【事故対応】事故後に保険料が上がらない方法|等級据え置き特約の活用術とは?

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事故を起こしてしまったあと、誰もが真っ先に気にするのが「保険料って、やっぱり上がるのかな…?」という不安ではないでしょうか。たとえ小さな事故でも、保険を使えば翌年の保険料が大幅にアップすることは珍しくありません。

ですが、実はある特約をつけておくだけで、事故後でも保険料を据え置けるケースがあるのをご存じでしょうか?

この記事では、「等級据え置き特約(ノーカウント事故対応特約)」の仕組みと活用方法をわかりやすく解説します。「できるだけ保険料を上げたくない」「保険を使うべきか迷っている」そんな方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

事故後に保険料が上がる仕組みとは?

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事故を起こしてしまったあと、「とにかく保険を使えば安心」と思っていませんか?
もちろん保険を使うことで修理代などの負担は軽くなりますが、その代償として「翌年以降の保険料アップ」という現実が待っています。

では、なぜ保険を使うと保険料が上がるのでしょうか?
その背景には「等級制度」と「事故有係数」という2つの仕組みが関係しています。

ここでは、事故後に保険料がどのように変化するのか、まずはそのメカニズムをわかりやすく解説していきます。

等級ダウンと事故有係数が影響


自動車保険の保険料は、「等級制度」によって決まる仕組みになっています。

これは、契約者の無事故年数に応じて「1等級〜20等級」のランクが設定され、等級が上がるほど保険料が安くなる制度です。

しかし、事故を起こして保険を使うと、通常は3等級ダウンします。たとえば、15等級だった人が12等級に下がると、割引率も大幅に減ってしまい、翌年以降の保険料が一気に高くなります。

さらに見落としがちなのが「事故有係数適用期間」というペナルティ。これは、事故後に3年間、割引率が下がる“事故あり等級”として扱われるもので、等級が元に戻っても保険料が完全に元通りになるわけではありません。

つまり、事故によって保険料が上がるのは「等級ダウン」だけでなく、「事故有係数」という追加の影響もあるということ。この2つの仕組みが、事故後の保険料アップの正体です。

 

1等級ダウンでも年額で数万円の差に


「1等級ぐらい下がっても大したことはない」と思っていませんか?

実はこの“たった1等級の違い”が、年間保険料で1万〜3万円以上の差になることも珍しくありません。

たとえば、15等級(事故なし)と14等級(事故あり)では、割引率が約5〜10%異なる場合があり、車両保険を含むプランでは保険料総額が大きく跳ね上がります。

さらに、ダウンした等級を元に戻すまでには1年ごとに1等級ずつしか回復しないため、元の保険料に戻るまでに数年かかることになります。

つまり、「保険を使って得する額」よりも「将来の保険料アップによる損失」のほうが上回るケースもあるのです。だからこそ、「使うべきかどうか」を見極める判断が極めて重要になります。

 

 

等級据え置き特約とは?


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事故を起こしても「等級が下がらない」としたら、どれだけ安心できるでしょうか。
実はそんな願いを叶えてくれるのが、今回ご紹介する「等級据え置き特約」です。

この特約をつけておけば、たとえ事故で保険を使ったとしても、等級がダウンせず据え置かれるという画期的な仕組み。
対象となる事故は限定されますが、加入しておけば保険料の大幅なアップを防ぐ“保険料対策の切り札”になります。

ここでは、そんな等級据え置き特約の基本から、適用される条件、保険会社ごとの違いなどを詳しく解説していきます。

「事故1回に限り等級据え置き」とは


等級据え置き特約とは、読んで字のごとく「等級を据え置く=下げない」ための特約です。
とくに多くの保険会社が採用しているのが、「1回の事故に限り等級を据え置く」というルール。

これは、たとえ事故で保険を使ったとしても、等級を本来のダウン幅(通常は3等級ダウン)にせず、そのまま維持してくれるという仕組みです。

しかも、「事故有係数」も適用されないケースが多く、保険料がほぼ変わらないまま更新できるというメリットがあります。

ただし、「1回限り」という制限があるため、次の事故では通常通り等級が下がる点には注意が必要です。
そのため、この特約は“万が一”の事故に備えるセーフティネットとして活用されることが多く、「長期間無事故だけど、今後も心配」という人には特におすすめできます。

 

適用される事故の条件と例外


等級据え置き特約は、すべての事故に対して無条件に適用されるわけではありません。保険会社ごとに若干の違いはありますが、一般的に以下のような条件が定められています。

まず、対物賠償事故や人身傷害事故など「相手がいる事故」に限定されるケースが多く、たとえば「壁にぶつけた」「電柱にこすった」といった自損事故は対象外となることがあります。

