オールシーズンタイヤは、サマータイヤやスタッドレスタイヤとどこが違う?メリット・デメリットも解説

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サマータイヤ(ノーマルタイヤ)とスタッドレスタイヤの中間的存在として、「オールシーズンタイヤ」と呼ばれるタイヤがあります。

このオールシーズンタイヤとは、どのようなものなのでしょうか?

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雪がほとんど積もることが無い神奈川県に住んでいる僕の勤務先には、この「オールシーズンタイヤ」を愛用している方が大勢いらっしゃいます。このタイヤの特徴や、サマータイヤとスタッドレスタイヤとの違い、メリット・デメリットについて、今回お話しました。

オールシーズンタイヤの特徴と、サマータイヤ・スタッドレスタイヤとの違い

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「サマータイヤやスタッドレスタイヤは知っているけど、オールシーズンタイヤってどういうもの?」

というように、なかなか存在感の薄いオールシーズンタイヤですが、実はとても優れた特性を持っているタイヤなのです。この機会に、オールシーズンタイヤの特徴やサマータイヤ・スタッドレスタイヤとの違いを理解して、使ってみてはいかがでしょうか?

 

オールシーズンタイヤの特徴

オールシーズンタイヤとは、サマータイヤ(夏タイヤ)とスタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)の中間に位置し、年間を通して使用できるタイヤです。

普段、多くの方が使用するサマータイヤ(夏タイヤ)やスタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)の陰に隠れて、あまり目立たない存在ではありますが、オールシーズンタイヤは以下のような優れた特徴を備えているのです。

 オールシーズンタイヤの特徴
・サマータイヤ(夏タイヤ)とスタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)の両方のテクノロジーを兼ね備えている
・ドライ路面やウェット路面、積雪路面など、さまざまな路面に対応できる
・タイヤのサイドウォールに「M+S(マッド&スノー)」や「スノーフレークマーク」の刻印があるものがある

 

上記の画像は、オールシーズンタイヤであることの象徴です。

多くのオールシーズンタイヤは、タイヤ側面のサイドウォールに「M+S(マッド&スノー)」マークが表示されており、ぬかるんだ道や冬場の急な降雪にも対応可能なのです。

また、スノーフレークマークと呼ばれる、山に雪のマークが付いたマークは、ASTM(米国試験材料協会)規格において、厳しい寒冷地でも十分な性能を生かすことが認められた証なのです。刻印されているタイヤは冬用タイヤ規制時も通行することが可能です。

 

サマータイヤやスタッドレスタイヤとの違い

オールシーズンタイヤは、1908年にアメリカのタイヤメーカーである「グッドイヤー」が「オールウェザー」をリリースしたことが始まりです。

サマータイヤやスタッドレスタイヤとの違いは、サマータイヤとスタッドレスタイヤの両方の使用可能な季節を網羅しているという特徴から、両方の良いところ取りをしているタイヤかもしれません。

では、サマータイヤとスタッドレスタイヤの両者との具体的な違いはどういうところなのでしょうか?

 

サマータイヤとの違い

サマータイヤとオールシーズンタイヤとの違いは、使用する季節です。サマータイヤは別名、「ノーマルタイヤ」とも呼ばれ、春から秋の比較的暖かい季節にその真価を発揮するタイヤです。ただ、冬の寒い季節、特に積雪や凍結した路面では、本来のグリップ力を発揮できず、使い物にはなりません。

それに対して、オールシーズンタイヤは-10℃~30℃の気温を想定して作られており、春~秋の比較的暖かい季節は勿論の事、立体的なトレッドパターンで柔らかい素材を使用して作られていることから、冬場の軽度の雪道なら走行できるように作られています。

 

スタッドレスタイヤとの違い

スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤとの大きな違いは、冬場における雪道や凍結路面の走行性のにあると言えます。

スタッドレスタイヤは、深く特徴的なトレッドと、氷に吸着するような柔らかい素材を使用し、深い雪道やアイスバーンなどの凍結路面での走行性能に優れています。

オールシーズンタイヤは、深い雪道や凍結路面では、スタッドレスタイヤほどのグリップ力は発揮できません。しかし、急な降雪や軽度の雪道であれば対応可能なことから、雪が頻繁に降らない地域での車にはオールシーズンタイヤが適していると言えるでしょう。

 

オールシーズンタイヤのメリット・デメリットと寿命

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オールシーズンタイヤには、メリットと言えることもあれば、使っていてちょっと不便だなと感じるデメリットもあるかと思います。

また、オールシーズンタイヤの寿命はどのくらいなのでしょうか?

