LEDウインカーは車検に通るのか?ウインカーに関する保安基準や、ウインカーで車検NGとなる事例を紹介

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「LEDウインカーに交換して愛車をカッコ良くしたい!」

「LEDウインカーに換えたいけど、車検は大丈夫?」

という声を耳にすることがあります。

ライター

ウインカーはとてもシンプルはパーツですが、実は車検での保安基準が細かく決められているのです。今回は、ウインカーの保安基準と車検NGになっていまう恐れのある事例をご紹介しました。

保安基準を守っていれば社外品のウインカーでも車検には通る!

ライター

最近は、ヘッドライトだけでなく、ウインカーを社外品のLEDに交換する方が増えているようです。LEDにすることで、消費電力の節約になったり、見た目がカッコ良くなったりといった目的ですね。

ただ、「それって、車検に通るの?」と心配して交換したいけど躊躇されている方もおられるとか…。

この項目では、ウインカーに関する保安基準についてお話しました。

 

ウィンカーに関する保安基準

車のウインカーに関する保安基準には、大まかに言って下記の項目があります。

国土交通省が発信している文言を読んでみても、わかりにくいところが多々ありますので、多少かみ砕いて解説をしてみましょう。

ウインカーの色 橙色(オレンジ色)
ウインカーの面積 20cm²以上
ウインカーの光量(W数) 15~60W
ウインカーの取付位置
(説明画像あり)
・左右照明部の最内縁内の間隔は600㎜以上
・照明部の最外縁は、自動車の最外縁から400㎜以内
・方向指示器は、その上縁部の高さが地上2.1m以下、下縁の高さが地上0.35m以上となる
・方向指示器は、車両中心面に対して対称の位置に取り付ける
ウインカーの点滅回数 毎分60回以上、120回以下の一定の周期で点滅する
ウインカーの視認距離 昼間において、100m先から点灯を確認できる
その他 灯器が損傷したり、またはレンズが著しく汚損していない

ウインカーの色

ウインカーの色は橙色(オレンジ色)と決まっています。レンズがクリアであっても、点滅した際に橙色(オレンジ色)であれば、保安基準には適合します。

ウインカーの面積

ウィンカーの面積は20㎝²と決まっています。それ以上小さいと保安基準不適合となります。

ウインカーの光量(W数)

15~60Wです。これ以上暗すぎても明るすぎても保安基準不適合になります。

ウインカーの取付位置

 

・左右のウインカーの最内縁の間隔は、600㎜以上
・ウインカーの最外縁は、自動車の最外縁から600㎜以内
・ウインカーは、その上縁部の高さが地上2.1m以下、下縁部の高さが地上0.35m以上
・ウインカーは、車両中心面に対して対称の位置に取り付ける

 

ウインカーの点滅回数

ウインカーの点滅回数は、毎分60回以上、120回以下で、かつ一定の周期で点滅しないといけません。

ウインカーの視認距離

ウインカーの視認距離は、昼間において、100m先から点灯を確認できるのが条件です。

その他

ウインカー(灯器)そのものが破損していたり、レンズが汚れて(汚損)していては不適合になります。

 

Eマークの付いたものを選べば、保安基準に適合する

Eマークにはいろいろな種類がありますが、自動車部品の適合性マークであるEマークは、国際連合欧州経済委員会(UNECE)の規制や欧州連合(EU)の車両関連法律に準拠していることを保証するマークのことです。

Eマークの付いたウインカーを選べば、社外品であっても保安基準に適合し、車検にはまず通ります。製品のパッケージや説明欄に、「Eマーク」や「車検対応」の記載があれば、正規品になりますので購入しても良いでしょう。

 

Eマークの付いたもので、車検に通らない例

ただ、Eマークの付いたウインカーを取り付けても、取付位置によっては車検NGだったという例も報告されています。

車検の検査員は、ウインカーそのものを検査するのではなく、ウインカーを取り付けた状態の車を検査するのです。Eマークが記載された製品であっても、サイズが合っていなかったり車種に合っていないと、保安基準不適合になる懸念は十分にあり得ます。

先述しました「取付位置」が保安基準に適合しているかどうか確認した上で、社外品への交換を決めるようにしましょう。自分ではわからないという場合は、最寄りのディーラーや整備工場に相談すると良いでしょう。

 

ウインカーで車検NGとなる事例を解説

ライター

保安基準に適合するウインカーの条件は、先述した通りですが、車検NGとなるウインカーはどのような事例があるのでしょうか?

