ハイブリッドカーのインバーターの役割と、適切なメンテナンスについて解説

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僕のZVW30プリウス(3代目プリウス)も、相当古くなってきました。

この記事をアップしたタイミングが、新車登録からちょうど10年が経過した時期ですので、あちこちの劣化が気になってきています。

ライター

特にハイブリッドカーの場合、駆動用メインバッテリーの劣化とともに気になるのが、「インバーター」です。

ハイブリッドカーや電気自動車のインバーターは、通常のガソリン車に搭載されているインバーターとは異なり、高出力、高電圧、高効率が求められます。

今回は、ハイブリッドカーのインバーターの役割や適切なメンテナンスについてお話しました。

ハイブリッドカーのインバーターの役割

ライター

ハイブリッドカーには、インバーターというとても重要な役割をしている部品が存在します。

では、具体的にその役割とはどのようなものなのでしょうか?この項目では、インバーターの具体的な役割についてお話しました。

ハイブリッドカーのインバーターとは、どういうもの?

ハイブリッドカーのインバーターは、バッテリーから供給される直流(DC)電流を、モーターを駆動するために必要な交流(AC)電流に変換する装置です。

これにより、ハイブリッドシステムは効率的にエネルギーを管理し、モーターの制御や電力の供給を行います。

ただ、これだけだとちょっとわかりにくいですね。では、もっと詳しく具体的にお話してみましょう。

 

ハイブリッドカーのインバーターの主な役割

ハイブリッドカーのインバーターの役割は具体的には以下の通りです。

 

直流から交流へ

ハイブリッドカーのバッテリーは直流(DC)電流を蓄えますが、モーターを駆動するには交流(AC)電流が必要です。

インバーターは、この直流を交流に変換する役割を担っています。

モーター駆動

インバーターによって変換された交流電流は、ハイブリッドシステム内のモーターに供給され、車の走行を可能にします。

また、インバーターはモーターの回転数やトルクを制御することで、車の加速や減速を調整します。

回生ブレーキ

ハイブリッドカーには、減速時にモーターを発電機として利用する回生ブレーキシステムが搭載されています。

この際、インバーターは、発電された交流電流を直流に変換し、バッテリーに充電します。

高効率化

インバーターは、電力の変換効率を高めることで、ハイブリッドシステムのエネルギー効率を向上させる役割も果たします。

制御回路

インバーターには、モーター制御や電力変換を正確に行うための制御回路が組み込まれています。

この制御回路は、車のECU(電子制御ユニット)からの指令に基づいて動作します。

高出力・高トルク化

インバーター回路の前段にDC/DC昇圧コンバーターを組み合わせることで、電圧を昇圧し、モーターの出力とトルクを向上させることも可能です。

 

インバーターは、ハイブリッドカーの走行性能とエネルギー効率を支える重要な部品です。直流を交流に変換するだけでなく、モーターの制御や回生ブレーキ、さらには高効率化にも貢献しているのです。

インバーターが正常に動いているからこそ、ハイブリッドシステムが正常に働き、ちゃんと走行ができているのです。でも、万が一、インバーターが故障してしまったら、どうなるのでしょうか?

 

故障するとどうなる?

ハイブリッドカーのインバーターが故障すると、以下のような重大な問題が発生します。

1.モーター駆動が不能になる

→ モーターが回らないので、ハイブリッドシステムでの走行ができなくなります。

2.警告灯(チェックランプ)が点灯する

→ 「ハイブリッドシステム異常」などのメッセージがメーターに表示されます。

走行不能または緊急モード(リンプモード)に移行

→ エンジンのみでかろうじて走れることもありますが、速度制限されるケースが多いです。

燃費が大幅に悪化or走行自体が不能に

→ モーターアシストが使えないため、エンジンだけに頼ることになり、燃費も悪化。

バッテリーへの充電、放電も停止

→ バッテリーが過放電や過充電になりやすくなり、2次的にバッテリーもダメになる可能性があります。

 

 

修理費用の目安

インバーターは、高額で、
部品代だけで20~40万円
工賃込みで30~40万円かかることもあります。

※車種や年式によって異なります。

項目 内容
主な症状 警告灯点灯、加速しない、エンジンだけで走る
影響 ハイブリッド走行不可、燃費悪化、最悪走行不可
修理費 30~50万円程度(車種により差がある)
対策 定期点検、冷却系の整備(インバーター冷却不良も故障原因)

