事前に撮影しておいた写真や動画が役立つことも多いため、調査員に見せられるよう準備しておくとスムーズです。
また、調査の際は、故障している箇所や気になるポイントをしっかり伝えることも大切です。後から修理が必要になっても、申告漏れと判断されると補償されない場合があるため、疑問点や不安があれば遠慮せず相談しましょう。
まとめ|水没被害は“初動対応”がカギ

台風や豪雨で車が水没してしまった場合、最も大切なのは「焦らず、正しい手順で進めること」です。エンジンを掛けず、安全確保と状況確認を優先し、その上で保険会社へ連絡することで、修理や保険金請求がスムーズに進みます。
また、車両保険の種類によって補償範囲が異なる点にも注意が必要です。もし「エコノミー型」で加入している場合、水災が対象外となる可能性があるため、契約内容を事前に確認しておくことが安心につながります。
水没被害は突発的に起きるため、事前に備えておくことが難しいケースもあります。しかし、いざという時に「何をすべきか」を知っているだけで、損失やトラブルを最小限に抑えることができます。今回の記事を参考に、ぜひ初動対応のポイントをおさえておきましょう。


台風や豪雨による冠水被害…。近年増えている自然災害の中で、車の水没は誰にでも起こり得るトラブルです。もし突然、自宅前の道路が冠水して、車が水につかってしまったら、あなたはどう対処しますか?
自動車保険では、水災による車両被害が補償されるケースがありますが、「どんな条件なら保険金が出るのか」「どの順番で手続きを進めれば良いのか」が分からないまま、焦ってしまう人も多いのです。
この記事では、水没したときの初動対応、保険金請求の流れ、必要書類、そして注意点まで、実例を交えながら分かりやすく解説します。