 

オールシーズンタイヤのメリット

オールシーズンタイヤのメリット
・夏タイヤの同等の性能を持ちながら、雪道を走行できる
・タイヤの保管場所を確保しなくても良い
・タイヤにかかる費用を安く抑えられる

オールシーズンタイヤの長所は、夏タイヤの同等の性能を持ちつつ、雪道を走行できる点と言えます。

-10℃から30℃までの温度に対応できるよう設計されており、多少寒くなっても柔軟性を保てるため、路面を捉える能力がサマータイヤよりも高いのです。

また、サマータイヤとスタッドレスタイヤを併用する場合、使わないほうのタイヤを保管する場所が必要になります。タイヤは車に付いているのですから、オールシーズンタイヤを使っているとその心配が無いのが長所の一つですね。

サマータイヤとスタッドレスタイヤを併用している場合、戸建てに住んでいる方であれば物置やストレージボックスに保管ができますが、マンションやアパート住まいの方は保管場所に四苦八苦している方も少なくないようです。仕方なくベランダやバルコニーに置き場所を何とか確保して、何とか保管しているのが現実でしょう。

それに、タイヤを併用しなくても済むということは、タイヤに余計にかかる費用を抑えることができます。タイヤが摩耗して寿命が来ても、サマータイヤだけを買い替えれば良いのですから、安上がりですね。

 

オールシーズンタイヤのデメリット

オールシーズンタイヤのデメリット
・凍結路面での性能はサマータイヤと変わらない
・サマータイヤに比べて燃費が悪い

オールシーズンタイヤの短所は、幅広い路面に対応している点が特徴ではありますが、凍結路面での性能はサマータイヤとほぼ変わりません。つまり、サマータイヤ同様滑りやすいというところが短所と言えるでしょう。

下記の表のデーターは、サマータイヤ(ノーマルタイヤ)、スタッドレスタイヤ、オールシーズンタイヤのそれぞれを履かせた車が、時速40kmから急ブレーキを踏み、制動距離を測定したものです。調査を行ったのは、ロードサービスの大手の「JAF」になります。

時速40kmからの制動距離

圧雪路 氷盤路
サマータイヤ(ノーマルタイヤ) 29.9 105.4
スタッドレスタイヤ 17.3 78.5
オールシーズンタイヤ 22.7 101.1

 

これらのデーターを見ると、氷の張ったアイスバーン状態である「氷盤路」での制動距離は、オールシーズンタイヤの場合だと、サマータイヤとほぼ、制動距離が変わらないのが確認できますね。

また、オールシーズンタイヤは、サマータイヤに比べて燃費が良くないことも短所の一つでしょう。サマータイヤとスタッドレスタイヤの中間である素材を使って作っているのですから、それだけ燃費は悪くなります。

 

オールシーズンタイヤの寿命

オールシーズンタイヤの寿命は、基本的にサマータイヤと同じです。

寿命は使用開始から約2~4年。走行距離は30,000kmがひとつの目安になります。むしろ1年通して使用する場合や、サマータイヤよりも柔らかい素材でできているため、消耗ペースはサマータイヤよりも早いと言えるでしょう。

また、寿命の判断基準は他にもあり、「プラットホーム」と呼ばれる突起もひとつの指標です。スタッドレスタイヤにも採用されており、溝の深さが新品時の半分になると露出するので、それが寿命ということでしょう。

 

オールシーズンタイヤが向いている人、向いていない人

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先述しましたように、使っていて便利なところもあれば、不便に感じるところもあるオールシーズンタイヤですが、やはり向いている人と、そうでない人もいるのが現実のようです。

皆さんどのように思っているのでしょうか?

オールシーズンタイヤが向いている人

オールシーズンタイヤが向いている人は以下の人だと言えるでしょう。

・降雪が少ない地域に住んでいる
・急な降雪に備えたい
・タイヤにかかる費用を節約したい
・タイヤの保管場所が無い、もしくは保管場所に困っている

僕の住んでいる神奈川県も、降雪は滅多にありません。ですので、僕の勤務先にもオールシーズンタイヤを普段から履いている人が何人もいます。

その人たちにオールシーズンタイヤを選ぶ理由を聞くと、「面倒が少ないから」という答えが多いですね。サマータイヤとスタッドレスタイヤの両方を所有して、管理するのはやはり面倒だと考える方が多いのでしょう。

 

オールシーズンタイヤが向いていない人

オールシーズンタイヤが向いていない人は以下の人だと言えるでしょう。

・豪雪地帯に住んでいる
・スキーやスノーボードなど、冬のアウトドアが趣味
・仕事などで降雪が多い地域に行く機会が多い

このような人は、サマータイヤとスタッドレスタイヤの併用をするしかないようですね。先述しましたように、オールシーズンタイヤは、降雪が多い地域には不向きだと僕も思います。

 

まとめ

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いかがでしたでしょうか?

今回のお話は、大まかに言って、

でしたね。

一見、便利だと思うオールシーズンタイヤも、やはり不便なところもあります。自分のライフスタイルに合わせて、タイヤの使い方も損をしないような使い方をすることが大事ですね。

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