 

いくらハイブリッドカーが低燃費であっても、インバーターが故障してしまい、ハイブリッドシステムが正常に機能しないと燃費も悪化しますし困りますよね。

では、インバーターを故障させずに、長く良い状態を保つには、どのようなメンテナンスをすれば良いでしょうか?次の項目でお話しましょう。

 

ハイブリッドカーのインバーターの適切なメンテナンスについて

ライター

先述しましたように、インバーターが故障してしまうと、ハイブリッドシステムが正常に働きません。修理代も高くついてしまいますよね。

では、インバーターを故障を防ぎ、長期間正常に作動させるためには、普段どのようなメンテナンスを行えば良いでしょうか?この項目では、インバーターの適切なメンテナンスについてお話しました。

具体的なメンテナンス

ハイブリッドカーのインバーターのメンテナンスとは、インバーターの故障を防ぎ、性能を維持するために、定期的な点検や清掃、必要に応じた部品交換を行うことです。

インバーターは、直流(DC)を交流(AC)に変換し、モーターの出力制御を行う重要な部品であり、故障すると走行不能になる可能性もあります。

 

定期点検

インバーターの冷却ファンの状態や、接続部品の緩み、異音などを確認します。
専門業者による定期的な点検を受けることで、早期に異常を発見し、故障を防ぐことができます。

清掃

インバーターにホコリや汚れが付着すると、冷却効率が低下し、故障の原因となるため、定期的に清掃を行います。
特に、冷却ファンや通風口の清掃は重要です。

部品交換

インバーターは経年劣化するため、一定期間ごとに部品交換が必要になります。
特に、コンデンサやトランジスタなどの劣化しやすい部品は、定期的に交換することが推奨されます。
ハイブリッドカーには、エンジン側だけでなく、インバーター側にも冷却水のリザーバータンクが存在します。定期的な交換が必要です。

異常時の対応

インバーターに異常が発生した場合、速やかに専門業者に点検・修理を依頼する必要があります。
異常を放置すると、他の部品にも影響が及ぶ可能性があり、高額な修理費用につながることもあります。

 

インバーターの故障を早期発見するための注意点

走行中に異音や振動が発生する場合
加速が悪くなった場合
燃費が悪くなった場合
警告灯が点灯した場合

インバーターの故障や不具合を早期に発見したいのであれば、上記の事項に普段から注意して、運転やメンテナンスを行うことでしょう。

上記のインバーターの画像は、僕の愛車のZVW30プリウス(3代目プリウス)のものです。だいぶ汚れてきているのが確認できるかと思います。

定期的に清掃を行い、ホコリやゴミを除去しておくことをおすすめします。軽く拭き掃除を行っておくだけでも全然違ってきます。

 

メンテナンスの注意点

専門知識が必要

インバーターのメンテナンスは、専門的な知識や技術が必要です。必ず、専門業者に依頼するようにしましょう。

高電圧に注意!

ハイブリッドカーのインバーターは、高電圧の電気を扱います。感電の危険性があるため、専門業者以外は絶対に触らないようにしましょう。

メーカーの指示に従う

車種やメーカーによって、推奨されるメンテナンス方法や部品が異なります。必ず、取扱説明書やサービスマニュアルに記載されている指示に従ってメンテナンスを行いましょう。

 

ハイブリッドカーのインバーターは、精密機械であり、定期的なメンテナンスが必要です。専門業者に依頼し、安全に、そして安心してハイブリッドカーを運転できるようにしましょう。

上記の事項に関して、運転しているときや、定期点検の際や車検時に注意しておくことをオススメします。特に、ある程度年式が古くなった車両に関しては、新車時よりもより頻度の高いメンテナンスを実施しましょう。

 

まとめ

ライター

いかがでしたでしょうか?

今回のお話は、大まかに言って、

ハイブリッドカーのインバーターの役割
ハイブリッドカーのインバーターの適切なメンテナンスについて

でしたね。

ハイブリッドカーや電気自動車のインバーターは、通常のガソリンス車に搭載されているインバーターとは異なり、高出力、高電圧、高効率が求められます。

インバーターの故障は、走行不能や燃費悪化などの原因となるため、定期的な点検やメンテナンスが重要です。

大切な愛車を長く乗り続けるためにも、しっかりとメンテナンスを行っておきましょう。

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