ホイールの数値を表す「インセット」と「オフセット」の違いとは?ホイールのサイズを変える際の注意点も解説

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車に関する用語も少しづつ変化してきています。

ホイールの用語である「インセット」や「オフセット」もその一つです。

ライター

ホイールのオフセットとインセットってどう違うのでしょうか?最近はホイールに関する用語も変化してきています。今回はホイールのオフセットとインセットの意味や、ホイールのサイズに関することをお話しました。

ホイールのインセット・オフセットとは何か?

ライター

僕の若い頃は、ホイールのリムの中心線からの距離のことは、「オフセット」と呼んでいました。それが近年「インセット」というホイールの用語が出てきて、「インセットって何だ?」と困惑することも…。

この項目では、「オフセット」と「インセット」の違いについてお話しました。

インセットとオフセットは同じ意味!呼び名が変わった理由

実は、「インセット」と「オフセット」は同じ意味なのです。

ホイールの「インセット」と「オフセット」は、ホイールの中心線から取付面までの距離を表す数値で、意味は同じです。僕の若い頃(以前)は、オフセットと呼ばれていましたが、2008年7月に日本自動車タイヤ協会(JATMA)が国際基準に合わせる形で「インセット」という名称に変更されたのです。

 

ホイールサイズの表記例

ホイールのインセットは、上記の画像をご覧戴ければわかるように、ホイールのリムの中心線に対して、取付面(ボルトやナットで取り付ける面)の位置によって変わってきます。

以前であれば、「リムの深さ」と呼んでいましたが、今現在は、そのような呼び方はほとんど聞かなくなりました。たまに車好きの若い人と話していても、「リムの深さ」という用語が通じなくなっているのです。

 

インセット(従来のプラスオフセット)

インセットとは、従来(昔)のプラスオフセットのことであり、取付面がリムの中心線より外側にある状態のことを指して言います。

今現在のホイールは、このインセットが中心になっており、要因は、スポーツカーや高級車のブレーキキャリパーやブレーキローターの大容量化だと思われます。

 

ゼロセット(従来のゼロオフセット)

ゼロセットとは、従来(昔)のゼロオフセットのことであり、取付面とリムの中心線がほぼ同じ位置にある状態のことを指して言います。

取付面と中心線がほぼ同じ位置であるこの状態は、バランス的に一番良いのかもしれませんね。

 

アウトセット(従来のマイナスオフセット)

アルトセットとは、従来(昔)のマイナスオフセットのことであり、取付面がリムの中心線より内側に引っ込んでいる状態のことを指して言います。

僕の若い頃の車の主流は、このアウトセットがとても多く、カスタムをした車にとって、ホイールのリムの深さはカッコいいの象徴でした。車をカッコ良く見せるために、リムの深さに拘ってホイールを取り付ける方が多かったのです。

 

ホイールの大口径化やブレーキの大型化によって、現在はインセットが主流になった

上記の画像は、初代のフェアレディZ(S30型)です。

斜め前からの画像になりますが、前後のホイールのリムが深いのがわかるかと思います。この時代のホイールは、今現在のように19インチとか20インチとかは存在していませんでした。このS30型フェアレディZの純正ホイールも15インチだったのです。

それが徐々に欧州車のホイールの大口径化や、先述しましたが、ブレーキキャリパーやブレーキローターのブレーキシステムの大容量化によって、ホイールの大口径化し、大型のブレーキシステムをフェンダー内に収めないといけないことから、リムの深いホイールは徐々に姿を消していきました。

 

ホイールのサイズを変える際の注意点

ライター

カスタムやドレスアップで、ホイールを社外品に交換するときに、インチアップなどでホイールのサイズを変えることがあるかと思います。

せっかく高いお金を使って社外品のホイールに交換しても、車検に通らなかった(保安基準不適合)ら、もったいないですね。

この項目では、ホイールのサイズを変える際の注意点についてお話しました。

 

ホイールのインセットを純正よりも外に出すなどすることで、ホイールをツライチの状態にすれば、見た目がカッコ良くなります。そのための計算は、ホイールの専門ショップのスタッフの方に尋ねてみると良いでしょう。

ただ、ホイールのサイズを変えて、ホイールを外に出す際の注意点をお話します。

ホイールを外に出す際の注意点

フェンダーからはみ出さない!
ブレーキやサスペンションなど、足廻り部品に干渉しない!
車の状況によって、適したサイズは違う!

 

フェンダーからはみ出さない!

ホイールがフェンダーからはみ出してしまうと、車検に通らない(保安基準不適合)可能性があります。

ただ、タイヤの側面に印字されているラベリング(メーカーやブランドが印字されているもの)や、ホイールのリムガード(ホイールのリムを保護するもの)は、10㎜未満であれば、はみ出しても良いとされています。

しかし、ホイール本体やホイールナットなどのその他の部分がはみ出すことは認められてはいません。はみ出したタイヤ&ホイールは、フェンダーに接触してタイヤ&ホイールを傷付けたり、道路の小石を跳ねて歩行者に怪我をさせてしまったりと危険です。

フェンダーからはみ出すことが無いようにドレスアップをして下さい。

 

ブレーキ、サスペンションなど、足廻り部品に干渉しない!

ホイールを外に出してツライチにすることだけでなく、ホイールのリム幅(J数)を大きくし、タイヤを太くすることで、外の方面だけでなくホイールの内側のサイズが変わることも忘れてはいけません。

内側にあるサスペンションやブレーキなどの部品とホイールとの距離が近くなるわけですが、それらの部品と干渉しないように注意することも大切です。

タイヤを太くせずにホイールのインセットだけを変更するのなら、このような心配は無いのですが、ホイールのリム幅(J数)を大きくすることで、内側との隙間が狭くなります。ブレーキやサスペンションなど、内側にある部品とホイールとが干渉してしまうと大変危険です。

ブレーキやサスペンションとホイールの隙間がどれくらいあるのかを予め測っておきましょう。ただ、隙間を測っていても、その数値が正確ではない場合もあります。そういう時は専門の方に相談するのが一番です。わからなければホイールの取付を依頼するショップのスタッフの方と相談することをおすすめします。

これで大丈夫!車検にバッチリ通るタイヤ・ホイールサイズを徹底解説!

 

車の状況によって、適したサイズは違う!

車種やホイールのサイズが同じものであっても、車には個体差があります。車の中の部品は必ずしも左右対称ではありません。

エンジンの中を見てみてもわかるように、左右で付いているパーツは違います。バッテリーも左右両方に付いているのではありません。

また、チューニングした車だと尚更で、社外品のエアクリーナーが付けられてあったり、社外品のターボシステムの場合だと、純正とは違ったパイピングが施してあったり、エキゾーストマニホールド(エキマニ)やマフラーのフロントパイプの形状が純正とは違っていたりと様々です。

サス&ショックも社外品が付いている場合やローダウン(車高ダウン)の有り無しでも車の状態は1台1台異なります。このあたりに関しては、慎重に行うようにしましょう。

 

まとめ

ライター

いかがでしたでしょうか?

今回のお話は、大まかに言って、

ホイールのインセット・オフセットとは何か?
ホイールのサイズを変える際の注意点

でしたね。

ホイールのインセットのことはご理解戴けましたでしょうか?

時代の流れとともに、車に関する用語も少しづつ変化しています。常に今現在の主流や常識を学習・理解しながら対応していきたいと考えています。

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