また、過失割合が100%の加害事故や、飲酒運転などの重大過失がある場合も、特約が適用されないか、そもそも加入できないケースがあるため注意が必要です。

一方で、たとえば以下のような事故では、等級据え置き特約が有効に働く可能性があります。

  停車中に追突され、相手とトラブルになった場合
  自転車との接触事故で、過失がある程度あると認められた場合
  高齢者との接触や軽傷の歩行者事故などで示談対応が必要になった場合

つまり、「避けようのない日常的な事故」に対する保険料対策として、等級据え置き特約は非常に有効なのです。

 

追加保険料はどれくらい?


等級据え置き特約は、魅力的な内容である一方で、「加入すると保険料がかなり高くなるのでは?」と不安に思う方も多いかもしれません。

しかし実際には、追加される保険料はそれほど高額ではありません
年間で見ると、おおよそ1,000円〜3,000円程度に設定されていることが一般的で、保険会社によっては月額100円以下で付帯できる場合もあります。

この金額で、万が一の事故による3等級ダウン+事故有係数による数年間の保険料アップ(=数万円単位)を防げると考えれば、非常にコスパの高い特約と言えるでしょう。

もちろん、補償内容や車種、等級によっても変動があるため、見積もり時にしっかり確認しておくことが大切です。

 

 

等級据え置き特約が使える保険会社一覧

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事故後でも等級を下げず、保険料の上昇を防げる「等級据え置き特約」。この特約を付けられるかどうかは、契約する保険会社によって異なります。

実際に、「等級据え置き特約」という名称ではなく、各社ごとに異なる名称(例:事故後の割増防止特約・ノーカウント事故特約など)で提供されていることもあるため、見落としがちです。

ここでは、等級据え置き特約を導入している主な損保会社を一覧でまとめました。契約中の保険会社や、これから選ぼうとしている保険会社が対応しているか、ぜひチェックしてみてください。

保険会社名 特約の名称(あれば) 備考(詳細・注意点など)
おとなの自動車保険(セゾン) 事故有係数適用除外特約 1等級ダウン事故が対象
ソニー損保 ノーカウント事故特約 車両保険を付帯している場合のみ
三井ダイレクト損保 等級据置事故特約 インターネット申込で付帯可
SBI損保 等級プロテクト特約 初回事故に限る・条件あり
アクサダイレクト 事故後プレミアム維持特約 車両保険付きプランに含まれることが多い

※名称は一部、便宜上まとめたもので実際の表記とは異なる可能性があります。
※契約内容・適用条件は各社のパンフレットまたは公式サイトでご確認ください。

  提供の有無は年によって変わることもある
各社の特約は販売年度によって取り扱いが変わることがあります。
たとえば以前はあった特約が廃止されていたり、名称や条件が変更されているケースもあるため注意が必要です。

  名称に惑わされず、機能に注目
「ノーカウント事故特約」「事故有係数適用除外特約」など、呼び方はさまざまでも、目的は「等級を下げずに済ませること」。機能として“等級据え置き”と同じであれば、十分検討の価値があります。

  ダイレクト型に多く見られる特約
対応しているのは主にダイレクト損保系が中心で、代理店型ではあまり一般的ではありません。
ネット申込と相性のよい特約と言えるでしょう。

 

特約名称は会社によって異なる


各保険会社で提供される「等級据え置き特約」には、ほぼ同じ内容であっても名称が異なることがあります。これが、初めて加入する方や、乗り換えを検討している方にとっては混乱の元になることも。

たとえば──

  ソニー損保では「事故あり等級プロテクト特約」
  三井ダイレクト損保では「事故時の等級据え置き特約」
  楽天損保では「ノンフリート等級プロテクション特約」

といった具合に、同じような補償内容でも名称にバラつきがあり、パンフレットやWeb上の情報だけでは分かりづらいこともあります。

また、特約の適用条件や回数制限、対象となる事故の種類などが微妙に異なる場合もあるため、名称だけで判断するのではなく、具体的な補償内容と条件まで確認することが重要です。

 

2025年時点の主な対応状況


等級据え置き特約(事故後も保険料が上がらない特約)は、現在では多くの大手保険会社で導入されており、特に「初回限定」や「特定事故に限定」した形で提供されています。

2025年現在の対応状況を見てみると、以下のような傾向があります。

  三井住友海上や東京海上日動などの大手では「事故時レンタカー費用補償特約」と一体型で提供されることが多い
  イーデザイン損保やSBI損保などのネット系は、事故有係数が発生するタイミングを独自に調整することで、実質的な据え置きを実現している場合もある
  全損・車両保険の支払い有無によって、特約の適用可否が分かれるケースも増加傾向

つまり、表面的には「等級が下がらない」と見えても、補償範囲や特約の条件をよく確認しないと、想定外の自己負担が発生するリスクもあるのです。

 

 

特約がない場合の対処法


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等級据え置き特約が付いていない場合、「保険を使うか、自費で修理するか」で悩む場面も多いのではないでしょうか?