この項目では、車検NGとなる懸念があるウインカーの例についてお話しました。

 

流れるウインカー(シーケンシャルウインカー)

流れるウインカー(シーケンシャルウインカー)を、最近よく見かけるようになりました。

欧州車や国産の高級車でも純正採用されている車種も増えてきています。ただ、カスタムやドレスアップで流れるウインカー(シーケンシャルウインカー)に交換した場合は注意が必要です。

シーケンシャルウインカーの場合は、先述した保安基準に加えて、自動車技術総合機構(NALTEC)が定める基準を守る必要があります。

その基準は以下の通りです。

・内側から外側に向かって点灯する
・点灯の流れが左右対称である
・毎分60回以上、120回以下の点灯回数である
・他のウインカーとシンクロした点灯周期である
・点灯後、他の全ての電球が点灯するまで点灯し続ける
・LEDウインカーが1つでも点滅する

引用先:独立行政法人自動車技術総合機構審査事務規程

自動車技術総合機構(NALTEC)とは?
自動車技術総合機構(NALTEC)は、自動車の安全確保と環境保全を目的として、自動車の検査や登録に関する業務を行う独立行政法人です。

自動車技術総合機構(NALTEC)は、2016年4月1日に自動車検査独立行政法人と独立行政法人交通安全環境研究所が統合して発足しました。

国土交通省所管の機関で、略称は「自動車機構」です。

主な業務は以下の通りです。
・自動車検査(車検)の実施
・自動車登録に関する確認調査
・自動車が保安基準に適合するかの審査
・リコール技術検証
・自動車基準の国際調和
・鉄道システムの海外展開への支援

自動車技術総合機構は、自動車の設計から使用段階までを総合的に対応することで、国民の安全・安心の確保と環境保全を図っています。

 

点滅回数が不適合(早いor遅い)

ウインカーの点滅回数は、60回/min(分)以上、120回/min(分)以下と保安基準で定められています。

これ以上でも、これ以下であっても、車検には通りません。点灯回数がこの基準より早い場合の主な原因は、片側のウインカーの球切れによるハイフラッシャー(チカチカと異常な速さのウインカーの点滅)やLEDウインカーの抵抗値不足、

逆に、点灯回数がこの基準より遅い場合の主な原因は、ウインカーリレー(配線)の不具合が考えられます。

 

点滅しない

点滅しなければ車検には通りません。

よくカスタムやドレスアップで、ウインカーをポジションランプ化しているのを見かけますが、ウインカー作動時には、点滅する必要があります。

 

取付位置が不適合

先述しましたように、ウインカーの取付位置には細かい基準があります。

この基準を一つでも満たしていないと、保安基準不適合になります。

 

ひび割れ、破損

ウインカーにひび割れや破損があった場合、車検には通らない可能性が高いです。

ひび割れは程度にもよりますが、レンズの一部に欠けがある場合は、まず通らないと考えていいでしょう。このあたりは車検を担当する検査官の判断になりますが、ウインカーにひび割れや欠けなどの破損がある場合は、交換あるいは修理したほうが良いでしょう。

 

明るすぎる

ウインカーの明るさは保安基準に明記されており、昼間であれば100m離れたところから点灯が確認できなければ、保安基準不適合になります。

また、明るさ(W数)は、車の前後に取り付けられたウインカーの場合は、15W以上~60W以下と決まっており、車のサイドに取り付けられたウインカーの場合は、10W以上~60W以下と決まっていますので、交換する場合は、その製品のW数を参考にするようにすると良いでしょう。

 

色や面積に不具合がある

ウインカーの色は橙色(オレンジ色)であること
灯器の面積は20cm²以上であること

と決まっています。色に関しては、橙色(オレンジ色)のウインカーにしておけば間違いなさそうですね。クリアレンズの場合は、ウインカーが点灯した場合に橙色(オレンジ色)であれば問題ありません。

 

まとめ

ライター

いかがでしたでしょうか?

今回のお話は、大まかに言って

保安基準を守っていれば、社外品のウインカーでも車検には通る!
ウインカーで車検NGとなる事例を解説

でしたね。

ウインカーは、とてもシンプルなパーツですが、車検の基準はとても細やかであることがご理解戴けたと思います。

カスタムでウインカーを社外品に交換する場合は、保安基準に適合するよう、今回のお話を参考にして戴ければ幸いです。

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