このようなとき、安易に保険を使ってしまうと、翌年以降の保険料が大幅に上がってしまうことも。実は、特約がなくても“損を最小限に抑える選択肢”は存在します。

ここでは、保険を使わずに済ませるべきケースや、保険を使っても等級に影響しない例などを紹介し、特約がない状態でもできるだけ合理的に事故後の対応を進めるためのポイントを解説します。

保険を使わず自費で修理する判断基準

事故後、「保険を使うべきか、自費で修理すべきか」は悩ましい判断です。

等級据え置き特約がない場合、保険を使うと翌年以降の保険料が上がるため、修理費が一定額以下なら“自腹”のほうが得になるケースがあります。

では、どんな条件で「自費対応」が合理的と言えるのでしょうか?以下のような判断基準を参考にしてみてください。

  修理費用が10万円以下なら自費が基本
一般的に、自動車保険を使った場合の等級ダウンや事故有係数適用による保険料アップは、3年間で10〜15万円以上の負担増になることが多いです。
そのため、修理費が10万円以下で済む場合は、保険を使わないほうがトータルコストを抑えられます。

  車両保険の免責金額にも注意
たとえば「免責5万円」の契約で修理費が7万円だった場合、実際に保険から出るのは2万円だけ。
にもかかわらず、等級は下がってしまうため、ほとんど得をしないどころか“損”になります。

  将来的に等級回復が難しい人は慎重に
高齢の方や、今後クルマにあまり乗らない予定の方は、等級を落とすとそのまま高い保険料のまま契約を終了してしまうリスクもあります。
このような場合も、無理に保険を使わず、現金修理を選んだほうが安心です。

 

事故の“カウント回避”ができるケースも

実は、自動車保険では「保険金を請求しても等級ダウンや事故歴のカウント対象にならない」ケースが存在します。
これを知っておくと、ムダに自費対応を選ばずに済むかもしれません。

  相手に全責任がある“100:0”の事故
もっとも代表的なのが、過失割合が100:0で相手に完全な非がある事故です。
この場合、自分側の車両保険を使っても「ノーカウント事故」として扱われ、等級は下がらず保険料にも影響しません

  人身傷害保険の一部請求
たとえば、搭乗者の通院費用などを人身傷害でカバーする場合、内容によっては事故カウントの対象外になることがあります。ただし、保険会社の判断により扱いが異なるため、事前に確認するのが重要です。

  他車運転危険補償など“特約ベース”の請求
自分のクルマではなく、借りたクルマで事故を起こしてしまった場合、「他車運転危険補償特約」でカバーされることがあります。このような場合、契約車両での事故ではないため、自身の等級には影響しないケースもあるのです。

「等級が下がる」と思い込んでいた請求が、実はノーカウントで処理される可能性もあります。
事故後は自己判断せず、必ず保険会社に“事故カウントされるか”を確認しましょう。

 

 

まとめ|万一の備えに特約を検討しよう

事故を起こしたとき、保険を使うことで保険料が上がってしまうのは避けたい――。そんな心理から「自費で修理する」という選択をする人も多いでしょう。

しかし、実際には少額の補償でも事故歴がカウントされてしまうことがあり、結果的に数年にわたって高額な保険料を支払うケースも珍しくありません。

そんなリスクを避けるために有効なのが、「等級据え置き特約」のような特約の存在です。万一の事故時に等級が下がらず、保険料への影響を最小限に抑えられるというメリットがあります。

また、こうした特約がついていない保険に加入している場合でも、

・相手に100%の過失があるケース
・特約による請求(他車運転危険補償など)

など、事故のカウント対象外となるケースも存在します。

とはいえ、それらを事故のたびに見極めるのは容易ではありません。だからこそ、“備え”として特約を事前に検討することが、将来的な安心につながるのです。

保険料の増額リスクを減らし、事故後の判断に迷わないためにも、自動車保険の補償内容と特約の活用は、今一度しっかり見直しておきましょう。

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